[アワのこと-4] 目次
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開設 2015/07/12
更新 2021/11/30
１９６９年にＮＡＳＡは月探査に出向いた。そのときの通信は電波を用いた。その開発の責任者の話によると、レーダによる通信（Ｃバンド、Ｓバンドの多重送信、ＵＨＦなどのメガヘルツ通信方式など）を使用したと云っている。つまり地球の重力圏外との通信が、これで可能であるということである。現在、同様に私達は地球の大気圏内を飛び交う通信にも、これらを主に使用しているが、最近では地球外側の月や惑星間通信には殆ど利用していない。他の惑星との通信の当面必要性がないからである。曰く、近隣惑星には人や知的生物がいないといって、探査をその後止めてしまったからである。実はとんでもない話であるが。
これからは他の惑星への通信はこの延長（さらに進歩した方式）で行われるであろう。今すぐにそれが必要なわけではない。しかしいずれ要ることになる。というより積極的に使用するのがよいのである。私達地球人が惑星人と情報交換するために。
いまなぜ必要がないのか？ もちろん近隣の惑星には人が住めないし、生活に不適であると、盛んに既存の科学の権威が説明してきたからである。ＮＡＳＡが正式発表した内容の受け売りである。しかしいずれこの嘘の解説はなくなるだろう。そのうちに近隣惑星と正式に地球は連絡をするようになる。他の惑星は私達地球と同じように生物が満載されている惑星である。しかも我が太陽系は惑星が合わせて１２個ある。最近になって、私達が今知っている最も外側の９番めの惑星、“冥王星”は惑星ではないと騒いでいたが、これは惑星そのもので、さらにその外側にもう三つの惑星がある。プロセルピナ、ピカリング、シューエット の三つである。合わせて１２個である（惑星の名称自体は大して意味はなが、ともかく大昔に地球人はその惑星に名前をすでに付けていたようである）。ＮＡＳＡはその後も太陽系惑星探査を行ったことから、以前からこのことを探査により知っていると思われる。宇宙の法則で基本的に、一つの太陽系は十二の惑星を持つということを。実は太古の昔、地球人もよくそのことを知っていた。あるいは知らされていたようである。
私達地球人は知的に最も進んだ人類ではない。私達の先祖達は数千年前、あるいはこれ以前にすでに今の地球での天文知識以上のことを知っていた。私達地球人がようやく今の技術でその知識をもったのではない。これはまるで逆である。しかし後で生まれてきた地球人はプライドだけは異常に高く、これを認めようとしないし、無視して知らん振りをするだろう。そして天文が好きなマニアの人々に対しては、太陽系の惑星を諦めさせて（我が太陽系には地球と似た人類や生き物は全く居ないという宣伝）、はるか彼方にある他の太陽系や、銀河系を求めて探査させようと誰かが誘導している。最も近い自分たちの近隣惑星の興味を捨てさせてしまって、何を探させようというのであろう。すぐ近くの惑星のことを全く知らずに何が出来るのだろう。これは丁度、「自分自身を知らずに何も真実探求は出来ない」という原理と全く同じであり、私達は近隣惑星を知らず、同時に自分の立場や本質を知らない生活をしていることになる。実に愚かな考え方である。
さて、通信の話であるが、情報通信を行うには、このように電波などを使う方法がまず考えられるが、その他私達人間には直接他の惑星に出向くという方法や、またはテレパシーという方法がある。テレパシーは電波の方法に似たやりかたであるが、私達の未だに知らない振動波より更に高振動で、精妙なエネルギーを使うものと考えられる。他の惑星や、他の太陽系に到達するテレパシーも今は考えられないかもしれないが、いずれ通信する者も出てくると思われる。
これより少し低周波のテレパシー通信は、私達地球人でも多くが体験しており、このうちのいくつかが、「降霊術」または「宇宙通信」「自動書記」などの話で語られているものである。残念ながらこれらの通信は様々な差があるものの、あまり私達には役に立たず建設的はならない。この情報は地球表面や大気圏、重力圏でしか通用しないローカル通信のようである。そのためこの情報はあまりに過去を引っ張り込んで泥沼になってしまうケースが多いようである。これは本当の宇宙通信とはほど遠いものである。ローカルなので地球でのみ通用するもものようで、堂々巡りとなる。実はこの手の通信や情報が山ほど身の回りにある。少しテレパシックな回りの人を、いつまでも惑わすくせ者である。これにとりつかれると互いに抜け出せなくなり、迷路にはまり戸惑ってしまう。残念ながら精妙な本来のテレパシー通信は当面私達には無理なようである。しかし慌てる必要はない。いずれ私達も本物のこの素晴らしい通信手段を、手にすることになるだろうからである。
直接私達が他の惑星に宇宙船で出向く方法が、ダイレクトで解りやすいと思われるかもしれない。しかしこの方法は大変に誤解も招くので、さらに困難なことが予想される。なぜなら行って帰ってきても、誰も信じてくれないということが起きる可能性が大である。第一に着陸した惑星がどこも地球と大して変わらないし、人間そのもの様子がそれほど私達と変わるものでもないからである。地球人には白人、黄色人、赤色人、黒色人などが居るが、これと他の惑星も同じであり、背の高さも大して違うものではない。他の動植物の生きものたちも大きな違いはない。宇宙はいずれも基本的な生命のパターンは同じで、基本を変える必要は何処にもないからである。そこで帰って来た者に、本当に宇宙旅行したのかと、地球人はいぶかるだろう。本気にしないことになる。地球では従来から、宇宙人と称して、奇妙でグロテスクな生物を、誰かがマスコミを利用してシツコク広めているが、これは最初から全て偽物である。
そこで旅行した地球人は他の惑星ではなく、地球の行ったことのない何処かと見間違ってしまう。これを聞く者もまともに取り合ってくれない。私達の今の地球感覚をそのままにしては、宇宙旅行に意味がなさないのである。これは旅行する者が宇宙旅行のレベルにはないことになる。すべての宇宙的、出来事を裏目にとられるなら、これはどうしようもない。宇宙旅行はしない方がよい。
もう一つ、他の惑星との通信手段としては、過去の地球に残された遺跡を探す方法である。例えば各地に残された、遺跡、石碑、ストーンヘンジなど、超古代の遺跡類である。これらは大昔の優れた遺跡であるので、ある程度はその文明度を知ることが出来る。他にも確実な建立目的や年代が不明なままのものが多くある。残念ながらこの遺跡は、後世の人々がこれを破壊しつくし、その上に大きな天変地異で肝心なものごとが壊され、その謂われも解明できないままである。
今後少しは地球に存在した文明の証が解明されると思うが、大変な努力が要るだろう。依然としてその価値やその意味を知るには今のままでは不可能に思われる。地球人自身の意識改革、私達の置かれた立場を、その前に宇宙的に知る必要がある。井の中の蛙であることを明確に自覚すること、そして井の中から抜け出すこと。そうでないと地球自身の文明の解釈も私達にはまともに自ら出来ない。
キリスト教が日本に入ってきたのは公式に数世紀ほど前である。西洋の宣教師達がそれを布教した（正確には二千年前ほどより第一波が日本に入ったともいえるが）。本当は武器の売り込み商売と、国の乗っ取りの為の情報収集がその目的であった。宗教が目的ではなく、表向きの看板だけをキリスト教を語る牧師にしてあった。その裏には、侵略しようとする相手国の植民地化が本当の動機であったということ。彼等は例外なく欧米から有色人種の国にやってきた。仕掛けた国はイギリス、フランス、スペイン、ポルトガル、オランダ、ドイツ などの国である。
素直に宗教を受け入れた国はその後、欧米の従順な植民地となった。後ろ手には強力な武器もあったからである。そして植民地となった人々は、長きにわたり支配者からの蹂躙にあい、近年になって少しは目覚めた。がすでにキリスト教から抜けることは出来ず、今もとっぷり首まで浸かってしまったままである。精神的独立は全く出来ていない。自分たちの本来の生き方はどっかに捨ててしまったのである。その間に欧米は植民地で儲けた莫大な財力で自国の国造りや城造をり、町並みまでを綺麗に造った。労力は植民地から徴用した人々も奴隷として、強引に誰の承諾もなくこき使い、心ゆくまで自分たちの町造をしたのである。それを知らずにずいぶん後になって、日本人も欧米の町並みを立派だといって、観光に多く出かけるようになった。
日本にはキリスト教が最初に入ってからしばらくして、島原の乱が起きた（１６４０年頃）。この乱が内実はどのような乱であったのかを知る機会はあまりない。当時のことを克明に知る人もいなくなったので当然であるが、実際には文献がそれなりに残って、本気になると真実に近いものが分かるかもしれない。この乱をキリスト教のコモをかぶった植民地化政策の、ヨーロッパからの侵略という観点をきちんと押さえておけば、内実の細かい部分、枝葉はそれほど知らなくて省いてもよい。例えばキリスト教徒の立場からなどというものは、それほど重要なものではない。なくても本質は理解できる。どうしてあのように日本人が、キチガイのようにキリスト教にかぶれたのか、その後当時の政府（江戸幕府）が必死でキリスト教団を壊滅させたのか、その本当の理由が理解できる。そしてずっと後に起きた明治維新も判りやすくなる。更にその後、アメリカの占領下で戦後を生きてきた日本のことも、きれい事でないことがよく理解できる。
日本人はこれまで欧米を一生懸命に技術、精神面を習ってきた。もとから性格が真面目、真摯で謙虚なせいでもあろう。一方、欧米は日本人が黄色で、民族的に遅れたものとの先入観があり（これはいつまでも抜けきれない）、最初から日本人側を勉強しよう、参考にしようなどとは全く考えなかった。その必要性がないと、彼等の特に上流階級の支配者は考えた。その後日本人が優れた部分があることを少しは認めたが、欧米よりも優れていると決して認めたがらなかった（ごく一部の例外はある）。これは彼等のコケンヤやプライドに関わるからである。その意味で日本人を良く理解しているのは、アジア人や（朝鮮人、中国人除く）、中東人の一部、アフリカ人、中南米の現地人などである。つまり欧米人を除く大半が理解している。欧米人に痛い思いをさせられた民族はよく知っているという意味でもある。同時にかれら民族は、不本意ながらキリスト教化された。イスラム化していた国の宗教はそのまま守れたが、それでも実際の生活の場は国盗り合戦の場（資源ぶんどり）となり、白人の好き放題に荒らさてしまった。
もともと欧米人は借り物ながら、キリスト教を自分なりに（本当のところは理解できない）解釈し、心ゆくまで西洋風に改造して（枝葉をたくさんくっつけて）、その宗教がすばらしいのもだと自画自賛して世界に広めた。少なくとも牧師はそのように信じたのである。これを陰であやつり強力に推し進めたその裏方は、全く別の目的を持っていた。つまり植民地化、教化、収奪支配政策である。
ところでキリスト教が日本ではやらなかった理由としては、この教化政策の本質をよく日本人の為政者が知っていたこと、事前に彼等欧米人の世界での行状を把握していたことにある。ともかくキリスト教は、多くの機会に日本へ教化政策が行われてきたにもかかわらず、また二次大戦後、日本には敗戦になって本格的に堂々とはいってきた（相手方のキリスト教国が戦争に勝ったのであるから）のであるが、よその植民地のようにキリスト教はその後、日本では不思議にはやらなかった。二次大戦後は欧米が自由に教化出来たにもかかわらず、日本の国民はキリスト教にあまり見向くことなかった。つまりキリスト教化は無駄な危惧に過ぎなかったことになる。
この基本的なところで、日本人が元から西洋でいうような宗教意識、希求心を持っていなかったと見るのが早い。大陸系の宗教でいうなら、無宗教という意味である。指導者がいて、それが神様になりその教えを牧師が伝え、その教えに信者が従う。このスタイルが日本人には流行らなかった。このしつこい布教には心底帰依した人も小数居たのであるが、大勢ではなかった。
確かに日本には神道という古来のものがある。これも宗教というならば、キリスト教は出る幕がなかったということになる。仏教もあるし、満杯状態であり、単に魅力がなかったのであろう。基本的に偉大なる「主」や「イエス」がいて、牧師が仲介役を買って出て大衆を指導する、というスタイルが日本には合わないのである。
精神的に安定しない、あるいは常に紛争に明け暮れる民族は、何らかの精神的支柱がいるのだろう。そこで強力な指導者、支配者のようなものを作り上げ、これが絶対であると信じさせて、人心をつかもうとしたのである。欧米は圧倒的にキリスト教国になった。元はユダヤ教の主である。そこから始まって救い主のイエスの受難の説明をしている。これも元は他の民族（ユダヤ人、イスラエル人）の借りもの物語の説明である。元は欧米人が発明したのでも何でもない。さらにその本当の奥の出所は、イスラエルではなく、シュメール当たりからの借用である。宗教発明者のその当人達は地球に既にいないのであるが。
ところで私達日本人にはそのような物語は必要性がないようである。その中に意味を持たないし、必然性もない。だからキリスト教にはそれ程なびかないのである。ただある割合で、人の生まれ変わりもあるので、キリスト教に生来魅力を感じる人も出てくる。あるいは勘違いもある。それだけのことである。またイスラム教も日本人にはあまりひびかない。この宗教の根源はユダヤ教と同じであるからだろう。
日本人は宗教以前に、この大自然に馴染んでいる。自然と分離していない。これが古来よりの基本の生き方である。すると人工的な神様は必要がない。自然にかなう神様はいないからである。同時に人間に対しても、平和裏に物事を進めるのを旨とする。争いもあったが基本は平和である。相手を負かして自分が勝つ、あるいは絶対的支配者を持ち上げて周囲を負かす、これが最も正しいやり方などとは、考えない者が日本には大勢いるということである。
一方仏教はどうしたわけが、大いに日本ではやった。これは飛鳥奈良時代に明治期以上の強力な強権的宗教指導があったということである。キリスト教どころではなかった。ところでその後仏教には私達は馴染んだのか？
実は仏教も日本人の先人達が、相当に日本的にその宗教を解釈し直して、日本仏教としてしまった。その結果仏教は、仏閣が神社に負けないくらい全国に建てられて、深く浸透しているように見える。しかしこの宗教も日本人の宗教観にしっかり浸透していると思われない。表面はそうかも知れないが、中身はそうでもない。これもある意味でキリス教と同じ扱いになっているようである。
よく言われるように日本人には宗教がないのではないかと。一見、宗教施設はあるが、かといって熱心に執心しているわけでもない。信心が薄いといえばそうである。では精神的に不安なのか？ そうでもない。生活はしっかり楽しんでいるし、経済的にも文化的にも世界の流れに遅れたところがない。常に先端を走っている。何がそうさせているのだろう。
はっきりしているのは日本人にとって、宗教を持つ、持たないはあまり生き方には関係がないということである。つまり宗教をもって進むべき道に対して、帰依してもそれほど役に立たないのではないか。一部の宗教を熱心に信じている人に対しては直接は言えないが、日本人はその必要がないと思われる。宗教がなくても精神的安定は保てる。特に日本人はそれが出来る。この自立はなぜか？
前述のように自然観を最初からもっているからであろう。私達は結局大自然にはかなわない。いくら理屈、論理を作り上げ、自前の神様、仏様を造作しようが、科学を武器にしようが、自然にはかなわないのである。そのことを生まれながらに日本人は知っているのだろうと思われる。とりあえず宗教を神道とし、政治的圧力からやむなく仏教と同居させていたのである。その本来の神道ですら、教典はあるのかというと、何もない。何処にもない。今でも神道は強制の宗教では決してない。神主さんも偉ぶっているものではない。ただしお金や財産に細かい神主さんが一部居るようであるが、少しは仕方がない。
つまり日本人は、精神的にハナからから自立していると思えばよい。最近はそうでもないかも知れないが、その原因はこの辺りにある。本来の日本人の生き方に戻せば何でもないことになる。欧米教育に熱を入れることを、少し止めればよいことである。私達日本人はどのような環境でも、日本語をもったこの根っこの部分の感覚を維持できれば、出来ないものは何もない。その意味で日本人は特異な人種かも知れない。この基本部分をキチント研究した人も少ない。いないわけではないが、権威ある筋の人がこれを説明したためしが全くない。彼等は完全に西洋かぶれから、抜けられないままである。特に戦後は激しい。
無宗教の日本人を見てその目で外国を見ると、いかにも立派な宗教と教えを持っているように見えるであろう。これは一部の日本人である。自分の国ではそのような立派な精神的なものがなく、いい加減に見えたのである（古来の日本のしっかりした知恵を知らないので）。そこで外国の宗教がますます立派に見えた。先進的な思想に見えたのである。一部は熱狂的に入信した。そこで日本人のいい加減に見える宗教観、今までの宗教諸々が邪教に見えた。もちろん宣教師達は日本にある宗教は、邪教ですよと最初からしっかり教えた。洗脳である。そこで完全にメクラになった一部の日本人が出来上がる。このスタイルはずっと以前から、飛び跳ねて先進的といわれる、日本人の中で行われていた。日本の各階層で陰ながら熱心に（上流階級含めて）キリスト教の布教が今も行われている。
幼児教育で欧米の言葉、特に英語を習わせようという動きがあるが、これは文化的にはそれほど有意なものではない。日本の文化の根の深さを全く知らない、浅はかな流行である。教育の分野や、マスコミでは英語が大流行であるが、実はこれはさしたる精神的進歩も得られないどころか、低俗化するだけであることを知る方がよい。
日本にはせっかくよい風土と、歴史、日本語の言葉がある。この由緒ある歴史を元に戻せばかなりよい環境にもどるだろう。ただし日本の本質を、キチント捉えること、これは知るべきであるし、優先事項である。特に日本語の言葉は大切なようである。南米、北米に移民で渡った日本人が、その民度を維持が出来て、今でも本国よりも日本人をしっかり保っているのは、その言葉の力である。移民の彼らは日本の文化の何たるかを、その文化の重要性を、今の日本に居る日本人よりもはるかに強く感じているはずである。自画自賛でない更に奥の深い意味においてである。
民主主義の合議制は、皆の意見を多く聞いて集団で物事を決めるものである。これに対し専制は僅かな集団の指導の元に物事を決めるものである。ではどちらが大衆にとってよいのか、暮らしやすいのか？ 他にあるのか？
合議制は議論百出して長い間もめ事が続く。それが目的かもしれないが、意見の主導権争いがいつまでも続く。そして出てきた結論は折衷案になる。一方、専制は一握りの指導集団の出来如何に関わる。では大衆にとってどちらが幸せか？ 実際にはさして変わらないのかもしれない。合議制は各人が自分で何らかの参政権があり、責任があるのだとせっつかれる。嫌でも意見を言わなければ成り立たない。そのうちに下手すると仲間はずれにされる。また先を走る者は人を引っ張って自己主張をし、周辺を変な方向に振り回す。
一方で、専制ではこのような素人に解らない政治を、自らしゃしゃり出る必要はなく、勝手に支配者のグループが好きなようにやってくれる。どうかすると、この方が遙かに住みやすいという結果になる。特にトップに優れた者がいるならなおさらである。
合議制の民主主義はそれほど楽な社会ではない。何でも自由に見えるが実質は無数の縛りがあって、成り行き任せの大衆人間にとっては大変に生きづらい社会となる。自由な競争は、結果的に極端な差別ができる。民主や自由のうたい文句はよいのであるが、その犠牲も多大で一筋縄ではいかない。
すると先ほどのように専制政治の方が場合によっては、遙かに住みやすくなる。これまで民主主義の世と専制や共産主義の世は実際には、大差はなかったことで証明されている。共産主義体制（ソ連のように）は大きな社会実験であったが、長い時間をかけて、長い戦争をし続けた末にそれがやっと判った。いつの間にかご本尊（ソ連）が自慢の共産主義を止めてしまったのであるが。
すると私達の命をかける主義や主張は、壮大な実験を行っても、大した意味、収穫もなかったといわれて反論は出来ない結果となった。主義のための庶民の塗炭の苦しみの割りに、大変な犠牲を払った割には、その成果は実にお粗末であったといわれても仕方がない。しかも私達の価値観や民度は益々低レベル化をしている。苦しみの暁にはと希望もあったが、その保証がどこにもない状態である。一体何が間違っていたのだろう？
今でもこの両者の言い合いになっている。どちらがいいのか論争が止まない。これからも似たような論争、紛争が絶えず続くであろう。ということは合議制、専制というやり方には両者大した差はなく、これを超えてもう少し、全体をレベルアップするしかないということに行き着く。
議論自体は私達が大好きな儀式であるが、この大切にする議論や論理は、ある部分は必要かも知れないが、良きことがそのまま私達に提供されるものではない。議論、論理で良きことが決められるなら、とっくに社会は素晴らしくなっているだろう。ともかく私達は無数の議論を、山のように積み上げたのであるから。しかし数千年前と現在を比べても、結局大した進歩はないと思われる。言葉や生活手段は、多少異なっているものの、目的や内容の本質は変わっていない。誰それが主導権を握ったのか、持てる価値観がどのように変わったか、その変遷に過ぎないからである。変わらないのは、何に付けても起きる絶え間のない論争、紛争の新たな発生である。これが私達の生き方の、価値観レベルをそのまま示している。本当は技術の進化や価値観の変化が私達は大切なのではない。揺るぎなく平和の中に安心した生活が出来るかの能力を、問われているのに、肝心なことがどうしても出来ない。議論のための議論
私達のいう文化、技術がいくら進んでも、絶えず紛争が止まなければ仇になる。それは精神的な進化がなされなかったという証明でもある。携帯電話という機械で、地球上の誰しも同時に通話ができる、テレビでスポーツの中継が、同時に見られる、これはすばらしいことのようであるが、そのすぐそばで、紛争が絶えず沸き起こることは、少しもすばらしいことではない。それよりも今のような文明の利器が無くても、平和がキチント維持できることの方が、遙かに優れたことなのではないだろうか。
文明の利器は平和に殆ど、或いは全く寄与しない。逆である。もっと私達が気をつけなければならないことが、他にあるということを知る必要がある。日本の歴史で三千年ほど以前は、縄文と言われる文化であったようだが、この頃の方が遙かに平和で、合理的な生活をしていたと思われる。民度も高かったのである。文献を見てもそうである（この文献は公表されていないが縄文の様子が垣間見える）。縄文の遺跡からは無惨に殺された人骨が出土しないそうだが、弥生人になってから、やたら争いの後の人骨が、沢山出ているからである。今はその日本人ですら精神的にレベルが、落ちるところまで落ちてきている。
合議制も専制も、私達人類が歴史の中で切磋琢磨しながら作り上げ、進化している証と考えるかも知れないが、他の利器と同じようにこれらの主義、政治形態は私達の平和には、大して貢献しないものだということに早く気づく必要がある。私達の民度が落ちて、その動機がみすぼらしくなると、その成果もみすぼらしいものになってきたのである。出来上がった成果は動機や民度を決して超えることはない。実は合議制や専制よりも、素晴らしい物事の決め方が別にあるし、あったのである。
人間の能力はある意味で無限と思われる。その可能性があるということ。またその能力は個人のみに帰すべきでものでもない。それを良く知らしめたのは、別項で述べているように「ＮＡＳＡの月旅行」であった。
宇宙飛行士はその体験を現実出来たのである。地球の重力圏を外れた宇宙空間では、彼らはテレパシックになった。何でも解る、理解できる、互いに素直になれる、先のことが判る。物事の判断が非常にスムーズに行えたのである。なぜそうなるかは彼ら自身では説明は出来なかった。しかしこの体験は私達地球人にとっては、かけがえのない情報を与えてくれたのである。
その第一は地球表面では気付かないことを、宇宙空間では一瞬にして知ることが出来る、理解できるという点である。そして飛行士の中には、二千年前のイエスが何者か、の本質までも知った者がいた。強いて探る意味ではなく、宇宙空間にいることで自然に悟ったのである。すっきり二千年前の出来事の筋が通ったという意味である。今までの地球でのイエスへの疑問が殆ど吹っ切れるということ。イエスの真意を知るということは（イエスは実在し、かれは深い意味の真実を語ったという意味）、今の地球での状態では何年経ってもこの真意は、ついに判らず仕舞になるだろうが、宇宙空間では一瞬で理解（悟ること）できると言っているように思われる。これは彼らに事前通告もなされなかったのであるが、私達はこの違いをよく知っておくこと。これは非常に重要なことに思える。このことから私達は条件が整えば、誰しも本当の能力（人間本来の）を発揮できるということを知る。
次に私達が今地球で大変に苦労している多くのことは、しなくても良いという結論が、彼ら（飛行士）はたちどころに理解出来た点である。例えば経済戦争やとんでもない殺戮戦争をして、争って生きていくということは、全く間違っており、無意味であるということが完全に彼らは理解できたという点である。「今、行われている地球上の騒ぎが、みなばかばかしく見える」と明言している。
次に、地球では人間同士が協力し合って生きていくことは、合理的であることを瞬時に理解出来ただろうこと。また地球上の生きものは、すべて同じレベルで生きることを、神より仕向けられていることを理解したことである。人間と他の生きものとの区別は出来ないことである。
これらの悟られた内容は、実は子供でも理解できるものである。誰でも理解でき、素直に実行できるものである。ここが実は本物という証拠である。誰でも理解できること、誰でも実行できること、これが元からの宇宙の法則であると思われる。宇宙の法則は遙か彼方にあるのでなく、地上と私達にキチント最初から用意され置いてあったもので、私達がただそれを拾い上げて確かめるだけであるということになる。難しくはないということ。地球の「誰かさん達」はこれをやたら難しくして、自分たちもよく判らないまま、教義を専門化し特権化し、かつ地上の状態を混乱したままに、民衆を低級化したのであろう。
私達の本来の能力は、場所と環境が適切あれば、先ほどのように、ある意味で全能に通じる。今は適切な環境、場所が与えられていないので、残念ながら能力は殆ど発揮できない。しかも地球ではその能力を強いて閉ざす力（自縛させるある種の隠れた集団の力）が強力に働いているので、各自が本来の自分の力をのばすことが出来ない。が誰しもこの全能に通じる能力を本来持っていることは間違いがない。そこには差別はないのである。
私達には適切にその能力が与えられており、他の動物たちのように過不足なく、各自が力を発揮出来るようになっている。私達はただそれを利用すればよい。私達に残されたものは、この能力を発揮するためにその場の条件や環境を確保することである。多くの障害が立ち塞がっているが、そんなものは実際には何でもないものであろう。イエスはこれをいとも易しくポロリと言ったのである。「誰しも私と同じ能力がある」と。
私達が本来のその力を持っていることを知ること、これがいま最も肝心なことでになる。これさえ私達が感じることが出来れば（知っていれば）、時間は関係なく、皆があらゆることに自信を持てるようになる。生きることに自信が持てれば、怖いものは何もなくなる。どのような仕掛けや陰謀があっても、驚く必要はない。私達は自分の本当の能力を知ることの結末が判っているなら、慌てる必要がないからである。ここで時間はそれほど関係がない。これを別の言葉で表現すると「幸い」「安心」とういものになる。皆がこれを知れば、今ある経済や宗教などは、最初から要らないことが十分理解できる（即信）。これらに拘っているよりも、更に「良きことを行うのがよい」という本来の現実的な役目を、私達は自然に各人が自覚出来て、しかも自発的に出来るようになるだろう。
私達は自分の能力の無さを嘆いたり、あるいは僅かな能力を大袈裟に必要以上に自慢したりするが、これらの嘆きと自慢はじつは余計なことである。私達が次のステップに進むには、このジャンプをする必要がある。その飛び越える地点が正にそのことと思われる。
ところでこの考え方を大衆が持つことに、大変に疎ましく思う人々がいる。実は二千年前もそうであった。そしてこの状態が今でもしつこく続いている。この人達は「イエスの教え」を決してよしとしないのである。実はイエスへの攻撃は磔刑のすぐに後から組織的に強力になされていたようである。かれの言動が回りに大きく影響することが、よほど憎かったのであろう。確かにその後イエスを端に発した「キリスト教」という運動はローマを中心に急速に広がり、その後ヨーロッパ全域に蔓延した。同時にイエス集団への攻撃は組織を持って行われ、二千年経っても形や内容が変形しながら今も続いている。
本当はイエスの言うことは実際には易しいことであった。誰にも理解できた。これがいつの間にかキリスト教という殻を被るようになってからは、この肝心な点を急いで隠してしまった（というよりお弟子さん達がよく理解できなかったかもしれない）。しかし元は裸のままの言葉であったと思われる。側近や専門家の人々と、これをバックアップする人々が、本物を理解出来ずに塗りつぶし、逆に判らなくしたのが宗教のその後の歴史のようで
この上、さらに先ほどの「アンチイエス」の集団は、命がけで闇の攻撃を行いながら強力に足をひっぱり、特別な力をもって裏方を熱心に行ってきたのである。この反対の根源理由は、反対派（イエスの最初に所属した宗派）の教義とイエスの教えは全く逆の教えであったためである。このパターンは多くの変形をしながら今も続いており、この裏方本業の執念はすざましいものがある。それほどイエスのことが憎く、怖かったと思われる。これはキリスト教に限ったことではないかもしれないが、“人々にとって良きこと”に対する二重三重に誤った指導が熱心に画策されてきた。結果的にこの作用は、人々のこのよき努力を常に精神的破壊へ導く。大変に罪作りな考え、宗教であり、今でもこの影響で取りかえしのつかない社会の混乱が永延と続いている。
競争社会では、誰しも“思いやり”は何処かへ置き忘れる。「そういえば思いやりというものがあったな」というものである。なくても当面は過ごせる。何でもないことである。ほっておいてもどうにかなる。なにせ現代人は相手にかまっていられる暇がない。会社の同僚にも、友人にも、家族にもそうなのである。丁寧な付き合いや思いやりは本当に時間が必要であるが、立ち止まる時間が私達には持てない。これが私達の生活の正直な感想である。そしていつしか思いやりは隅っこにしまわれてしまう。しようと思ったときは、そのタイミングが過ぎている。
思いやりは要するに相手に対する優しさ（慈愛）である。単純なことであるが、これが今の私達には容易に出来なくなった。他人に意味なく簡単に出来るものではないという。家族ですら他人行儀になってきている近頃であるので、知らない他人に出来るわけがないと。みんなで助け合うことで、効率が良くなることを知ってはいいる。例えばスポーツの中でのチームプレイなどで。しかし日頃、これを同じように行うわけにはいかない。明確な敵を見つけにくいからであろう。必要がないというのである。敵が明確にいれば、仲間の協力体制が具体的にできるが、敵の居ない場では、このときの共生の力が発揮できない。
日頃の行動は効率的に、意味ある行動をしようという今の社会の教えである。これを延長すると近所の付き合いや、知らない人に気兼ねなく付き合うことは無駄になる。非効率的である。割り切りで一切の付き合いを止める人も多くいる。死ぬときは勝手に一人で死にますというものである。ガツガツと効率的に働いて、勝手に生きて勝手に死にますというスタイルであるが、今風と言えばそうかもしれない。
ところで西洋文化の基本は略奪方式である。つまり思いやりは二の次となる。これに延々と引っ張られて、生活習慣、言葉、宗教、道徳などのあらゆるものに影響してくる。単なるやり方というものではなく、最初のスタート地点の話であるが。そのために理屈でその正当性を証明する必要が彼等にはあった。というより思いやりからすると、誤魔化しを強引に作らざるを得なかった。彼等以外の者たちはその立派な理屈（宗教を含む）に惑わされてきたのである。さらにその後ろには脅しの立派な殺人兵器まで隠して持っていた。
逆に西洋方式以外は例外もあるが、ある程度思いやりを持っている。そのため当たりはソフトである。本来は収奪方式や、屁理屈方式を止めなければならない。つまり真心方式である。すると全てが解決する。簡単で何でもないことである。もとから略奪式の彼等は理解できない。残念であるが彼等はそのような高度な精神レベルにないからである。西洋以外の者は言葉やシステム、法律、体系、学問等で誤魔化されてはならない。表面は何とでも取り繕うが、本当はその思いやりの中身である。英語で言えば正確かどうかは分からないが、要は「ハート」があるかどうかというものである。人間からこれを取り除くと、後に残ったものはただの「化け物」しか残らない。民族に関係なくこの簡単な判断でよい。
基本を身につけると物事の判断は単純となり、何事もよく見える。雑多なことは覚える必要はたいしてない。結論は、相手に思いやりがあるか否かがその全てであり、これ以上に大切なものはたいしてない｡これをスタートにするなら、後は何でも解る。これ以外で私達が最も気にする、競争原理や勝つこと等は殆どガラクタに過ぎず、チンマイ価値観でしかない。今では誰しも西洋方式は、途方もなく大切にする傾向が今も盛んであるが、本当はまったくの逆である。
今はそれほど気づかないかもしれない。しかし西洋方式の結末はいずれ結果が現れるので、そのときに明確になるだろう。これに気づいた者は、早く思いやりの方式に転換すべきである。どれほど早くてもかまわない。「思いやり」とは私達が今持っている問題のすべてを解決する手段である。その逆の強引さと横着は何も解決しない。西洋方式の略奪はもってのほかである。
ところで思いやり方式は、大昔からあるやり方で、多くの実績や実例を持っている。それは時代のはやりや、見栄えには全く関係がない。そしてこのやり方は、大自然を味方につけているというのが特徴である。これほどの強い味方はない。
では相手に負けてもよいのか？ という問題が残る。この世は食うか食われるかであるいので、これに勝たなければ何にもならないではないかと。この理屈は最初から食い違っている。理解できないのは分かるが、キチガイに何を言っても通じないのと同じである。西洋方式は元から気が狂っている。どれほど立派な理屈や建前を講じても話にならない。結局、その方式は自滅しかなく、自立の手だては何処にもない。最後はすべてが裏目に出るだろう。いかほど個人や利己的努力をしても、自然の中では旨くいかない。
私達は自然のやりかたに調和するしかない。これが鉄則である。これ以外に何かよい方法があるとしても、それは偽物か、もどきである。西洋方式が信じている競争原理や法律、経済学、一部でいわれている科学的根拠などというものは、おかしくて、まったく話にならない。単純な判断でよい。私は予言者ではなく、そこいらの一般人であるが、それが解ることが肝心である。すると子供でも解ることになる。つまり「思いやり」という価値判断一つで大概のことは、間違いなくきちんと判断が出来る。
近世以降は西洋が有色人種を植民地化し、思いやりを全く持たず、有色人種の彼らの生活、利権のすべてを奪い蹂躙した。その結果が今の状態である。つまり思いやりを全くしてこなかったために、多大の努力をした割には、有色人から西洋人は信頼を全く受けていない。信用がなく不信感しかもたれていない。世界の紛争の根幹はこの辺りにある。今では西洋人はこの反対する地元勢力を大声で「テロ」と言いふらしている。彼等はこのような表現しかできない。テロ扱いして無条件に殺せる相手だと自国民に理解させようとしている。しかし実際にはこれは非常に根の深いものと思われる。西洋人自身はテロどころか更に癖の悪いことを数百年間、有色人種に行ってきている。このツケが今出ていると思って間違いない。正確には西洋自身が、昔から完全なテロであったのである。自国内では子供達にどのように教育宣伝をしているのかはわからないが、おそらく知らぬ振りをして厚化粧をいるのであろう。彼等はこの基本原因に長年気付かないと思われる。自分が原因という自覚が出来ない民度の低さであり、当面この性癖は直らないだろう。
この情けない仕打ちについて、自ら少しは後ろめたさもあるのか、最近ではその僅かの罪滅ぼしに「ボランティアの義務化」といってそれを数値評価し、立派であることを改めて世に知らしめるようになった。真心や中身のない全く当てつけのものである。大げさな世界的な環境運動、動植物保護にかこつけた財団活動などがあり、国連活動も同じ。
思いやりは、隣人、家族、集落でも同じであり、国同士でも同じことが起きる。思いやり無くきついことを相手に求めると、何百年経ってもそのツケは回ってくる。誤魔化しはきかない。
個人、集落、民族、国でも付き合いの根幹は思いやりである。隣人に対する思いやりであり中身はどれも変わらない。単純な気持ちである。これがすべてを解決する。逆にこれを持っていないと、いかに立派な口先や文言で説明しても結局最初から最後まで通じない。自慢の高度な論争を、何時間かけて駆使しても争いが続くだけである。
真心のない相手はこちらも十分に警戒すべきである。油断してはならない。このときこちら側が真心で付き合えば、いつかは解決するなどと思ってはならない。最後まで気を抜いてはならない。相手の素性や、今までの数千年の素性（過去世を含めて）、根性をよく見ることである。もちろん彼等はウソの歴史を長年月、立派に築いている（自国民や海外に対し）のでそれに誤魔化されてはならない。西洋でなくても、日本近傍でもこの手の者は大勢いる。警戒せよ。
ある日、私が乗り合いバスに乗っていたときのこと、熊本県の阿蘇山の麓付近で急いで乗り込んできた一人の初老のご婦人がいた。靴や帽子、リュックなどを見ると登山姿である。登山で一人は珍しいと思い、話しかけた。
「登山ですか？」すると、「ハイそうです。」とすぐに元気な返事があった。
「一人で登山とはどうしてですか。普通は仲間がいるじゃーないですか？ 危ないし。」
「登山仲間はいるのよ。でも今日は違うわ。私一人。実は今日、東京の新宿から朝早く出てきて、阿蘇に登ったの。そして今から熊本空港からとんぼ返りで東京に帰るの。」
「新宿？それはまた大変ですね。もう夕方ですよ。山に登るなら、山を鑑賞してゆっくり登るのが普通でしょう。すぐに東京にトンボ帰りなんて、なにかバタバタしてますね。」私は笑いながら聞いた。
「そうなの。実はね、山登りの仲間で阿蘇に登っていないのは、私だけなの。でね、いつも悔しくて今日は私一人で今、登ってきたの。これですっきりしたわ。」
彼女は清々した顔をしている。私は驚いた。山を楽しむそれではなく、仲間からあれこれ言われるのが悔しくて、意地で阿蘇に登ったというのである。登られた阿蘇山はいい迷惑である。雄大さや自然の美の細かな鑑賞は彼女にとっては、どうでもよいと言わんばかりである。私は登山の趣味はないが、如何にも自然を楽しむことを知らない人だと感じた。それ以上は彼女に失礼になると思って、その話題はそこで終わりにした。
確かに登山も様々だろう。文句は言えない。がこのことを聞いた私も何かを教えられた。私達には多くのこだわりがある。それこそこの登山に似た動機を他にも山のように持っている。登山を山の雄大さや、そのときどきの景色の変化を楽しんで登る人が大半であろうが、人間関係の競争心で物事を最重要なものとして行動する人々もいるということである。価値観の根本を、先に誰が、誰それが体験したか見たかを競争心で満たしていること。これが動機の真相と見たらよい。その日は彼女にとって阿蘇登山という貴重な体験であったのであるが。すると登山であろうが対象は何でもよいということになる。何でも目の前にあるものでよい。
私達はこのことで多くの満足感、価値観を得ているようである。大なり小なり同じようなものだと感じる。これなら子供じみているではないかと、簡単に言うことができる。しかし大きく見ると私達は皆そうなのかもしれない。互いに他愛がないのである。しかし、たかが他愛のないこの価値観、で時にはとんでもない行動をする。平気でしでかす。聞く耳を持たない。負けたくないという動機（隠れた強力な生きもの）であるので、何を言っても聞かない。すべからく私達はお互いこのようなものかもしれない。こうなると説得してもムダである。
が、これが世の全体の行動の真相になることが多いように感じる。個人もさることながら、家族、集落集団、宗教集団、民族集団、国家集団、これらの紛争の震源は他愛のない競争心、プライド、こだわり、に尽きるかもしれない。そして冷静な大人の意見と言っても相手は聞かないのである。世の中で非常に重要なことを、このような他愛ない個人のお遊びで決定される。前後の見境がないというものであるが、本人達はそれで疑問の余地なく清々している。どれほど細やかな気を利かしても殆ど役に立たないことが、残念ながら多くの事例がある。もしかしたら私達少数者の気配りは、殆ど理解されていないのだろう。言っても上の空で解ったふりして頷くだけであろうから。こちらは少しは理解してくれていると思っているが。
丁度、かつての超古代に高度な文明の人々達が理解していた物事を、ずっと後の代のガサツな者達が無定見に入れ替わってきて住みつき（人種、世代が入れ替わり）、何事もなかったように今までの良さを簡単に蹴散らしてしまったことと同じなのであろう。そうやって私達は謙虚さと細やかさを蹴飛ばし、より粗雑で荒っぽい生き方を選んできたようである。またこのやり方を選り好んで今に至っている。その結果、価値観はうわべのほんの薄いものだけになった。謙虚さなどというものは、今では出る幕が無くなり、お蔵入りになろうとしている。阿蘇登山はいろんなことを思い出させてくれる。
偽物と判っていれば私達はそれに近づかない。しかしそれを知らない間は懸命に相手をし、偽物に取り組む。中身の本質を知らないので仕方がない。大方私達の生活の中での価値観はそうだと言えば話はそこまでであが、しかし何事も本物という確信が欲しいものである。
本物を見分けるには、相手を徹底的に調べつくして、分析するということも必要であろう。しかしこれも限界がある。本物の法則は、逆から見ると割に簡単である。第一にその情報を足がかりにすることで、誰もが分け隔てなく幸せになるか？ とう点に注目することである。特定の人や、ある集団の人々が得をするようなことは、最初から資格無しとなる。個人もそうであるし国レベルでも例外ではない。家族内でもそうである。見本や根拠はあくまで身の回りの大自然である。
次に、説明を聞いて誰しも直ぐに解る内容であること。小難しいのはアウトとなる。子供でも理解できることが条件である。次は、そのアイディアが長続きすることである。さらには楽しいことであるのがその条件である。
これくらいが条件なのであるが、一見して誰でも出来る内容に見える。しかし本当は誰にも出来難いことになる。この一つでも私達が出来ていれば、今までのようにこれほどの苦労は、互いになかったろうと思われるからである。
特定の人や集団が得をするような物事は全くの偽物である。その情報を受け取る側が一方的に都合がよい情報などである。また最初から説明を聞いてもよく理解できないものは避けるべきである。そして調子が良くて一過性のものも役に立たない。さらに最初から直観で人を不安、不快にする情報は避けることである。このようなことは小さな子供でも判断できるから。
これを選別するにはどうするのか、これは日頃が大切になる。最も身近な判断は、ある人、ある集団と接したときに、しばらく後になってから相手の印象を、改めて振り返ることである。そのとき違和感や引っかかりがあれば要注意である。但し自分の側によこしまな意図がないことが条件である（儲け話など）。また常に自分の側が、欲深く生きていると直ぐに偽物に引っかかる。ペテン師はそのことを相手から本能的に感受する。すると自分の方に欲がなければ、何処にいても引っかかることがないことが解る。欺しようがないのである。欲のない者にはペテン師も本能的に寄りつかない。貧乏で欲のない人間には、ペテン師は旨味の臭いがしないので最初から近づこうとしない。この逆はしっかり引っかかり、彼等の獲物となる。
本物を見分けるのは、金銭に絡むだけではない。物欲が無くても精神的な渇望を沢山持っているとまんまと引っかかる。情報の確かさそのものが私達には最も身近な問題になる。例えば身の回りに活動がなされている団体の勧誘（宗教含む）などがそれである。あるいは日常自分が信じている（常識として）内容も含む。何でもない物事と考えられたことが、実は本当ではなかったということは山ほどある。ガリレオ事件もそうである。これ等の事件は今では、表面上解決しているようであるが、未だに何も解決しておらず、本質の誤りは引きずったままである。つまりガリレオの主張は、本当の意味で理解されていない。その後の宗教利権はそのままであるし、同じような他の偽物情報が山ほど横行し、当時より増えているからである。つまり何事につけても私達は本質を見つけていないということになる。
情報の正しさに対し、精神的なものは特にその信憑性が何処までなのかの判断がつかない。例えば神秘的、心霊的というものがある。本物を見分けるに、これが最もやっかいで大変である。そのまっただ中に住んでいる本人にとっては正に真実であり、何処にも嘘はない。ではこのことを含めて外部から、どうして偽物ということができるのか？
私達はこれだけは信じるというものが少なからずある。大小持っているのであるが、これは安心感である。小さな子供の時から持とうとする、ある種のよりどころである。これが根底から崩れると、きっと途方に暮れるに違いない。何を信じるかその相手を亡くしてしまう。落胆するだろう。
これを生まれながらに最初から持っていない人もいるが。この安心感を更に維持出来るなら悩みはない。積み重ねの中で取捨選択し、これはというものを探し、そして追求できる。
いずれにしても、このとき動機が問題になる。自分の側の始末をどうしているのかということ。自分の問題をいい加減にして、価値判断はおよそ出来るものではない。大概は自分のことはいい加減にすましてしまう。誰でもそうしたい。しかしこの本来の成り立ちからは抜けられない。
なぜなら肝心なその動機の質は、即価値判断の良し悪しを決定的、あるいは最終的に決めるからである。ごまかしがきかない。すると本物を知ること、自分から探しあぐねるのは必要であるが、それ以前に自分の側の素直さや謙虚さを先ず正す必要があることが解る。
そうすることで相手の対象が何であろうとも、ことの真実も明らかになる。これが解ると、私達の身の回りで情報の多い少ないのはそれほど問題ではなくなる。むしろ質の高さが重要になる。情報の多さ（多数意見）や平均値では決してない。偽物でなく、本物に如何に接するかということになる。偽物は幾ら多くても直ぐに分別して、どんどんパスすればよいのである。但し本人の心の中で行う。
私達は自分の動機を感じて姿勢を正すのは、最も大変な作業である。自分を客観的に見ることは、ある意味で最も見たくない姿である。誰しも同じである。がその壁はイヤでも通らないと、結局何も進まないはずである。私達にはそれぞれ得意の仕事がある。その仕事を日ごとに行いながら、もう一つの自分で自分を客観的に、あたかも他人が見るように（冷静に）自分を見る目が必要なのであろう。これは他人に命令するよりも遙かに困難である。そのとき自分自身が大変にみすぼらしく、貧弱に見えるからである。喜んで出来るものではないし、私達が最も苦手にすることであり、難問中の難問である。
しかしこれが真実に近づく最速の手段のようである。自分の方がまとまらないうちや、身綺麗に出来ないうちに、相手の真実は見つかるはずはないのである。同時に自分の真実も見つからない。真実はいつもそこにあるが、それ以前に手にすることはまず出来ないようである。
ここで本物がチラリと見える。一気通観できる感じである。すると自分の立場、今までの生い立ちの理由が自ら説明できる。時空に関係なく理解できる。同時に本物の見分けが解る。
本物の真偽は誰が決めるのか？ 自信がないときは、私達は同じ意見を周りから捜す。つまり同じ同類を探し、結論は多数決で決めたがる。身の回りの沢山の同じ意見がそこにあれば同意見のパーセントで十分に安心し、そして自己を自信ありげに主張する。しかし先ほど言ったように事の真相は数ではない。多数決では決してない。大多数の社会的常識であれば当分長持ちするので、死ぬまではこのままでよいだろうし、それで悪いわけがないのだと。そして安心して死ねると思う。がそのとき真実、本物はそこでスルリと逃げてしまう。ここでまたもやガリレオ事件が出てくる。
今の私達が生活の仕方、価値観はこれからすると、「真実は要らない、必要がない」と言い張っているような感じがする。何でも駆け引きするし、勝った方が優位であるし、ともかく勝たなければ意味ない、と堂々と皆が言い張っている。恥ずかしげもなく言うのである。私達の価値判断はそのような中にある。これが真実だと勘違いしている。真実はとっくに過ぎ去り、その先にあるのは偽物ばかりであるのに。
ここで本物の見分けがどうしても要る。私達の現在の科学は偽物が多すぎる。私達が今、手にしている科学という意味である。動機がチェックされていない科学は私達を幸せにしない。同様に他の惑星からの情報も同様であろう。他の惑星の情報は私達自身が歪んだ心で情報収集すると、やはり歪んだものしか集まらないし、私達がその情報を曲げてしまう。素直に受け取れないのである。その力がないので情報は逆の作用をする。本当の価値を生かす力がないからである。私達は箸にも棒にもかからないという表現が似合う。
それでも私達はなんとか本物に近づきたいものである。手段がないわけではないから。
人口問題は最も私達にとってやっかいな問題である。人口増加がなぜ起きるのかを、私達にはよく理解が出来ない。人口増加が多くのもめ事の原因になっていることは誰しもよく解る。「人が多すぎるからだ」と自嘲気味によく聞く話である。では多過ぎないように、適当にコントロールはなぜ出来ないのだろう。自分で自分の首を締める、自縛の状態ということは間違いない。実際には誰が原因でもなく、誰しも自分が原因そのものであるということになる。がこれを端的にどうすればよいという解決策を見たことがない。結局私達がこれに対し、出来ることは成り行き任せしかない。そこで人口を養うために、互いに膨大な日々の努力が必要になる。食い物は結局、互いに分け合う方法しか残っていないからである。
人口はいじらなくても、自然にコントロールされると言う考えもあるだろう。例えば、医療が進むと、その国の人口は次第に減ることがデータで判っている。未開発国で爆発的に人口が増えることがあるのは確かであるが、いつまでも未開発国でもないので、そのうちに医療が行き渡り、同時に人口も減るだろうということである。
しかし私達の100年の間でも、その増加は実際爆発的な勢いであり、コントロールが効かない感じがある。それを誰しも心配している。果たして食い物、エネルギー、水は供給できるのだろうかという切実な問題である。しかも気候変動は更に厳しくなると、これ以上人口を増やすことは、危険が大きすぎると誰しも感じる。
ところで巷では、生まれた者は何が何でも育てなければならないし、その責任があるとよく言われる。これも間違いない。しかし生まれるまでのことは誰も問わないし、コントロールはされていない。なぜだろうか。同じ人間で全く反対のことを心配している。丁度、事件が起きてから大騒ぎとなり、その解決策に大変な力を注ぐが、本当は事件が生きないように、根本を見直せば済むのであるが、それは遠慮して積極的に行おうとはしない。私達はともかく行動は事件が起きてから、大変になってからである。皆これと同じ運びになる。
そのため問題が何時までも、解決がつかないし目処が立たない。皆の個人的意見は身勝手であり、全体のコントロールは誰も出来ないし、考えが及ばない。子供は制限すべきだと言う人、子供が生まれることに対し我々が勝手に制限すべきでないと言う宗教的な人、国力からすると子供が少なくなれば、国を支える若い者が居なくなるので、国の死活問題であると言う国防派の人、みなそれぞれで意見の統一は出来ない。結局のところ私達では自ら結論が出せないままである。
一方では大量虐殺（と言っていいかどうかわからないが）も密かに行なわれてきた。戦争も結果的にそうなったことも多くあるが、同じように言えるか分からないが、私達は日常でも中絶が行なわれてきており、これもその一種になる。またある国では親の生活が困ったら、子供は売ればよいという打算的な考えが、常識になっているところもある。とんでもないという意見があるが、彼らはそれが昔からずっと続いて生きた生活のやり方である。だから生活に困ったときのために、子供を増やしておくという判断である。さらに陰では大量虐殺を現実の予定として、これを行動計画に移している少数の陰の集団も居るようである。引っかき回し役の人々である。残念ながら私達の惑星では、人に優しくするのはお飾りですという思想が、その根底に昔からある。いざとなればいつでも様々な形で裏切る。
このように人口問題は、私達は自分ですらコントロール出来ない。一人の人間としては、人道的立場、経済的立場、国家的立場、科学の予想の立場などがあり、それぞれ大変な状態を説明している。その上、細かな異論も百出する。
ところで、人口があと何年後に何万に増えるという予想をよくなされるものであるが、これは何を根拠にしているかというと、私達人間のコントロール能力もさることながら、数学の予測分野でこれを試してしているものである。つまり生きる人間の基本を全く無関心にして研究もせず、数学的統計処理（高度ないわゆる科学的分析）をした結果なのである。生きた人間として、その考え方次第では、何かのはずみで一気にこの問題は、激変することを知らないやり方である。つまり生き物にたいして、当てずっぽうな後ろ向き予測なのである。丁度、株取引を自称高度な数学を交えて株の予想をするようなものである。数学は高度かもしれないが、私達人間や生き物のやることは、全く予測がつかいない。特に私達のように、元から軌道を外れた人間の行動は全く予測がつかない。またこれで予測した人は、当たらなくても責任は全くないので平気で出来る。何処か博打の予想屋と同じである。
では私達の予測とは何であろうか？ 予測で出す数値は数多くのパラメータがある。そしてこのパラメータはその数、数値そのものが実際には常にクルクル変わる。確定出来ない。直ぐに翌日からそのパラメータの数値が変わり、パラメータ数自体もくるくる変化する。
他の心配事も実は全く違った立場から見ると、その解決法が現れると思われる。困った現象を醸し出した現場で何とか解決しようとするのは、場当たりでしかない。そこから抜け出すことが、最も良い解決方法に突き当たる。
人口問題に限らず同じ事例は他にも沢山あると思われる。私達でコントロールがどうにも効かない事例である。例えば、科学研究分野の無制限な専門化と無制限な効率化追求、貨幣経済の無制限な複雑化、法律体系の無制限な立法と複雑化、国政制度の無制限な複雑化、商取引や個人利権の複雑化、どれも自らコントロール出来ないものである。これらは実際には人口問題と殆ど同根の現象であり、出来てしまった結果を、後ろ向きにひたすら追いかける仕組みになっている。
みな問題は単純化していくのではなく、限られた範囲内に閉じこもってより複雑になっていくだけである。確かに私達の努力ですっきりするものも少しはあるだろうが、大方は複雑化する一方である。複雑化、高度化、かつ立派な外装をしているが、その立派な努力の割には、誰もさほど幸せにはなっていない。如何に立派な立法や発明があってもその結果や安心度は高くはならず、不安がかさなる。
原因はある一つのことに帰結するようである。これを解決すると、複雑化が止められる。当然、人口問題も解決する。このような難問解決の方法があると思われる。しかしこれを知らない間は、私達は複雑化の混乱の中で、自縛状態にならざるを得ない。同時に人口問題を、いつまでも抱え込んだままになる。
実際には人口爆発が私達には最も危険は現象であり、大問題なのかもしれない。これ以外に更に危険なことは、例えばすでに数十年間、垂れ流し続け、全地球に拡散させた放射能をはじめ、無数の環境汚染問題という大きな悩みも抱えているが、当面は人口問題が注目の的になるだろう。同時に食料増産、エネルギーの開発、水資源の新規開発を行なっても間に合わないだろうからである。資源の枯渇もあるので、いよいよ全てが不足する。そして環境汚染は止まるところをしらない。
これを解決する方法として、地球だけの価値観そのものから、抜け出す方法が最も早い。今のまま価値観を変えずに努力するのは、あくなき欲望を満たすことに対し無力に思える。頑張っている人たちには失礼であるが、今はその努力のレベルではないように感じる。そうではなく、私達自身の価値観そのものを転換し、人口抑制を含めて合理的に行う方法を探すしかない。
私達各人が価値観の転換ができるなら、子供の少ない社会生活が自然に身につけるという方法である。これが最もよい方法である。子供を沢山生んで親たちの生活の道具や質草、家畜の代わりにしなくても、楽に生活できる方法である。
同時に私達が子供を本当に慈しむ方法を知ると、子供に対して今まで行ってきた、大変に失礼な行動をとらなくなるので、子供達が自然に適した生活環境を自らチャント創造が出来るようになる。今はそのレベルでないということになるが、いずれはこの合理的な方法を自ら知る機会があると思われる。基本を知らない間は、言葉やつまらない概念（金銭感覚など）で誤魔化すものであるが、誤魔化さない本当の真心で私達が行動できるようになると、これらの根本的な解決が出来るようになる。人口問題の基本はこの辺りのことを問われている。
知恵のないやり方でイナゴのように無定見に、人口を増やす必要はどこにもない。私達は子供や他人を大切にしていないその証拠が、このような苦渋の環境をイヤでも創り出すものと思われる。いわれのない無分別や差別もその証拠であり、これをなくそうと真剣に誰も考えていないことになる。立派そうで実は間が抜けた「競争原理、市場原理、進化論」などにはすぐ思いつくのに、自分のことだけは、現状のみで必死で守り通し、周りのことはどうでもよい態度が、当たり前にしかなっていないのが基本的な考えである。これではどんな立派な一流社会と自慢しても、化けの皮が剥がれる。基本は何も解決しないから。
法則は簡単なことであり、子供も理解できる目の前の現実しかない。自ら首を絞めていることを誤魔化しても始まらない。法則を元に戻すとは、私達が行っているすざましい差別の現実を解消するしかない。そして大衆が全く知らないところで富の偏在が密かに行われ、結果として途方もない不均衡が行われてきたということである。これはいびつな私達（裏方含め）の生活の大きな原因の一つでもあるが、さらにその真因には、私達各人の「差別」を放置する、不届きで不注意な生活態度にある。
結局、人口問題は私達全体の生活の態度、考え方自体から来る問題である。単に人口が増えるのではない。多くの難題に付帯して生じてくる最終問題であることに行きつく。この難題の解決は、例外のない私達各個人の身の回りで、確実に解決できることである。勝者が悪いのだ、弱者が悪いのだ、違法な行為をした者が悪いなどと、言っているあいだは、何一つ解決はしない。
次に、私達の精神生活であるが、これをみなレベルアップする必要がある。まず、直ぐに「テレパシー教育」を能力のある者に施す。そして日頃は不要な競争心を煽らない、持ち物を互いに自慢しない、詰まらぬことにいちいち拘らない。それより自分が皆のために、どれだけ自分の特技で貢献できるかに特に注目する。この生き方自体も周りとの競争はしない。私達は何でも競争する癖があるが、この癖を完全に止めるのである。周りの貢献できることは、それ自体が当然であるからである。自分に貢献するのではなく、他に対して、自分の特徴、特技を生かして素直に貢献すること、これを真剣に目指すのである。勿論これに対し、報酬や対価は一切求めないし、貰わない。人は元来自分の特技を周りに貢献できるようになると、その仕事が適任となるので、嬉々として仕事をやるものでる。このことで嫌がる者はいない。
そして基本的には周りに謙虚であることが必須である。これも徹底して教える。そして周りを尊敬し、慈愛をもって付き合うよう教える。今迄の様に人と争っている暇は全くない。人に自慢している暇も全くない。そして宇宙的なことに対し、積極になること、関心を持つことに注意を向けさせる。これらのことを始めると、さらに私達は周りに貢献できることに喜びを持つようになり、今迄の生活からは激変するだろう。今迄のように相手を貶めたり、破壊、攻撃する暇はなくなる。それより周りに貢献できることに、今迄と違った大きな喜びを知るからである。相手を攻撃するよりも、共生することが全てに対し断然有利であることを自らに悟らしめる。
ここまで来ると、私達は生きる本当の喜びを互いに感じるようになるだろう。単に綺麗ごとで済むという問題ではなく、人間的レベルが何段もアップし、生活の雰囲気が、今までとは別次元にいる感じを受けると思われる。こうなれば、私達は成功である。
これはけっして夢物語ではありません。現実に存在する他の惑星の普通の生活方法です。これを私達も真似てみてはどうでしょう。これに比べ、私達の今の生活方法はあまりにも異常すぎるものです。誰も本当のことを長年教えてくれなかったので仕方がないのですが、今は他の惑星の情報は知ろうと思えば、相当なところまで知ることが出来ます。それをチラミ出来たら、今の地球の出鱈目な生活は、これから出来るわけはありません。即、止めたくなります。
実際にない社会であれば、私もここまでお勧めしないが、他の惑星ではこの様式が最もポピュラーで、常識なようである。それに引き換え、地球の私達の無駄な生活方法、日常の無駄な価値観、無駄な競争、無駄な生産、意味も無い利益、人口の無定見で無駄な増加、環境の破壊、などなど、いつまでも解決しない問題が多すぎ、止めどもなくこの難問がいつもなだれ込んでいる状態なのに、それでも自分の利益優先だけで、その後の回答が出て来ないことが続くならば、どうやって真剣に解決するのかの方策を、思い切ってここいらで地球でも、この提言をやってみてはどうだろう？
この提言はみな出来ないことではない。真剣にやれば何とかなる気がするのである。地球の中で、このことが出来る連中を先に走らせて、同時にこれらに全く反応しない腰の重い連中や、手ごわく力づくでも反対する連中は、そのままにしてほっておいて、当面急ぐことを先をにして走らせればいいのである。子供達は喜んで付いてくると思われる。かれらは直ぐにその生き方を賛同し、習得し、後輩にも引き綴ぐだろう。やり始めたら面白くなるから。
私達は日頃、科学的証明という言葉をよく聞く。見るとこれは私達が自然に対して、自惚れがあるように思われる。未だに知らないことが多く、初心者に過ぎないのに、自然を知ってしまったような言動をよく聞く。
このように私達の科学はいつも勘違いをしているように見受けられる。つい昨日、新しい道具が出来たからといって自慢をしているが、ほんの４百年ほど前には、ヨーロッパでは聖書が最も正しいと思い込み、聖書に書いてないことは信じる必要がないという傲慢な価値観であったのに（いまだに聖書を絶対視する人もいるが）、それから僅かしか時代は経っていないのに、さらに大きな勘違いをしている。
私達が目的をあやふやなままにして、とかく目の前の物事、事象に集中して努力するという。これは科学も同じである。が目的とその価値観そのものの中身は全く追求はなされていない。このため技術の開発が、その後どの方向に進むのかは殆ど興味を示さない。方向性は出まかせである。道具を作ってそれが面白いから、儲かるからという単純な理由で熱中しているのである。新しいことを「発見」すると、大いにこよなく褒められる。賞まで貰って個人的に知名度も上がる。だから開発者は止められない。それであたかも自分が自然を支配したように感じている。あるいはそうしようと目論んでいる。僅かここ４百年で。これが自然に対しては、勘違いだということには殆ど気づくことはない。
自然はすぐには抵抗しない。が、もともと私達の自然に対する態度は実に謙虚さがなく、横柄である。このまま自然の研究を続けてもたいした好結果は生まない。むしろ自他共に破滅になる。科学者自身の精神的動機が貧弱なこと、そしてこれを後押する金融や経済という魔物が、まともに彼ら科学者を常に正しく援護することはないからである。あるのは採算性と権威と、先陣争い、競争心、功名心がともかく先行している。科学者も社会の意にそぐわないとか、利益に結びつかないと、あっさりその立場を横取りされる。私達はここいらで考え方を改めて、もっと自然に対し真摯になるならば、全く違う展開になると思われる。
私達は力がある。その力はどちらにも使える。これを選択するのはもちろん私達人間である。それが任されているのは本当であるが、そこにはやってよいこと、やってはならないことがある。これを判断するのが、私達のバランス感覚である。宇宙を含めた融合が出来るなら、私達には誤りはない。この逆は大きな破壊を生む。
科学だけが遊離しているのではなく、日常生活も同時に並行したバランスをとる必要がある。心静かにすれば誰しも理解できる内容である。経済性だけや、功名心に偏った判断は、科学の研究をいびつにし、私達全体ををけっして幸福にはしない。経済性とは金銭感覚から生まれるものであるが、古来なかったものを私達の活動の中に導入しおり、この経済的判断という異物が私達の判断を常に、大変におかしなものにしている。同様に私達の科学的研究も、これに引きずられて、おかしな判断に導かれていくのである。自然現象を自ら導いた科学方程式の中に、全てを挿入してみるはよいのであるが、同時に経済性を絡み合わせて、ますますおかしな方程式を解く羽目となり、奇妙な価値判断まで行うことになる。自分からその判断が間違っていることには気づかない。
ところで私達の周りには奇妙な病気がはやっている。最も多いのはガンであるが、元はと言えば環境汚染であろう。人工的化学物質と放射能である。いずれもごく微量であるが、量は関係なく、ごく僅かでも体内蓄積が進むといずれ障害を起こす。ガンはこの辺りの汚染物質が元であろうと思われる。
しかし私達はその原因を徹底的に探そうとはしない。真の原因追求には長い年月が必要であるからで、それよりも病気を治すこと自体に血道を上げようとしている。または人工の機械や人工細胞でそれを直そうと必死になっている。そうすれば医療費が嵩み、医療機関は大変な利益が見込めるという。これは本来考え方が逆になっている。
例えば人工授精で子供を授かろう、人腹で子供を産ませ、子供を金で買い取ろうとかしている。これはそのような生命体をいじる技術をいつの間にか作ってしまったからであるが。素晴らしい技術と思われているかもしれないが、これも同じように便利さ、安直さが先行しており、なぜそうするのかの価値観や原因は一切問うことはない。私達の倫理観などは安心のために、後であわてて付け足すものに過ぎない。先にやらなければならないことを、最後におまけでやっておこう、というごまかしの態度である。互いに良いものが出来るような環境にない。
そこでこのようなおかしな現象が生じる。技術はそれを使う側がその倫理性を考えればよいのであって、発明、開発する者は、何も責任はあるはずはないという理屈である。利益が出て便利なものは使えばいいではないかと。後で専門のその手の立派な先生が、倫理観を適当に決めてくれればよいではないかと。
このように精神分裂した科学の進歩は、倫理を全く無視し、経済性の中に飲み込まれながら、無定見に突き進んでいる。だれもこれがおかしいとは気づかない。いまの科学が私達を決して幸せにしない最大の理由である。動機は結果の内容にそのまま結びつく。動機が何もチェックされずに、では何が出来るか？ 将来、大した出来物にはならないことは、実はやる前から明白である。出た結果も統制がとれず、出鱈目に違いないからである。だからまともな目で見るなら、予言者でなくてもその結果が予想できる。本当は私達自身が、全ての前に「人間の専門」になる必要がある。ズブの素人の人間のままでは、自分で造った科学的な発明物が、いつまでたっても素人レベルで使いものにならない。
私達の”科学的証明”とは、そろそろその価値判断内容自体を変える必要がある。数学的に証明できる、実験でそれが証明できるなど、これらは科学的証明の必須項目であった。しかしこれのみでは証明の一部にしかならない。その先に私達に必要な条件とはその”動機”の質である。まずその動機の中に、人間だけの一方的な利便性や個人的、集団的な利益などが、挟まれていないかを厳しくチェックする必要がある。これが個人的な利益、あるいは属する集団的な利益につながるものだけであれば、ここでその研究は止めるべきとなる。決してお勧めでない。
個人の利益と自称科学的証明が重なれば何も悪いことではないと、通常は判断するだろう。しかし私達のいう科学的発明からくる派生技術は、既に人間が身勝手に次々と繰り出せるものではなくなっている。私達人間自身や、地球環境に多大の影響を与えて無視できないからである。
つまり身勝手でローカルな人間のみの利益、個人的な金銭的な判断だけでは、自然のバランスが全体としては必ず崩れるからである。これは真の科学的証明にはならない。周りを破壊する技術は、いくら身勝手な証明できても意味がない。ただの言い訳にしかならない。何のための技術かとなる。地球や宇宙全体から見ると、その技術の意見は何の意味もないし、証明にもならない。証明できたとしても堂々と表には出せないものばかりになる。尻切れトンボのおそまつなものになる。
自殺は今も相変わらず起きている。自ら命を絶つことは勝手なことながら、周りが大騒ぎになるし同情を誘う。その理由は普通は、生活苦、商売の行き詰まり、人間関係のトラブル、親との関係、失恋、いじめの集中攻撃、生きる意味がわからない、など様々である。有名な文学者も何人も自ら死んでしまった。何の苦労があったのだろうか？ と一般人も訝しがる。
自殺はしないに越したことはない。が、方策が無くやむを得なければ死ぬしかないはめとなる。ただし自殺は厳密な意味で、本人としても、何も解決しないということをまず知っておく必要がある。
これをハッキリ自覚するには、私達が転生をするという点を知っておくのが解りやすい。死ぬくらいなら少しは自分自身を研究するのがよい。この転生が解ると、自殺に対する考え方が全く変わる。自殺の価値観や意味が異なってくるからである。今の社会からの評価は変わらないかもしれないが、各人の中でその意味合いが変わってくるということである。この話は自殺の勧めでは決してない。結論は逆に「自殺などはおやめになった方がいい」と言いたいのである。
理由は、自殺することでたいしてものごとは、解決しないことが最大の理由になる。なぜ解決しないか、私達が仮に転生するのだと知っているなら、死んだらすぐに次の生活が新生児として始まっているからである。例外なくそうなる。そして死んだその時点の考え方や、精神活動のつながりはどうなるのか？ 実は死ぬその人の直前の苦しい状態（同時に精神レベル状態）から、次の人生がそのまま新生児として再スタートするからである。
「ご和算願いましては」といって自殺で人生をやり換えを考えるのは自由であるが、自殺は過去を一切捨てるには、全く効果がないこと、何の目的もなく死ぬと次は更に迷うことになる。ふらふらと生まれ変わると、また同じ人生を間違いなく繰り返すということ。これを知って、自殺しますか？ それとも今の内に、少しでも修正しますか？ となる。
もう一つ知っておきたいのは、人間は転生を含めてすでに、長い体験をしていることを自覚すること。よく巷で言われる「人生は一回切り」とう考えは、そろそろやめた方がよい。これは無責任な大嘘である。一回キリのこの考えは、何も判らない私達が迷ったあげくに、あてずっぽうに言いだした噂に過ぎないからである。人生一回きりだから頑張ろうと励ますのは、本当は大間違い。一回どころか何度でも人生は繰り返される。その節目が私達の言う普通の「自然死」であり、またはこの「自殺」になる。この死に方に違いがあるものの、死の生理現象は全く同じ。死で単純に全てが終わるのではなく、地球や他の惑星を介して私達（本体または魂）は新しく生まれ変わるのが正解である。既に私達も皆、そうして地球にいま生まれてきているのであるから。
遅かれ早かれ私達は体験、転生などを通じて、何かを知ることが最大の目的なので、太っ腹で生きるのが最もよい方法である。チマチマ、コセコセはあまり役に立たない。小さな自尊心を傷つけられ、プライドがけ飛ばされて、落ち込むことはたくさんある。しかしこのような自己保存のコセコセで死ぬなどは、いい結果にはならず、これらの騒動はあまり良い結果にはならないことを早く知ることである。人間はそのようなつまらない生き方もたくさん用意されているが、逆にどのような立場でも、とんでもない明るい展望を見ることも、間違いなく用意されていることを知っておくとよい。知らないと大きな損になる。これは誰しも同じように等分用意されている。ここでの差別はない。
私達は、今知っている身の周りの中だけで生きているのだ、などと短絡してはいけない。私達が“井の中の蛙”であることは間違いない。この考えに閉じ込められていると、自殺はいつまでも無くならない。井戸から抜け出して地上に顔をだしてみれば、全く違った周囲を見ることが出来る。早まって死ぬことは、実際には馬鹿らしいことにすぐに気付く。例えどのように理由であろうとも。このばからしさに気づいたら、しめたものである。死ぬほどのことではないと。宗教や道徳観の常識で沢山の意見が出るだろう。これをまともに聞くと更に混迷の中で迷い込むことが多い。周りには必要もない迷路が、際限もなく用意されているから（誰が用意したのかは私達自身が説明できない状態）。これに最後まで付き合いますか？ 最初から止めるか、自分で何かに気付いたら、すぐに自殺は止めた方がよい。宗教などを利用するのも悪くはないが、いっそうのこと、この脇道から思い切って、自力で抜け出すということも可能である。
要は死んだら自分が考えているようにはならず、一切解決はもしない。それこそ役に立たないということを、知っておくべきである。私達は生まれ変わりにより、先ほど言ったように、次の生活が生前と同じ条件、スタンスで否応なしに、即座に始まるのであり、これだけは誤魔化しはきかない。誰かがその代わりをやってくれるわけではない。死んだら転生でその後は自分しかそれを引き継げないのである。各人は各人の体験でしか、つなげないからである。ズルをして誰かにパスが出来ない仕組み。この意味で私達はどのような場合でも、自分を続ける必要がある。たとえその場で死んでも。好きであろうが嫌いであろうが関係がない。
このように私達は死んだら、直ぐに他の赤ん坊の肉体に本体が移住する。しかし肉体はそうでも、その中身の本体はその人自身なのである。他人では決してない。キチンと本人が引き継がれる。これが、各人は誰もまねができない生きもの、という確かな証明になる。同時に転生を知ることにもなる。転生は確かに次の肉体を利用して一生を暮らすのであるが、試練みたいなもので、ズルをすると必ずもう一度同じ、またはそれ以下の惑星、肉体の境遇に戻る。つまりごまかしが効かないということがこの特徴である。ならば覚悟をして自分なりにやり通すしかない。しかもそのときは我慢するのではなく、乗り越えるという感じである。前より楽しく乗り越えられたら、今までの生活は卒業となる。そして今の境遇（または地球）には再度転生して来る必要が無くなったというのが地球卒業の意味になる。
私達は沢山の子供が生まれてくるのを見ている。みな例外なしに最初から、個性を生れながらに持っている。親、兄弟、環境がどのようなものであれ、その子の持つ個性は持って生まれたもので、周りと比べても変えようもない独自の個性である。この人の本体は生まれ変わっても、変えられない固有の個性である。生来のもの、これが「生まれつき」ともいわれるものである。「転生からくるそのもの」といってもよい。誰も教えないのに、個性を生まれたときから持つもの。この特徴は例外がない。つまり過去から持つその人本来の持ち物なのである。これが転生の解りやすい一番の説明である。私達は真摯な態度で、生まれた赤ん坊の子供を迎える必要がある。
物理的には、転生先は地球惑星だけに限らない。地球だけではなく他の多くの惑星（今の太陽系、他の太陽系）を含めて私達の住家であるので、そこで私達は他の惑星を理解する必要がでてくる。そうすることで私達各人の生命は、つじつまが合うようになる。今まで教えられていた巷の摩訶不思議な死に対する考えや、当てずっぽうな一回きりの勘違いの人生や考え方をやめるなら、このようにより現実的に私達は生きていけるようになる。また特別な霊界や幽界は全く考えなくてもよい。
私達の生命本体は、一時的に地球の肉体に捕らわれているが、一旦その肉体が不要となると、生命本体はエネルギー（高振動のある種の波動）であるので、距離をものともせず一瞬に他の惑星、生命体（新生児）に移動する。その人の記憶波動そのものは周辺に残るのであるが、それだけのことで、本体の生命エネルギーが、何処かで浮遊体で残るのではない。生命はこのような無駄なことは一切せず、そのまま新生児として転生する。ただそれだけのようである。
各人の本体である「生命のエネルギー」は、私達が物理学で発見したように“エネルギー不滅の法則”と同じで、肉体の死とともに、そのまま他の位置（他赤ん坊に）へ移動する。今までの肉体細胞そのものは、形を変えて今の惑星で分解し再度利用されるが（肉体も形を変えても不滅になる）、このようい私達の本体である生命エネルギーは同様に消滅しない。これは物理と同じ現象とみてよい。ごまかしは出来ない。生命の本体はこのように考えるとわかりやすい。昔はエネルギー不滅という概念は無かったのであるが、現在はこの説明が身近な科学の教科書で、同じ概念が教えられているので理解しやすい。この原理はそのまま利用してよい。
すると問題は、やはり私達は逃げたり自殺したりせずに、今生きることが勝負となる。これが解ってくるとその場のせまい判断で自ら死ぬことは、それほど効果がなく、意味もないことがよく解る。同時にがむしゃらに、人を押しのけて生きること、勝ちにこだわるなどは、それほど重要でもないことも実によく解る。つまらぬ自分の損得だけで幾ら努力したところで、たいした価値はない。それくらいのことは誰しもやっていることだし、他の生きものでも人間よりスマートなやり方で、日夜行っていることだからである。
それよりも私達の小さなプライドなどはこの際、捨ててしまって、公明正大に生きることの方が遙かに重要であることが、転生を通じて理解出来るようになる。これはどれほど強調しても間違いではない。この点が私達を進歩させてくれる本当の秘密である。各人がそれぞれ貴重で大切な生命という意味も実はこれで解る。
各人がどうして、かけがえなく大切なのか？ それは長い間にわたりその人しか体験し得ない、唯一の生きてきた過程（転生と体験の組み合わせ含め）を持っているからである。その人の体験は間違いなく唯一無二である。この無数にある組み合わせでは、自分のものがその中で一つしかなく、しかも誰も真似ができない。その意味で各人は貴重である。その必要があって誰しも産まれたと、思うことは間違っていない。私達は互いに僅かの能力差で差別するのが好きであるが、これは転生や各人の今までの経緯や大切さを全く知らない無知からくるものであり、今までの恥ずかしい行動（全く意味のない差別など）でもあったのである。それ程各人は大切で、必要な人材として生まれて来ている。誰しも無駄なものは何もない。今あるもので各人は過不足なく十分なのである。そしてこれからをしっかり自分の考えで進むのが最も正しい。
私達が日頃自殺に追い込まれる本当の原因の一つに、身の回りの軋轢である。これは自分の責任もあるが、理解のない周りの責任が最も多くある。もう一つは自分自身が、生きることの意味を、皆目見つかっていないことにある。その上活力が沸かないことが、大きな原因になる。しかしここで相手の無理解の理由や、自分自身の生きている立場が少し理解できるようになると（相手と自分）、生き方が大きく変わる。この段階が少し見えると、しめたものである。苦しむだけではさして意味も魅力もない。しかし苦しみながら、このどんでん返しの自分の力とカラクリを少し覗けると、私達は大きな自信が沸いてくるようになる（転生の詳しい話は別項も参照）。
私達はむしろ今の世で恵まれていない方がより真実が近くなるというのは本当である。イエスはこれを「貧しい者は幸いである」と表現した（このホームページではキリスト教の勧めは全く行っていないが参考に）。当時はこれをよく理解できなかったかもしれない。しかし今の時代はより現実的となる時が来ている。そしてこの辺りが解ると、自殺などはさして意味もないことが、だんだん理解できる。また自ら強いて自分の体を、傷つけて死ぬのは誰でもイヤであるし、痛いのである。
類は集まる。他の生きものもそうあるが、人もそうである。人は血のつながりだけで親族として集まると思われるが、必ずしもそれだけではない。類でより多くが集まるとうのが正解のようである。血のつながりは家族、民族、肉体のつながりをいうものであるが、同時に私達が考えているほどに、魂の部分のつながりは、肉体のようにはならない。
鳶は鷹を生まないというように、かけ離れたものは肉体としての継続はしない。人体も同じ。しかし肉体と魂は必ずしもつながらないもののようにみえる。互いに縁はそれほど深くない場合もあると考えてよい。私達は血筋と魂とが同時につながると思っているので、他の民族に対し無意味に排斥するが、それほどの意味はない。同じ親族でも互いにさほど親密でもなく、冷たい関係があるのもそのせいである。
また私達の中に「奇人」「天才」という人材が生まれるのは偶然ではない。当たり前として生まれてくる。転生のつながりがあるから、イヤでも生まれてくるのであろう。私達は原因を知らないので特別の存在として、奇人、天才と名付けて区別する。この場合トンビがタカを生むのである。説明つかないので、そうしているだけである。実際には他の人間と同じような生まれのものであり区別はない。これも血筋がそのままつながっているのではない。生まれる子供は自らその両親と生活環境を選んでいるのであり、明確な目的がある。目的はその環境であり、血筋そのものが目的ではない。しかも生まれ変わりの法則に、偶然なんていうのは何処にもないと思われる。
奇人天才は、私達に何かにつけ多くの影響を与える。なぜか？ 私達に新鮮であるからである。しかし私達が彼らの言うことを全く理解できなければ、その転生を私達は有効に利用していないことになる。そこで類似するものを持った者、私達がある程度理解できるレベルにある者が生まれてくる。不適切はないのである。今まで適切な人材が適宜出現していると思うが、大抵は時の大衆や為政者から正当な扱いを受けず、この世に役に立てず死んでしまった者が多いと思われる。私達大衆は自分のしたことを覚えてもいない。彼らの価値も解らず集団で、無意味に排斥していることが多いと思われる。
確かに奇人は多くは要らない。僅かな人材で事足りるのである。これが適切な天の配慮というものであろう。私達が転生を知って、彼らの能力を旨く利用できるなら、私達は遙か以前にもっと良い生活を手に入れたであろう。しかし今まで残念ながら、この肝心な経緯を知らないので、その貴重な人材をとても粗末に扱ってきた。自分の周りで普通に思われる知人以下に粗末に扱い、ぞんざいな態度で接してきたのである。私達を良き方向に導いてくれたであろう、目立たないその人の存在に気づかなかったからである。彼の有効利用の方法に全く気づかない。
これは他でも多くあると思われる。私達にとって貴重な価値ある人は全く目立つことなく、今の価値観からするとみすぼらしく見えるからである。真に価値ある人は目立たない。自らから目立つことをしない。する必要がないからであり、目立つことに無縁なのである。目立つのではなくこの真逆である。本人自身も気づかないこともある。私達は自分たちで作り上げた今までの価値観、能力判断、大儀な自己評価をしようとするが、これ等は宇宙的なこととは凡そかけ離れた価値判断である。だから大切なことが、ただの石ころににしか見えないものを、今の私達には簡単に見分けることができない。真の価値は私達の今の常識とは少しずれている。
しかしこの類の中にその奇人が集まってくるのであるから、別の面から見ると同じ類となる（大枠では）のであろう。これが奇人側の苦労の始まりである。また大衆がその奇人を虐める最大の理由にもなる。類の縁がすべてを決める。こだわりというものかもしれない。あるいはその者達にとってのテーマ、注目点である。
これが実は私達を含めて克服するべき点といわれる。そのテーマを集中的に修正する必要がある。そのための転生となるのだろう。これが奇人自身やそれを虐める周りの人々の関係になる。類は接点である。これがないと縁は出来ない。僅かな部分で共振するのであろう。そして集まる。共振に組み合わせが旨くいくようになると、今度は離れて別の行動をとる。共振は役目を果たしたからである。
奇人の苦労はある時は計りしれない。本人もなぜ摩擦が起きるのかの本当の原因を知らない。価値観のひっくり返りが理解できないのである。苦しんで不遇のまま地球で死んでしまう。ずっと後になって周りはその存在の意味がよく解る。何十年も何百年も後のことである。そして彼を大いに称え記念日、銅像まで作る。今でも同じようなことを沢山しているのに、その真相の殆どを知ることはなくやり過ごしてきた。しかし、きつい思いをしようとも、奇人も結局は接点を求めて類で集まると思われる。
我々は超能力に弱い。頭が上がらないのである。今に始まったことではなく、遙か昔からそうであった。テレパシーなども当然そうである。その他予言、予知、感受など様々である。またスプーン曲げもその中に入るだろう。いつもの生活の中で見かけないことを目の前で実現されると、驚き、恐れ、賛美し、そして超人だと言って褒めそやす。身体が空に飛ぶようになると申し分がない。絶対である。
超能力は教祖様を生み出す。これが宗教の生みの親になる。大方の宗教はこれが元であるが、一旦教祖が生まれると周りが彼を囲み始め、その集団は次第に大きくなっていく。超能力の本当のところや根源が解らないので、教祖の周りの集団（事情を良く知った一部の裏方）が金銭を絡めてこれを旨く利用する。教祖は一人でよいのである。不可思議が少しあればあとは何でも出来る。裏方がどんなことでも裁いてしまう。その後のたくさんの超能力をも演出し、みこしを祭り上げる。
ところで超能力とは、本当は私達の本来の能力のような気がする。これを特別に扱うことから、おかしくなっていく。気にしなければよいのである。そんな力が私達には元からあると思えばよい。予知をしたり、預言をしたり、人の体の中のことが見えてその病を治したり、何百年や何千年も前のこと、或いは未来もが見えたりとか、能力は様々である。もっと身近なもの（身近な予知など）もたくさんある。しかしこれが人によっては普通のことであり、その人の能力と思えば何でもないことである。そしてこの問題の本質はいつも同じことになるが、その超能力者の動機がすべてを決定づけるものになる。
ところでこの能力にも様々なものがあるようで、深く真に力を発揮したものと、より個人的な物事にこだわった能力もあるように思える。超能力といわれるものも、ピンキリとうことである。もちろん偽物に近いものも多くあるが。それをよく知らず、何でも同じに受け取ると、とんでもないことになる。これを区別するには相手側だけではなく、受け取る自分の側で判断するしかない。見た目や言葉では証明できないからである。例えばスプーン曲げも、本当は不思議なことではないと思われる。私達はその原理が解らないので恐れる。
しかし私達の身の回りで女性が日常子供を産むことは、実はスプーン曲げどころではない。遙かに奇跡の出来事である。それを私達は逆にスプーン曲げが偉大な奇跡のように騒ぎ、子供が生まれることには奇跡とは言わない。本当は逆なのである。スプーンを幾ら曲げても、それだけではたいして役に立たず、建設的にはならないが、子供はそれより遙かに大切なことであるし、私達を大きく感動させ喜ばしてくれる。そして子供を大切に育むと、さらにおもしろいことが、奇跡としかいいようのない出来事にたくさん出会う。遙かに偉大である。まさにスプーン曲げで終始することは、どうでもよいことである。
このことに限らず私達の身の回りでは、奇跡が毎日行われている。誰かが大変な修行をして僅かな超能力を得たからといって師匠を仰ぐことよりも、遙かに重要で畏怖にあたることが身の回りに沢山ある。日常が如何に大切な奇跡であるかを、知るだけで十分である。日常とはそれは恐ろしいくらいの奇跡なのであるから。身の回りの自然の活動はまさにこの連続である。自然界の動きや作用の変化などを含めると、私達が騒いでいる奇跡などは、ちゃんちゃらおかしく見える。
私達は価値判断が逆転している。この状態で先ほどの超能力を、必死に身につけたからといっても何ほどのこともない。それは本当の実生活に役に立たない。自己満足は得られても、真に世に役に立つことはない。周りを惑わすだけである。ここから派生するだろう宗教も同じである。
身の回りで日頃私達が超能力というものは、ほっておけばよい。気にすることもない。占いもそうである。占いや予言にうつつを抜かすと自分の生活がおろそかになる。足が地に着かず、相手に頼る生活をするようになる。それはよいことではない。宗教や集団の流行のスタイルも同じであることに、そのうちに気づくだろう。慎ましやかに自分の生活を続けるのが、遙かによいのである。占いの起源そのものは非常に古く、数万年前にまでさかのぼる。その意味でほら話ではない。キチントした理由がある。しかしそれはとっくに賞味期限が過ぎたもので、時代の周期にも合わず（その後、周期が変わっているため）今の私達には余り役にたたないのではないだろうか。
占いや予言より、もっと頼りになる生き方がある。それが自分の声に耳を傾けるということである。普通は身近で新鮮みはないと思うものであるが。しかし見方を変えると、自分の考えでものを捉えるということは、最も現実的で価値あるものである。たとえ流行から見ると、みすぼらしく見えるかも知れないが、実際にはそうではない。浮き足だった流行、価値観はいずれ廃るし、中身は何処までも空っぽであるから。
それよりも自分の“内側から来る感じ”に集中するのが最も正しい。それこそ費用かからない。そして何度も言うように自分側のその時の“動機”が最も要注意である。この質に気づくなら間違うことは決してない。ところでこれに気づくには、要領が要るようである。目的なしに待っていても何も出てこない。
また超能力にはテレパシーもあるが、この通信も種々のものがあって、例えば地球の重力圏内だけで往き来するものや、この重力圏を越えて他の惑星にまで、あるいは他の太陽系にまで届くテレパシーもある。通常、地球の重力圏内のテレパシーはあたかも宇宙通信のように受け取られるが、実は地球から想念は出ていかず、その多くは地球重力圏の中に留まっているものを拾うのが多いようである。
見えない通信であるので解らない者には、それがあたかも他の宇宙の高尚な人々からくる通信に捕らえられる。これが私達地球人には混乱の元にもなる。地球重力圏内での通信は、このように宇宙通信と間違われるが、実際には地球の大昔からの想念帯の蓄積が作った“神の声”が多く、これからの将来を生きる私達には、あまり役に立たない声である。むしろ害になることが多いと思われる。
テレパシー送受信はこのように本物、偽物を知っておく必要があるのだろう。区別の方法はどうしても自分側にあるのは、他の事例と同じで、ここで“謙虚さの力”がどうしても必要になる。特に自分だけが都合がよく、自分のみが優位になるような、自尊心をくすぐられるような情報には特に注意のこと。
この世で真心のない者に、良きことを知らせるのは大変なことである。大げさかも知れないが、それが成功したときの価値は大きいと思われる。人を強制して何かをやらせる、思い知らせることは今まで私達は沢山やってきた。競争や戦争などを介してである。その方法や手段は沢山持っている。今では機械類を使うので手段は更に多くなっている。手法も大変に手が込んでいる。
しかしこれは強制が伴うものである。逆に自発を伴う出来事は少ない。真心を伴う自発心は今では私達には得難いものになっている。貴重品ともいってよいだろう。本当はこれが人作り、国作りの本来の基本である。兵隊や強固な金融機関などをたくさん育てること、理屈や知識をとうとうと立派そうに言いまくる能力が、国作りをするのではない。それは明らかに邪道である。それは優れた国作りとはまるでかけ離れている。
本当の人作りをすることは、一朝一夕には出来がたい。たった一人の隣人や家族の真の理解、信頼を得ることさえ私達には大変なのである。たとえ身近な者同士でも。その隣人から、僅かな真心の変化を得ようとするなら、長い時間が必要である。しかし人を動かすということはこのような努力が必要なようである。但しこれに苦痛がともなうと、あまりよい結果は得られない。逆に悪い方向にはもっと楽な努力で済むようであるが。一方でやり方が正しいなら、僅かな一言で相手の人生が変わる影響を、与えることもときに出来る。これも長い積み重ねがあってのことになる。
私達はこの小さな成果をよしとしないようになった。余りに小さくて、みすぼらしいからであろうか。しかしこのことを体験で知ることで私達は大きな生きる自信が出来る。金銭や財産、文明の利器では得られない、とてつもない自信につながる。これを一旦知ると、私達は今の社会が文明の利器でどれほど便利であるとか、どこそこに便利な交通機関で素早く旅行に行けるとか、私達がいま誰しも自慢そうに話しているような価値は、殆ど意味が無くなることが判る。逆からみるとそれらの価値は五十歩百歩で、大して差がないことにいずれ気付くからである。
たとえステータスのあるブランド物を沢山手に出来るとか、有名なレストランで食事が出来る等々である。これらは特に優越感をいつまでも抱けるものはない。そのほかも私達の文明の利器を介して、生きる価値を判断するのは、それほど自慢すべきことではない。すぐにみすぼらしくなること、請け合いである。
そのような飾りは本来無用なのである。一日で東京往復ができること、実はそれは何の幸せももたらさない。飛行機でアメリカに一日で着き、そして早く仕事ができることは、その範囲の価値観では通用するが、人間は何のために生きているのかを考えると、その利便さは大した意味もなさない。
実際には私達は価値観の中身について、大昔から何も進歩もしていないからである。進歩したのは仮想の世界である。私達の文明は仮想の物質世界を育てた代わりに、価値観そのものは退化し、みすぼらしく、貧弱なものにしてしまったのである。物質的利便性、経済性を追求している間には、一度も価値観の中身そのものを調べたことがなかった。肝心な判断力を何処かに置き忘れしまっている。
真の価値ある中身ではなく、中身がスッカラカンの価値を無心に追い求めている。その最大のものが金銭価値や競争価値、身勝手に自慢できる利己的な価値 などである。そこには身の詰まったものは何もなく、子供だましのものであり、すぐにどこかへ飛んでいく代物である。
一方で価値ある小さな成果は、確実に私達を幸せにつないでくれる。確かな歩みである。これを積み重ねるしかないと思われる。誤魔化しは通じない。ことの大小ではなく、中身があるかどうかが問われている。小さな成果は嘘がつけないものである。最初から最後まで嘘で作り上げて、国作りをするところもあるが、求めるのはその全く逆である。よきことを敢然とやらなければならない。小さな成果、小さな幸せ、小さな世話焼き（やりすぎると迷惑になるが）、小さなこだわりと人助けの追求、そして助け合い、これが私達の全てである。大それたことは必要ではない。これは正に密かに大自然の多くの生きものが、日々行ってきている生き方である。しかしこれが宇宙に確実に通じる内容と思われる。このために人は分化して、自分の特徴を生かして生活するように創られているだろうから。
略奪民族は母国がない。よりどころは自分の力のみであるので、安心して生きていく国がなく、安住の土地は持てない。周りから常に攻められることを想定しており、安心する場がないのである。あらゆる場で闘争や競争を旨としている。近年は特に競争原理にこじつけてこれに拘る。つまり勝ち負けである。単純であるが実は精神的進歩が全くなくみすぼらしい民族である。
彼等は落ち着いた真の文化は持ち得ないということである。同時に家族の中でも同じであり、子供を真に慈しむ文化は出来ない。親は外部への攻撃を怠らないように子供を教育する。外敵が常にいることを前提条件にしているのである。一時的に同族と仲良くするのは外敵が居るからであり、それ以外に仲良くして利用する理由はない。だから家族も基本は外敵である。
また彼等には常にこの外敵が必要であり、その攻撃が日常になる。性癖であり簡単に治せるものではない。また大衆や周囲はその競争や攻撃を日夜面白がって見ている。興奮もするのでこれまた止められない。このような中で賭け事の博打遊びも大いに受ける。
地球の世界ではこのような民族が多くいる。平和はそれほど欲しくはないのである。大量破壊兵器を作ってからでもこの考えはそれほど変わっていない。そのチャンスを常に狙っているようである。強く生きることこそ、我々の最高の生き方であると信じている。一度競争相手に負けたら、今度は何年経ってもやり返すと決心している。本当に何百年経っても、知恵はなく同じことを繰り返えすのである。負けたくない怨念は互いに限りなく積み重なる。立派な記念碑のようにして、勝ち誇ったその怨念の勲章を大切にしている。そのうちにこの強い民族には「進化論」という戯言を思いつくのである。いまでもこれにしがみついており、おまけに周りにこれをしきりに言い広めている。
彼等の怨念は積み重なるのである。私達の細胞の中にも、周辺の環境の中にもその思い出が染み込む。自然は覚えている。そしてその感じは絶えず私達の心に影響を及ぼすのである。その多くは子供達にも影響を及ぼし、同じことを繰り返す元になる。つまりモト種である。忘れようとしても直ぐに思い出す。簡単に昔のことを再現できる。性懲りもなくその続きを始めるのである。
この人達の争いの知恵はたくさん蓄えてある。数限りない格言にも納められている。しかし真の平和を望む者や、和を知っている者にとってあまり役に立たない。一見知恵ある格言のようにうみえるが、敵があってのもので、最初から平和はない生き方である。ずる賢く旨く立ち回ることのみを知恵と評価する。これを高度な知恵と言い換えしている。彼等は最初から平和の発想はない。相手の征服しかないのである。相手を押さえつけたがる生まれつきの性癖である。上下を決め、支配者をどうしても決めたがる。宇宙から見ると 幼稚な知恵であるが、幼稚では拙いのでこれに沢山の「理論」「権威」「印」「象徴」「科学的根拠」「進化」「原理」「法則」を飾り立てて、いかにも立派そうな論理付け、理由付けになっている。私達の文明の粉飾はこれにつきる。薄情な内実を粉飾し、偉大な知恵、実績であるかのように誤魔化すのである。だから立派そうな見せかけの指導者が必要になるし、立派そうな愚像、権威、研究学会、勝利の証明、科学的証明 がどうしても要る。チンケに見える象徴では役に立たない。見た目も立派そうでなければならない。とても大げさでなければならない。節目にはとんでもない大騒ぎや、祭りを挙行しメモリアルに刻み込む。大げさな象徴をとても欲しがるし、造りたがる。がしかしそれが立派であるほど、中身が空っぽになっていくのも真実であるが。自分たちの行動に中身がないことを、本能的に知っているのであろう、必死に本当のことは隠したがる。
他の惑星には私達と同じ人が沢山いる。すぐ隣の惑星から、遠くの惑星まで例外がない。太陽系以外も昔から同じのようである。しかしこのことを認めるのを地球では極端に嫌う人が大勢いる。そのような情報に対しては徹底的に攻撃もする。丁度、４００年ほど前に天動説を信じ、決して地動説を信じなかった人々とそっくりである。当時、地動説はとても理解できなかったのである。が、今でも地動説を信じない人はいると思う。教科書で習っても信じない人である。「地面は実際動いていないではないか」と言い張るだろう。ましてや他の惑星に人がいるなどとは、とんでもないと思うのは当然かもしれない。そこで地球だけの生き物や、進化論が今でも大変にもてはやされる。
今では地球が丸いことについては、誰でも身近なもので確認が出来る。安価な双眼鏡で海面を見ていると、遠くの船は帆先しか見えない。海に沈んで見えるのである。そして手前の港に近づいて来ると、次第に帆先が長くなり船は吃水まで見えるようになる。子供でもすぐに確認が出来る。地球はどの方向にも丸いのである。また天空の星は互いの位置が動かない。地球を含む僅かな星（惑星）だけが星と違って奇妙な動きをする。そこで太陽が他の星と同じように動かず、地球を含む惑星の仲間だけが、太陽の周りを回っているのではないかと観測者は気づいたのである。そのときの地球と太陽、同時に地球と月、恒星と地球の関係に、ガリレオ達は気づいた。つまり地球は他の星々とは違い、太陽の周りを回っている惑星達の一つに過ぎないということに、はっきり気づいたのである。惑星の一つである木星にも衛星があり（これも安価な双眼鏡で確認出来る小さな点）、それが地球と月の関係とおなじであることも理解したのである。
実はこの関係は更に大昔、ガリレオやジョルダノ・ブルーノ、コペルニクス達より遙か以前にすでに知られていたことのようである。情報源はともかく、おそらく数万年前にも私達の祖先は知っていたフシがある。これはガリレオ達のように星を観測したからではない。もっとダイレクトな方法（他の惑星からの情報）である。ずっと後になって、ガリレオはともかく地球自転の新発見者になったのであるが。
私達は身をもって体験しないと信じない。地動説も同じである。たとえ他の惑星の人に会っても、感じとしては地球人と大して変わらないので、嘘だろうといって決して信じることはない。他の惑星に行っても、地球と同様にその惑星では地表は動かないし、生き物や人間自体、惑星環境自体が地球と、それほど変わるわけではないので（本来天空の惑星は差別なく等分に創造されている）、にわかに信じることは無理であると思われる。地球でもキリンや象を見たこともない人は、最初に見たとき途方もなく驚いたに違いない。しかし見慣れると普通の生き物であるし、けしてバケモノではない。生き物としては私達と同じ仲間であることが直ぐに理解できる。他の惑星に出向いても、同じことが起きる。
私達は地球人そのものが、多くの惑星人の一つに過ぎないことが信じられないのである。人類が地球にも他の惑星にも太古より生息しており、これは共通である。ガリレオの警告をいまだに真剣に聞いていない証拠である。当然、地球に人類が今住んでいるのは、進化論でいうように太古の昔から、原生動物から地球だけで進化してきた結果、人間が最も優れた生きものだと、教えられた通り何となく信じているし、何とはなしにそう思わせられている。が、それに確信があってのことではない。大衆はただいつの間にか生まれながらに教えられ、ボンヤリ感じているものである。このような当てにならない推測を固く信じている。いつまでも地球や地球人（地上で最も進歩したとされる）が中心であることに、安心して満足をしようと考えているのである。
地球の中ではその疑問に答えるように、この進化論をはじめ、地球の成り立ち、変遷の過程を日夜それこそ詳しく説明する、いわゆる権威ある科学的アカデミー研究や学説の証明が行われてきたし、マスコミでもこの説の報道が日頃行われている。動植物は強いものが生き残るという、しつこい日々の説明が必ず行なわれるようになっている。的外れなこの関連の研究は、現在もがむしゃらに鋭意研究中であることになっているが。残念ながらこの成果の中には、他の惑星の実態のことは全く記述されていない。ましてや他の近傍の惑星や他の太陽系にも、人がいるなどとは何処にもサラサラ記述がない。あっても、もしかしてという推測や、かの数学的確率の微小な領域であると説明がなされる。とても権威のある高名な学者さんが、その存在性を話している程度である。そうしないと、今研究中のものが、その方向性など出鱈目なものになり、研究費も貰えないし格好がつかないからである。
本当は地球でもすでに限られた人々が、他の惑星の真の実態をある程度知っている感じがあるが、公にはなっていない。その代わりねじ曲がった惑星の情報だけが大きく先行している。一般の人は他の天体である、遙か彼方の銀河のことは、近隣惑星よりも特に研究熱心である。実はこの熱意をそのまま、地球自体や直ぐ近くの惑星に向けるなら、相当に真実が解るかもしれないのに、このパラドクスに気づいていない。特に月面はすぐ近くにあるのに。アポロ以前は月面での現象を望遠鏡で研究する「月理学」が当時健在であり、相当の成果を上げたが、その後アポロの報道で一気に潰されてしまった。
この方向違いは、丁度私達が自分自身の本体（正体）を見つけることが出来ず、やたら細胞のみをいじり回して解明しようとしていることによく似ている。それがとんでもない方向違いということに、気づかないことと同じである。また進化論を無意識に信じ込んでいる間は（暗示をけられて）、種の起源について途方もない遠回りをさせられている。
最も近隣の天体、特に月面の情報は、１９６９年のＮＡＳＡ情報が報道されてから、一方的にその情報に制限がかかったままであり、これ以上有用な内容は何も出てこなくなった。あるいは逆にＮＡＳＡの月面探査は全くの偽物という、二度出しの紛らわしい情報や意見までも出てきている。ＮＡＳＡに関してはこのように偽情報が二重にかぶせた状態で、訳が判らない状態にしてあり、結局誰もＮＡＳＡの成果を振り返ることは、さらになくなった。実際にこの情報にはそれなりの貴重なものが含まれていたが、これすらかき消されてしてしまうことになっている。地球の直ぐ近くの月であっても、このような状況であるので、他の惑星になると更に厳しい。ある集団の陰の目的は達成されたのかもしれないが、正にガリレオの努力が、またもや完全に遠くに蹴とばされたようなものである。その努力が成果なくゴミのように放置され、いつもお蔵入りになっている。
他の惑星に私達と同じ人類が沢山いること、この単純なことが伝えられないことは、異常な状態であるが、そのことを知らされず、地球だけで日夜、詰まらぬ紛争に明け暮れている私達大衆の状態は、キチガイとしかいいようがない。これが私達本当の実態である。
ここで私達は自分の置かれた状況をよく冷静に見る必要がある。今まで知り得た情報の正しさを疑ってみる必要がある。すべてのことに対し、本当に常識なのかを、自分から確かめてみる必要がある。例えば子供の頃から教えられている、常識といわれるものである。本当の正しいのか？ と一旦疑ってみるのである。よく見ると、その殆どは推測が多く、確かなよりどころのないものばかりである。あるいは当てずっぽうというものも多い。綺麗に表向きは化粧してあるが、中身は何も揃えられていない。
例えば、「努力をして勝ち取ることはすばらしい、ほめられるべきである。褒美や金銭を勝ち取ることは少しも悪くなく、それどころか名誉なことであり、立派に自慢できることである」 と、絶対の価値観を植え付けられている。だれも異論はないと思われる。しかしはっきり言って、これが大間違いの元である。 なぜ？ と今までの価値判断を一旦、保留するのである。
このためにはバックボーンが必要である。では本物は何処にあるのか？ 私達にはすでに実はこの本物を持っている。探せばある。私達はいままで怠惰であり続け、真剣に自力で探さなかっただけである。
私達は探そうとせず肝心な点は目をつぶってきた。互いにそれをよいことに今までの古い価値観だけを無制限に肥大させてきたのである。その結果不必要な努力を際限もなく繰り返している。例えば、私達の身の回りの必要な物資は、僅かな努力で皆に平等に手に入るものを、単なる個人的な売上のために、利益のために、貿易のためと称して、膨大で無駄な生産消費を日夜行っている。あたらこの競争、博打ゲームのために心身をすり減らし、眉間にはしわを寄せて鬼のような形相でがんばっている。一方で貧富の差、富の偏在、利権の差は、天文学的な開きとなり、ますます大きくなろうとしている。民主主義で何とかなるというレベルのものでもないし、全く説明も出来ない。これは貨幣経済をあっさり捨ててしまえばそれで済むことなのに。一般市民は誰もが僅かな金を握りしめて必死な形相である。一方で世の中の富と利権の大半をガジメテしまったごく一部小集団がいるのも事実である。この状態は、他の惑星の実態を、全く知らないことと等価なものだということを知る必要がある。
これを切り替えることが、これからの私達の最大のテーマである。いずれこのままでは地球的な破壊が来る。元からバランスがとれていないからである。経済学などは最初からさして役にも立たない誤魔化しの念仏である。間違ったものごとの当てはめは早晩修正しないと手戻りをやらざるを得ない。最後は自然や宇宙が相手ではごまかせない。
ここで重要なことは、他の惑星の情報である。ＮＡＳＡの情報はその内の一つである。すでに私達には理解できる有用な情報の一部が与えられている。これは単なる石ころと勘違いをしているかも知れないが、石ころどころではなく、私達を大変化させるきっかけになる。それはずっと私達の手前にあるもの。
ところで他の惑星の環境そのものは、地球とそれほど変わりがない。地球自体の変化は地域によって大きいが、他の惑星と地球の違いはそれくらいの違いである。空気も水もある（本来、惑星と大気はセットで最初から創造されており、大気のない惑星は存在しない、大気は生物に必要な酸素、水素、窒素、水蒸気など）。月にすら大気はある。人類という肉体の差はそれ程でもない。無いのは地球人のように、他愛ない絶え間のない争いや、利己的なことに個人が集中している価値観などがないことである。他の惑星人はすでに共生のバランスをとっている。私達にない精神的な自覚、自立がある。見た目、外見が変わるわけではない。人類を含め他のすべての生きものもが住む惑星は、私達太陽系だけでなく、多くの太陽系が同じように存在しており、惑星はみな多くの衛星を持っている。これらの惑星、衛星は多数の同じ人類、生き物を育んでいるのである。実はこれは、人間が死んだ後に転生するとき多くの住屋が必要とすることに対応しており（人間は死後、転生して他の惑星に生まれ変わること）、全体が辻つまが合うようになっているのである。私達はこのことをここ数千年、あるいは数万年、知らなかった。または知らされなかった。かつては明確に他の惑星の彼らと交流があったがその後途絶えた。元は私達が他の惑星から移住（宇宙船で）したのであるから当然である。ただし移住元はこの太陽系とは限らないが。
地球ではその後多くの天変地異があった。今の私達からは想像できない、信じられないような異変である。そのつど文明は大破壊（洪水など）を受けたようである。この大破壊の原因は一つに、地球の惑星構造自体が落ち着いた状態ではなかったのかも知れない。そしてそれまで持っていた高度な文化、精神文明もこれを機に忘れてしまったのである。かろうじてその痕跡（遺跡など）が残っているが、その意味を今になって解読するもの大変なことである。その異変で、僅かしか生き残れずに、肝心の文明の中身を引き継ぐことが出来なかったからである。ダイレクトな他の元惑星の情報も私達はすっかり忘れた。
僅かに生き残った者たちは高台にしがみついて生き残り、長い間辛酸をなめて生き抜いてきたようである。そして、教科書に書いてあるように地球では４大文明といわれる地域から、たどたどしく再度文明が芽生え、この痕跡を後世の私達が発見し、この文明がそこから次第に進化したと考えるようになった。そして地球の文明は地球だけで進歩したのだと大きな勘違いをした。というより誰かが言い出した。（誘導したかもしれない）大衆は幸いそれを信じたので、それをよいことに、陰で策略を行う者（本当の為政者）はその真の情報（私達が他の惑星の移住者であること）を知らせることを、いよいよしなくなった。真実は薄々解っていたかもしれないが、ずっとシランふりをして、張りぼての歴史を時の専門家が、せっせと作ることに任せてしまったのである。４大文明とはかつての進歩した文明の生き残りの文明（残渣）があったというのが正解である。微かな痕跡がその地域に文明が残っていた過ぎない。そこからコケが広がるように自然に周りへ広がったのである。地球の人類のみが、より進化したものと短絡した説明を行うのは、完全な間違いである。
このような経緯で、他の惑星の人々は、地球人の私達のことを大昔からよく知っている。昔からの隣人であったからで、常は地球のいきさつを正確に知っているのである。私達地球人はすっかり記憶を忘れたが、今も彼らは地球人というこの隣人が、どのような歴史を持っているかを正確に知っていおり、記録も残していると思われる。これまで彼らは「気付かれない隣人」として陰ながら付き合ってきたが、私達はいつの頃からか、彼らにとって手が付けられない状態が続いたので、強いて干渉はしてこなかったようである。今も公然とした交流はない。
なぜ交流がとれないのか？ これは私達が人間としての自覚が大変に薄弱で、余りに利己的な考えに終始しているので、出来ないということになる。これは私達の側のもっぱらの理由である。彼らは私達のように、武器による恫喝、戦争や、競争原理、利益、権利、金銭取引 などで互いに決着をつけるような幼稚なことは一切しない。
例えば私達地球の中でも、身の回りですぐにわめきはじめ、ものを横取りする横着人がいたら誰しも敬遠するだろう。どうして生きたらよいのか、どのように考えたらよいのか、人に接するときや、他の生きものをどのように扱ったらよいかを、いくら説明しても全く聞こうともしないヤカラは、懲罰するか、ほっておくしかないのである（この類の国、民族が地球では多数ある）。
残念ながら、地球人と他の惑星人の関係はこれとほぼ同じである。この意味で私達は決して進化などしていない。私達の人類進化などは全くの嘘である。初めはそうでもなかったが、先ほどの説明のように地球での大災害もあっていつの頃からか地球人類は精神的に恐ろしく低級化（退化）したのである。その後物質面はある程度進歩してきたが、これと精神面とのバランスが全くとれていない。これがあがきながら破壊に進む、今の私達の姿そのものになる。
私達はこれを聞くと怒る人が大勢いると思う。が、こちらが真実である。また逆におそらくこの説明に納得する人も少なからずいると思う。自分たちに心当たりが互いにたくさんあるだろうからである。
心当たりのある人は幸いである。この人々を私達地球人の中に転生のカラクリで、ある程度ばらまかれているだろうからである。これは私達個人だけの技ではなく、宇宙のなせる技かもしれない。地球はいくらすさんでも、その意味で僅かに宇宙的なものが
地球は残念ながら精神的に本当にローカルであり、進んでいない惑星であるが、落ち込む必要はない。前記もしているように、地球だけに人が居るわけではないのだから。もし他の惑星人がいなければ、このホームページもこんなのんきはことを書いては居られない。それこそ地球は今真っ暗闇だからである。本当に政治の世界でよくいわれるように「一寸先は闇」となり、私も今このような提言を何一つできないだろう。が、実際は全く違うようである。このことを私達は知らなかったし、知らされなかっただけである。つんぼ桟敷が長く続くということ、情報が無いということは、このように本当にとんでもないことを、長く強いられるものである。
私達地球人にも多くのプライドがある。しかしこのプライドを強引に持ったまま何かをしようとするのか、あるいは一旦プライドを棚上げにして、相手の意見（他の惑星人）を聞くのかの境目になっている。地球だけにしか通用しないプライドや価値観を、他の遙かに進んだ惑星人の価値観と比べようとするのは、あまりにもお粗末すぎる。強いて持ち続けようとしても残念ながら、たいした意味も力もない。出直した方がよい。私達が今まで培ったプライド、価値観は宇宙では本当に役に立たない。それより地球では昔から地道に守られてきた、もっと大切な価値観がある。さっさと目の前の古ぼけたプライドは捨ててしまって、今までの良きもの（後ろに隠れているもの）を表に出して見直せばよいのである。身近な大切なことに戻って回帰し、子供でも解る考え方に戻るのが先決となる。
この一つが「思いやりと謙虚」というものである。小難しい哲学、思想、論理は当面いらない。何処でも通用する今までの価値観を優先するのがよい。年齢も場所も関係なく、皆がタダで出せる「優しさ」「人やものを大切にする心」なのである。私達はこれをいままで出し惜しみしていた。タダで生まれつき備わっている宝を出せばよいものを、なにを惜しんでいたのだろうか、後ろに隠していたのである。私達には何もできないのではなく、誰にでもできる「思いやりと謙虚さ」を惜しみなく出せば大方済むことである。実はこれが他の惑星でも通用する唯一の手段、手がかりである。但し私達には最も易しく、しかし最も難しいことになるかもしれない。
すでに思いやりをすっかり無くしてしまった者や人種も大勢いるが、少しは残っている国もあるだろう。その残りものでよいのである。この方法が宇宙的に彼らと付き合う時の最良最適の道具、材料、手段になる。これすら既に持っていなければ、本当に宇宙的なことは何も出来ない、役立たずのただのゾンビである。私達はあらゆる研究開発をしてきたし研究者は論文も無数に出してきた。日頃の生活のなかで私達庶民の努力も大変なものである。しかし本当の成果があがらず、混迷していくのはこの辺りの勘違い、取り違いに原因がある。一方「思いやりと謙虚さ」は地球のどこでも通じるし、当然他の惑星でもそのまま通じる。これが唯一の手だてでもある。
地球のこれまでの実態、このことを全く知らずに長い間苦しんできた人が大勢いる。私自身もそうである。今まで長い間、ずーと何かおかしいということは解っていたが、その理由を本当に知ったときには「これほどまでか」と、私達自身も反っくり返ったものである。しかしこれで落ち込んではいけない。
私達はその鍵を知るならば、本当はやることはそれほど難しくはない。苦しみとかプライドとは私達が際だって気にしてきたことが、すんなりパスできるからである。そして何より大切なことは、この地球人間の本当のカラクリが、誰でも解るようになること。これが最も大きい中身と思われる。詳しい説明はなくても理解できるのである。これらの事実は「たわごと」などと言っておれない事態である。私達地球人自身のことを示しているのであるから。
この説明は当然、子供でも判る。難しい原理ではない。シンプルに私達人間の誰しも理解できる内容である。しかもその効果は高くて、てきめんと思われる。ただ一つ、立ちはだかる困難な点は、今まで作り上げてきた私達自身の化け物のような「プライド」と「信じ込み」「強引さ」である。特に社会的に立派な学歴や地位のある人々は、このプライドがしっかり詰め込まれている。これが一番の難敵と思われる。だからむしろ、社会的に今まで目立たず、立派そうでない人の方が、この情報には遥かに有利な立場にある。何も失うものがない人は、ここが強みとなる。これからの時代を創るに不可欠な人達である。
生きていく上での楽しいことは、互いの触れ合いである。これは自然を含めた人間の付き合い関係である。私達の究極はこれに尽きる。特に人同士の付き合いは大きい。私達の周りでは、人との付き合いを嫌がって、もっぱら愛玩動物に気持ちを注いでいる人達も多い。これも一つの触れ合いであろう。ともかく人間同士の付き合いが旨くいけば、結局私達はいま居る所が、最も住みやすいといことになる。これがポイント。逆に人との付き合いが出来ない、旨くいかないことになると、これほど住みにくい所はない。逃げたくなるのは当然だろう。私達人間に敵がいるとしたら、最大のものはそれは人間なのである。
大人がそうであるから、子供の頃もまったく同じである。やはり親との付き合い、子供も同士の付き合いが旨くいかないと、住みづらくなる。生きる場所は全くなくなる。
ところで幼児の頃の体験で、親との付き合いがしっかり出来ていない子供は、何らかの欠陥が大人になるに従って出てくる。素直に育ててもらえていないこと、幼児の時に両親との関係が、つまずいたままであったりすると、その後が大きなトラウマになって、大変な足かせになる。同じような話を昔聞いたことがある。
ベトナム戦争の頃、戦争孤児が収容されていた施設でのことであるが。その施設では沢山の収容された幼児が短い間に、次々と死んでいくのである。ちゃんとミルクなどの世話は看護婦さんが行い、不自由もないのに、その幼児達は普通の家庭よりも遙かに短い命を終え、大半が死んでしまう。しかし不思議なことに、施設の列の端っこにあるベッドの子供だけは、いつも死ぬことがなく、元気で生き残るのであった。なぜ端っこの子供なのかは、しばらく原因が判らなかった。その後ついにその理由がわかった。
それは毎日、清掃婦のおばさんが、その施設の部屋に入ってくるのであるが、何人も並べられている長いベッドの列を端から順に清掃してきたあと、最後に仕事の終わりに、ほっとして彼女は必ず端っこのベッドの子供に話しかけ、抱きかかえてあやすのであった。実はこれが原因で、端っこのベッドにいた子は生き残ったのである。
つまり幼児、子供はあやす、刺激を与える、挨拶をすることがいかに大切かを教えたのである。生命そのものに人の触れあいは多大の影響があるということになる。では戦争は孤児を生み、そのためにこのような価値あることを知らせてくれる、などと戦争を褒めてもらっては困るが。
人同士の触れ合い、刺激を与えることは、生きることそのものという意味が理解できる。これは子供に限らない。私達は年をとってもやはり人間同士の刺激が、必要であるということを如実に示している。刺激がありすぎると、逆効果もあるがともかく、人同士の触れ合いは不可欠である。しかも親愛の情をもつと、相手の人間は遙かにすばらしい反応を示すのである。
そしてこれは人間に限らない。万物もそうである。そこに断絶は全くない。このとき私達は対人間についてはなんとか話はわかるが、万物（あらゆる生きもの、植物、動物、石ころに到る）までというとは理解しがたい。半信半疑に思われるかもしれないが、これは全く正しいことであり、人間を含めて万物には、差別が出来ないということである。植物を育てる名人は、皆一様に植物を我が子のように扱う。相手の植物達が人間の想念に、子供と同じように反応することを、日頃体験でよく知っているからである。
ものごとの真実はそれほど込み入っていない。このように単純である。私達の理屈をもってくると、話がややこしくなってよいことは一つも出てこない。例えば私達は先ず始めに、これら相手を分断、分類してしまうが、このようなことは最初から触れないようにしなくてはならない。物事はこれを先にしゃしゃり出てやると、台無しとなり効率が悪くなってしまう。私達は常に子供に対しこのような干渉をいつもやってきており、その都度人間と自然の関係を台無しにしてきたのである。大人はそのことに全く気付いていない。
これが基本の価値判断である。つまり掛け値なしの思いやり、嘘のない良心を持てば、この世は何も恐れることはないということである。逆に嘘や駆け引き、見せかけだけの言葉、分類、区分、屁理屈、人間の自己都合 などを先頭にすると何も生まない。これは十分に心すべきことである。すべてを台無しにして、自分や自然の間を殺してしまうから。これをずっと私達は無造作に実行してきた。
S:「周りへの奉仕とは、どのようものだろう？ 例えば思いやりとか気使いとかいうものは？ その価値、今での意味は？」
K:「奉仕は少なくなって個人欲の方が増えたようです。私達の物欲は際限がないようです。恥も外聞もなく、欲をもろ出しの人が多くなったと思われます。遠慮なく人を押しのけて、ものを先取りしようとする人々が多いのです。「何が悪いか」と開き直っていますね。周りは誰でもしているではないかと。人がするから自分もするとは、語るに落ちたものでしょう。どこかの大陸系の人々と少しも変わらないと思います。日本人だったら、どうにかしてくれと云いたいものです。」
S:「日本人なら少しは変わると？」
K:「日本人もかつては（明治以前）相当に礼節も高かったし、奉仕の精神は優れていたと思います。しかし近年は日本人も次第に西洋化され、段々酷くなったようです。たしかに昔からこの手の人は日本でもいたと思われます。間違いない。しかし今は簡単に口にするようになったようです。自分の都合を最優先にする言い方です。立派な法律に守られて、個人の権利を言い出して当然の権利で今は常識だと。権利を堂々と云えるようになって、幸せなのかもしれないですね。するとまだ幸せの中なのかと安心もありますが。本当は全体の統率はとれていません。個人が勝手を言い出して、何ほどのことでしょう。このような議論の中に、もめ事の解決策は何処にもありません。
少し人間を研究すると、これは非常識です。むかしは遠慮しながら、少し我がままを言ったのですが、今はその前置きもないようです。会釈もせずに急いで目の前のものをとろうとしたり、路上で人の前を無為造作に横切ったりします。我先に欲を主張すること、他より自分を先んじてものを横取りすること、自分に有利なことは全く他人に譲ろうとしないこと、自分の得だけを一方的に考えること。しかしこのことはいずれ自分の首を絞めるのは明々白々です。」
S:「自分で苦しむなんて矛盾しているよね。矛盾はどうして起きるのだろう？」
K:「なぜか？ 住みにくい周りをさらに住みにくくすると、自分を含めて混乱の中にいやでも入っていく羽目となります。混乱は自分で作っていると思われます。とにかく短絡して、悪いのはみんな他人のせいだと思い込んでいますから。
考えを逆にしてみましょう。すべて自分ではなく、まず周りのことを優先する生き方をとるとどうでしょう。自分は一方的に損をするだろうか？ 短絡した見方では一時はそのように見えるでしょう。しかし見る人は見ているものです。すべての人が鈍感なのではない。そして同調する人々が出てくると思われます。共生する方がはるかに効率がよいことを感じている、大人の感覚を持った人々です。実際一人ではなかなか困難です。ガンジーのように強力な偉力を持った人は、自然に周りに大きく影響を与えるでしょうが、普通人はそうはいかないものです。」
S:「大人の感覚と、他人への優先は誰でも出来るのだろうか？」
K:「生き方として周りを最優先にする生き方は、誰でも出来ます。試しにやってみることが大事でしょう。当然自分のことは最初から自分でやる。残りのすべてを周りのために生きるという決心です。そこで自分から駆け引きをしないことが大切になります。見返りをどのようなときも期待しないこと。今ある自らの生の感じを、大変に有り難いと思い、この上で奉仕すること、あるいは今出来ることが、最上の奉仕になると感じること。これを日頃行ってみることです。これを行うには宗教などは一切関係なしがよいでしょう。その方が良い結果を生みます。
S:「採算度外視して、本当にそのようなことが言えるかな？ とても無理だと思うけと。」
K:「商売では『儲けさせてもらっています』といいますが、これを儲けるからという理由をなくし、『ただ奉仕できるから』とうそれだけの目的にしてしまうのです。
ではその結果、なにか良いことがあるのか？ これではこれまた期待感があるでしょう。そうではなく、今あるだけで大変なこと、おまけに周りに奉仕できることは、さらに大きなものが得られることだ、という意味でとらえるのが良いと思われます。
さてここで、“ばかばかしさ”がこみ上げてきますか？ ならば継続出来ないと思われます。しかしそうではなく、別のものがその先が少し見えるようであれば、成功です。いや大成功です。
S:「どうしてもばかばかしさが出てくると思うね。やってられないという感じだよね。」
K:「何も自分の金をばらまいたりすることではない。そんなことをやると安く見られ、逆効果になります。そうではなく、気持ちの上で周りに奉仕するという感じがよいと思われます。人や万物を見るときには、差別を無くすという目標でもよいと思います。当然、周りの隣人に対しても差別なく、等分に（少し強弱を付けて）扱い、万物に対しては、人間と同じように、慎重に敬意を表しながら接するのがよいと思われます（人間、生き物、石ころなど同じように）。なぜなら人間も万物もそのすべてが、宇宙的にはある目的のために作られ、私達と同様の奉仕に従っているからであり、それに対応し、呼応する必要があるからです。
S:「なんだか、宗教の教義のようにも聞こえるが、そうではないの？」
K:「宗教というと、すべては話が元に戻ってしまいます。言われている宗教は無視してもかまいません。ともかく、地球の雰囲気や波動は人間が主体になって作るしかありません。他の動植物が作るのではないと思います。その意味で人間には地球でのこの責任（雰囲気を作る）があると思われます。私達は他への奉仕が絶対に必要なのです。すると私達は『必要なものが与えられる』という意味が少しずつ、あるいは完全に理解できます。大人にもよく解るし、当然子供にもすっかり解ります。
S:「あまり考えず、ぼんやりして欲しい物が手にはいるなら、誰でもそうすると思う。それが人間関係でやれっこないので、そちらの苦労が多く、自然の成り立ちよりも、その心配を日頃していると思うが。」
K:「話は急に変わりますが、地球のこの雰囲気を私達人間が作っているという証明は、どこから出来るのでしょう？ これが例えばＮＡＳＡの飛行士が証言したことです。彼らは宇宙空間（地球の重力圏を外れた『本当の宇宙空間』）に出かけました。そこで初めて“宇宙の感じ”を知ったと言ってます。これは地球の波動、振動から離れたところ（地球の影響以外）だったと思われます。でなければ感じることは出来ないからです。つまり宇宙空間がどのようであるかを体で体感し理解したのです。同時に地球の現状がどのようなものかも、逆に彼らは明確に知ったのです。」
S:「宇宙空間では違ったことが起きたということだね。地球にいただけでは、解らない出来事ということ？」
K:「また話が飛びますが、宗教の先覚者といわれる一部の人が、それと似たことを昔から申しております。ヤブからから棒に言われても、日常生活の中ではすぐにはこのようなことは信じられません。確かに言われていることは正しいかもしれませんが、普通の感覚では確信が持てないと思われます。そこでこの宇宙の話になります。」
S:「私達地上の生活では理解でき難いということ？」
K:「その通り。残念ながらその域に達するのは地上では普通には困難です。それこそ何かの宗教の修行で長年鍛錬してやっとその域に達したというもので、誰でも気軽に手に入るものではありませんでした。それでもかなりの部分を除いたというものでしょう。その状態を常時維持しようというのは更に苦労します。苦労多くして実り少なし。しかし宇宙空間では人間を一瞬ですっかり変えてしまいます。宇宙的に、テレパシックに。」
S:「では誰しも宇宙空間では、人間が変わると？」
K:「そうです。変わります。地上ではテコでも変わらなかった私達地球人は、感覚的、意識的に激変するようです。個人差は出ると思いますが。但し宇宙空間に出るには簡単ではありません。今まで私達地球人は正確にはその数は知りませんが、ＮＡＳＡ宇宙飛行士を含めると、少なくとも1ダースはいるわけです（本当の宇宙空間に出た者）。彼らはその貴重な体験者です。但しこのためには先ほども言ったように、地球惑星の周回軌道ではなく、それよりさらに遠くの空間、つまり地球重力圏外に出る必要があります。距離でいうと地球より 30万ｋｍ 近く出た空間です。月までは37万ｋｍですので、殆ど月に近い距離ですね。
スペースシャトルなどの人工衛星は、僅か地上３００～４００km程度のようですけれど。今はこの空間に出るだけで大変な費用がかかるので、残念ながら気安く行けない。しかしあるきっかけで私達も簡単にこれが出来る時代が来るかもしれませんがね。」
S:「そこで変わるというのがよく判らないが、何がだろう？」
K:「先ほども言ったように感覚です。生きている感じというか、感じる中身そのものです。そして知覚範囲が相当に広がるようです。普通に言えば、知的作用が格段に広がるという意味でもかまわないと思われます。特に直感が鋭くなります。くどくど言わなくても感じられる能力です。テレパシーともいいます。つまり相手に一々言わなくても、文字で書かなくても、指図をしつこくしなくても通じるということです。喋る以前に相手の言いたいことが判る意味です。当然、相手の気持ち、雰囲気も聞かなくてもわかります。」
S:「そうなると大変だな。相手がスケスケになるとは。」
K:「その通り。相手もですが、自分もスケスケになることです。よろしいですか。隠しおおせないこと、そのような生き方を常識とする。急に今の私達に言われても無理かもしれませんが。実際にはそのような生き方が、本来常識であるといことを言っています。」
S:「それじゃ、自分は御免こうむりたいな。あからさまでは面白くない。少しは誤魔化や嘘をつかないと、自分らしくないし。」
K:「そこなんですよね。周りが皆自分のためにだけ勝手に動いているのに、自分だけが周りのために奉仕で動こうとしている。この生き方は地球では、周りの者がおかしくなります。ところが逆に自分だけが周りに貢献しようとしていないと解ると、人間は変わるものです。今はそうではないので誰しも高をくくっていますが、状況が変わるとそうも言ってられません。例えば子供達が周囲に積極的に貢献するようになると、その親たちは急変するものです。親の手前、恥ずかしくて自分勝手が出来なくなるのです。同時に周りのために奉仕するというのは、慣れるとそれ程悪い感じではありません。反対に相手から自分へ掛け値なしの同じ奉仕、援助を受けますから。これも慣れですね。子供は宇宙的な生き方に、私達大人よりも急速に理解し、順応すると思われます。
S:「そんな雰囲気になった経験はないので何とも言えないが。確かに悪い気はしないだろう。でもそれがいつまで続くの？」
K:「ずーとです。それでおしまいです。何もお仕着せではないので、行動するのはそれだけのことです。しかもどんでん返しの心配がないので、安心して私達が行動を続けられということが解ると、人は変わります。今までの私達のように駆け引きでオドオド、ヒヤヒヤすることがなくなり、大人も子供も堂々とその日の行動をするようになります。そこからが本物の行動に移るわけです。これから先の出来事はその場に到って、各人が十分に解ることですので、説明の必要はないと思われます。大いに楽しみにしてはどうですか？
S:「現実味は薄いと思うが、仮にその場の状況になればの話と思う。」
K:「やはり仮定の話ですか。仮定でもよろしいです。耳を傾けてもらえば十分です。やったことがないから確かに信じるのは大変です。しかし今言ったように意外に子供は信じてくれます。正直に動いてくれる子供は沢山います。最初から大人のように疑ってかかる者が少ないからでしょう。例外もいますが。そして奉仕の生き方は意外に住みやすいということが次第に判ってきます。そして次に新しい段階が生じてきます。皆が安心した雰囲気が続けられれば、段々と良き能力を各個人が発揮するようになるからです。つまり自分の個人能力を誰でも例外なく旨歯発揮し旨く出せるようになります。これが実は生きる本当の目的に近いようです。人間は個人の能力、特徴を自分だけのためでなく、皆のため周りのために発揮できるなら、これに超したことはないからです。しかも惑星自体や自然の生き物は、今まで以上に私達地球人の見方になってくれて、一体感を感じるようになると思われます。地球の重力圏はその振動や波動が激変します。今までとは大違いです。ますますこの
先ほども言ったように、地球の雰囲気は人間が主体となって造ると思われます。今まで私達の生き方が、あまりにもお粗末（低次元）なために、その波動は全地球やこの重力圏に大きく影響し、人間同士の精神レベルが互いに足の引っ張り合いになり上がりませんでした。しかしＮＡＳＡの飛行士の宇宙空間での僅かなこの体験は、私達のこれからの生き方のヒントが、改めて得られたと思われます。大事なことです。」
宇宙での生活方法は原則、共生 となります。地球でなじみの貨幣経済や
心霊現象やお化けの現象はよくある。いつも見ている人もいる。私達はどのような正常人でも結局何らかの精神作用で、ある種の仮想の世界に住んでいるという意味からみると、なにも珍しいことではないように思える。何が正常かは私達にはよく説明が出来ないのだが。
心霊現象は一種の超常現象とも言われる。これが度重なるとキチガイ沙汰にもなる。その現象に真剣に付き合っている人は、まっただ中であるのでどうしようもない。そうは言っても、多かれ少なかれ私達の大半の生活は、これに似たものかも知れない。何かに取り憑かれたような生活を、誰しもがしているので、見方によってはお互い似たものである。
例えば取り憑かれたように利益や金銭を追っかけているのが、私達の日常であるからである。これは心霊現象に取り憑かれている人とある意味では殆ど同じ。同様に勝負事に取り憑かれている人も一方では大勢いる。またこれも同様になる。何事も徹底しなくては一流になれないと言われるものの、これでは家族や周りは迷惑を被る。私達の日常生活は、実際、冷静に見ると殆どこれに類したものといえるかも知れない。
ことろで、この心霊現象と同じ部類に降霊術もある。ある日、人が変わったように取り憑かれて全く別人になり、様々な予言や人の過去世、因縁を言い当てるものである。二重人格のようなものであるが、人は何にでも感応しやすい。ともかく私達は精神的な生きものだからである。私達の過敏な感応は正しいものであれば、何も不安はないのであるが、これらはすべて正しいとは限らない。気の向くままに感応していると、とんでもないことになる。そして必ずしも私達を幸せにはしてくれない。逆にもなるのである。なぜだろう？
そのきっかけは、突然の心境変化である。初めからそうであったのではなく、ある日突然が多い。以前からその気があったというのも多い。木の実はすぐに目的の実がなるのではない。長い成長の中でなるべくしてその実がなる。同様に私達の精神活動や現象は、その人の長い過去から来るものが大きな原因である。どのように転んでも今までの生き方（過去世を含めて）が全てを現す。日常の生き方もそうであるし、心霊現象もその延長である。ふさわしい現象が精神感応として現れると思われる。場違いなものは出てこない。
心霊、降霊はその本人にそのまま反応するのであり、付随してくる。本体ではない。共振、感応するのである。そのためそこに現われる出来事は、ある時は非常に個人的であり、利己的なものになる。残念ながらグローバルに何かを教えてくれるものではない。不可視の力で何かが得られると思いきや、私達をその教えや助けは残念ながら必ずしも幸福にしてはくれない。私達の生き方そのものを別の面から見たに過ぎないことになる。そのため長いあいだ、その教示が何も変えてくれないことに気づかない。教授する側も受ける側も。
ではこれから抜けるにはどうするのか？ 心霊、降霊現象このよういに実際に存在するが、しかしそれに頼り過ぎると、現実の生活は昔に戻る（前世を含めて）。やりすぎると精神生活は混乱の極みとなる。何も助かることはない。結局、昔の混乱していた時代（過ぎ去った記憶）の生活を何度も繰り返すことになる。その情報は旧いものから来るもので、本当は私達に要らなくなったものは捨てるに限るのである。大自然は常にそうしているからである。
お化けや心霊、降霊現象に付き合っているということは、相手が現実のものに半分ほどなったということであり、無視できなくなった状態である。地球ではこのようなお化けが無数にいる。そして丁寧に私達の側は、いつまでも大切にしてこれに付き合っている。私達には役には立たないものでありながら、こちらが大切にするから、お化けの方もいつまでも限りなく私達に付き合ってくる。
この問題の解決策は？ 住む人間の体質、考え方が変わるというのが最もよい。これは過去を引きずることをあっさり止めることにある。いつまでも抜け出せず幸せも来ないので、思い切って過去のしがらみは振り切るしかない。ヨタヨタと過去にいつまでも付き合うと泥沼から抜け出せない。この状態はいい湯加減かもしれないが、そのままだと自力では抜け出せなくなる。そこで誰かの手助けが要るっことになり、堂々巡りとなってしまうのである。
自力でこのことに気づくなら幸いである。しかし大概は人の助けが要る。それに対し本能的に近づかない人もたくさんおり、このような人はさっさと通り過ぎるのである。近づき過ぎたらどうするのか？ 地震から逃げるのと同じである。思い切って迷わず逃げる。これに限るのである。下手に指導者や降霊情報に聞き入っても無駄である。自力が肝心であり、これが決め手である。そうすると本当の決心が出来る。あとで後悔はしないだろう。
自力で抜け出すための自分への鍛錬として何かがあるのか？ 大いにある。日頃、毎日、一瞬一瞬がその訓練の場である。どうするのか？ 基本は他人にむやみに意見を聞くことなく、何事も自力で考えることである。キチント自分で納得すること。これに尽きる。この力がついてくると、お化けも心霊現象も起きなくなる。必要が無くなるからである。自力で求めるのが最も正しいやり方である。他人任せは身につかない。そして今より有効な努力を積み重ねるようになれる。先行きのない真っ暗な洞穴を掘る無駄な努力はしなくなる。物事は身近なことをテーマにするのがよい。壮大な考えとか、壮大な思想などでなくてもよい。いまのところ壮大なことを私達の心で考えたところで、たかが知れている。身近であるのが良いのである。壮大なことは既に私達の見えない中で昔から行われており、これに逆らうことは出来ないからである。それは自ら秘かに気づくだけでよいようである。
心霊の元は、私達がそれに感応しているからであり、情報の根源はこの地球内の細胞情報（地表、大気、重力圏）からの記憶と思われる。その情報は先述のように混乱したままであり、一見宇宙的であり、高貴なことや高尚なことを述べるであろうが、断片であるので気にしないでよい。波長を合わせると、今の自分に同調するあらゆる雑多なイメージを拾うのである。あまりに敏感に受動的であると、引っ張り回される。その振動に飲み込まれてしまい、いま生きている人間は主体性を失ってしまう。これが判ると、飲み込まれて混乱した人のことがよく理解できるだろう。ついには自分を失って気が狂ってしまうこともある。決して不用意に近づかないように。人間は気（振動）の生き物である。
食べ物はおいしく食べたいものである。よりおいしい食べ方、紹介が沢山巷に出ている。食べ物の材料と料理法に工夫をするもの大切であるが、しかし実は最もおいしい食べ方は、腹をしっかりへらすことである。こうすることで、大概のものは遙かにおいしく食べられる。料理自体を軽視するのではない。基本的な食物の頂き方である。
常日頃、旨いものを腹にためていると、食欲は沸かないものである。いくら手の込んだものでもおいしく食えるものではない。強いて腹を空かすのが正解である。また食事をいただくときのマナーでもある。おいしい気持ちで食べるなら、食物自体も大いに役に立ち、胃袋も喜ぶものである。まずそうな顔つきで、手の込んだ高価な食事をたべたところでよいことはない。単純なことである。現代の私達は飽食に浸っている人々が多い。空腹や飢餓を知らない人が多いことは確かであるが、飢餓を少しでも知っていると、食い物のありがたさ、おいしさがよく理解できる。だからおいしくいただくには、空腹を知ること、あるいは少し絶食をしてみることである。なぜ強いてするのかというと、食べ物に対する感覚が全く異なってくるからである。私達は本当の空腹を知ると、贅沢を言わなくなり、少しばかり大人になるからである。
これと同じことが他にもたくさんある。事例として学校の教育がある。日本でも今は大概の子供が大学まで行くようになった。珍しくもない。昔は大学にいける者がほんの僅かであったのであるが、次第に物質的にも教育機会にも恵まれるようになったのである。その結果、大学は出たけれど、それを生かすことが判らなくなっている若者が多いのである。そして何のために大学なのかはっきりせず、卒業してもブラブラ遊んでいる者が増えている。学校は低学年から高学年まで、国民の税金（皆の持ち寄りの金）で教育を行うものであり、見た目より相当の費用がかかっている。大学も同様である。国立大は特にそうである。国の将来を考えて、大枚をはたいて、若者に教育をほどこそうという公的な目的である。
しかし教育がこれほど行き渡ると、前記のように飽食状態の弊害も出てくる。有り難みが全くなくなり、教育を受ける目的が、本人にも学校にも分からなくなっているのである。不幸なことである。
逆に教育が簡単に受けられない境遇の子供達は、みな「学校に行きたい。教科書が欲しい。先生になりたい。」「学校で教えてくれる先生が欲しい。」「学費が欲しい」「机が、鉛筆が、ノートが欲しい」と切実である。我が日本でもかつてはそうであった。しかし国民が楽に学校に行けるようになってくると、何のための教育かと言うほどに、その目的がどこかへ吹っ飛んでしまうのである。
こうなると、教育は一時的に中止してみるしかないのか。教育の機会が少なかった頃は、本当に勉強しようという者が本気でその機会に挑んだので、教育は完全に機能したのである。教育が身にも付いたし、教えがいがあり、受けた有り難みも大変なものであった。が、今の状態は逆の現象になって、少しもよいところが出てこないのである。これは飽食の状態と同じ。
さらに同じように、情報の飽食というものが起きている。情報過多では逆の現象が起きる。ありすぎてその処理に困り、重要な情報がどれなのか、あるいはどうでもよい情報なのかの判断がさっぱりつかない。一見、何でも情報が自由に入るように感じられるが、これが曲者である。この状態で情報の有り難みは非常に薄くなり、驚きや新鮮み、メリハリがみな無くなってくる。実はおかしなことに情報が全く無いのと同じ状態になるのである。つまり肝心な情報が隠れてしまうからである。これは情報を発信する側からすると、考えもしなかったことである。情報が飛び交って、逆にありがた迷惑となる。物事の過多は不足と同じ現象になる。私達の信じている誇り高い文明は、このような節度のない混乱現象を来している。
私達は適当なコントロールが不得手である。金銭についても同様に際限もなく欲をかく。人に隠れて沢山貯め込もうとする。いくらあっても邪魔にならないといっては蓄財しようとする。同じように地位や名誉、会社の売り上げの競争、何でもランキングで1位を目指そうとする。1位でないと気が済まない（勝利麻痺）。これはコントロールが効かない状態である。これを追求しても元の木阿弥であるが、飽くことがない。イカれている。
私達は目標を立てて、突き進むのはよいのであるが、それだけの単純目的となり、短絡してしまう。そして社会全体はよろめいて瓦解する。全体のバランスをいつも忘れるからであろう。深みも何もない、勝てばいいと。これがまさに退化した精神状態である。
私達の生活手段はシンプルでよい。複雑で便利なものはなくても結局よいのである。問題は見えない深みである。見えるものにもそれなりの重要な価値はあるが、求めるのは最終の不可視の見えない価値である。これは物質文明の進歩には 殆ど相関はないものである。むしろ別々であってもかまわない。
残念ながら不可視の価値レベルを高めることは、今までの私達には大変に不得手である。重要視しなかったし気付かなかった。物質獲得や勝利のみにとらわれ、物事の両面を同時進行することをしないで、アンバランスから不合理が出てくる。便利なものを沢山使えば、それでよいという判断は何もよいことは生まない。同様に食物を頂くには、ただ旨いものを沢山食べればよいのではなく、かえって体にも悪くなるし、ついに悪魔の飽食になる。物質文明の便利さと飽食の連続は、私達によきことは一つも起こさせてくれず、真の知恵も与えてくれない。
ともかく、地球上では恥ずかしくない生き方を今後、誰しも目指すべきと思われる。小さいことから始めたらいい。前記の食い物の食べ方や、人の扱い方も、より慎重にして落ち度の無い様に、そして丁寧に扱う必要がある。決して雑にならないように、真に丁寧に接することにした方がいい。私達の目標は目の前だけではない。地上で何とか言われたことをやればいいといいうものでは決してない。誰であろうと、これからの私達の生活方法は、本物を目指すべきと考える。ボンヤリ過ごしては勿体ない。日本人は特にそのように感じられる。日本人としてやることが沢山あるから。
日頃仕事の追われていると、楽しいという感じはあまり湧かない。仕事の中で楽しいと感じている人は恵まれている。本当は楽しいのがよいのであるが、私達の回りは縛りが多く、楽しいことだけでは済まない場合が多い。そこで辛抱することになる。これを目前の目標だけを見ているなら、極端な忙しさ、極端な暇が出来て、安定した生活ができない。まさに競争社会の中に放り込まれる。最後はキチガイじみた走りとなって、行き倒れとなる。そして最もつまらない糞詰まりを経験することになる。家族の誰も誉めてはくれない。全く相手にもされない寂しい生活の終わりとなって、プライドも無くなり、何かボソボソ言いながらふさぎ込んでしまう羽目となる。今ではこれは沢山みかける生き方である。ある意味で最もつまらない生き方である。
一方で考え方を変えると、これが信じられないほどの、楽しい生活を謳歌することも出来る。誰が決めるのか？ 政府か？社会か？会社か？配偶者か？
その誰でもない。自分自らそれを作り選ぶのである。これが判ると世の中を悲観したり、自殺をどうやってやろうか、などと考えている暇もない。ばかばかしくなるものである。そのコツを知らないために、私達は大変な辛酸をなめる。自分から進んで舐めてゲップが出る。
地震を避けるには察知して早く逃げるのがよいことは誰でもわかる。頑固やこだわり、横着をするとイヤでも死んでしまう。そのため大変な辛酸をなめる。自ら判断してただ逃げるのがよいのである。格好なんぞはどうでもよい。非常に簡単な行動様式であが、辛酸をなめる前に、早めに逃げるのがよい。勇気の有無ではなく、さっさと未練、プライドを捨てて、事前に察知して避けるのが最もよい方法である。それでも逃げ切れないときがある。そのときが辛抱で、仕方がないというものであるので諦める。さてその中でも災難を最小限にするためにやはり避けるのが最もよい。つまり良い意味でズルをするのである。男気を出して自ら困難に立ち向かうのは、あまりよい方法ではない。引き際が悪いと言われるかも知れないが、これは決して恥ずかしいことではない。
このような土壇場のときに、この世では勇気のある人は後で大変な賞賛を浴びる。表彰状ももらったりする。しかし本当はこのようながけっぷちは、最初からそこに居ないのがよいのである。このために皆を誘って早めに逃げるのが良い意味で賢い。
かん難を察知して逃げるのは自分の「感」「予知」でしかない。良くも悪くも自分を頼るしかない。私達には失敗も多々あると思われる。しかしその中で楽しい方に最大限誘導していくのである。この要領を知ることが出来るなら、何も恐れることはないし、卑怯でもない。メンツに拘ると必ず悪い方向に進む。もう一つ、自分の側に余裕を持つということが大切になる。死のうが死ぬまいが、ともかく「人間は肉体それだけの生きものではない」とう確信が必要である（奥技）。すると私達は一途に思いこむことが無くなる。地球の今の一生は、自分の体験の一部に過ぎない、という考えが湧いてくるのである。かといって目の前の生活を疎かにする意味ではない。その中で最良の避け方をしながら逃げるのがよい。時間はじっと待ってはくれないので、その場の判断で行うしかない。同時にいつでも「されどすばらしい生き方は、何処かに確実にあるのだ」という感じを持つことが大切と思われる。
私達には多くの生き方があるのは間違いがない。それこそ選り取り見取りである。その中で私達は最も困難な生き方を、わざわざ選んでいるようである。これほど苦労する生き方があるというのは、逆を考えると、苦労の反対の生き方も確実にあるはずである。それを私達は知らない。見たことも体験もしていないし、どこにあるかも知らない。本当は何でもない目の前にヒントがあるものを、遙か遠くの天国にあるのではと、勘違いして悪あがきをしている。自分で最も困難な手段を好んで選び、信じられない遠回りの道を選んでいる。これはほめられた選択ではないので、さっさと止めてしまうべき生き方である。地震の時などは事前にサッサと逃げるに限るように。
ところで地震は本当に事前に逃げることが出来る。しかし私達の多くの縛りは、逃げられないものが多いと考えられている。例えば戦争であるが、嫌でも巻き込まれてしまう。戦争とは結局、非常に個人的なこだわりが大きな戦争になるのがその原因である。これ以外に根本原因になるものはない。単なるある集団（支配的な）の所有欲、占有欲、メンツといった子供じみた欲望が原因であり、高尚な理由などは元から何処にもない。そのために多くの国民は犠牲になる。はがいじめになり身動きがとれなくなる。私達の大半の苦労はこのやり方で進んでいく。大なり小なりカラクリはみな同じである。大きな原因、小さな原因はあるが大同小異。一々研究して論文を出すまでもない。子供の争いと少しも進歩はないと思えばよい。しかし常に私達はこの紛争に大いに引きずられてきた。私達の地球の一生は、これらの付き合いで大方終了する。死をもって犠牲になった人々にとっては、これで何が楽しいですか？ となる。
確かに悲しい思いを沢山した者にとっては、地上の生活は大して楽しくはない。自分が受けた被害だけをみると悲しいだけである。しかしこれを踏まえて考えることは、自己責任である。誰がその場に生まれて（転生して）きたの？ これは自分で答えるしかない。自分が自身で今の境遇に生まれたと。戦争のあるさなかにあえて自分が生まれてきていることである。これを理解してその先を考えるのである。戦争責任や事件事故の責任論を、言い争っても全く意味がない。なぜなら紛争現場に居るのは誰でもないその人自身であるから。ならば解決策は他の誰かにあるのではなく、自分の生き方そのものに大半が隠されていることが判る。つまりまずは今生きている（または生まれて来た）ことの自己責任である。これは特定の人を指すのではない。他人に責任を問うときは、先に自分を考えるのが基本である。同時に私達は自分がその場に、転生したことをよく知ること、自覚することが肝心となる。自ら今の場に首を突っ込んできたこと。
このように人の生き方は沢山ある。転生を含めると有り余るほど用意されている。だからといってどれも疎かにはできない。なぜならそのうちの一つを疎かにすると、次のつなぎで「かん難」に落ち込むからである。この迷い道から抜け出すのはさらに大変になるので、その意味で今の一瞬、一生が重要になる。簡単にやり直せるというものではないからである。しかし逆に受け取り方が変えられるなら、最初から生き方が変わる。何が大切なのかが分かるからである。いままで何が重要かを知らないから、それが本当の闇に見えただけである。自暴自棄にもなるのも当然である。目の前が真っ暗闇では、ガムシャラにひっかくしかない。すべて周りや他人の責任に見える。そして最悪の事態をみる。
これから抜けることができるなら、全く異なった生き方が出来る。そして私達の生きる場所は、ここだけのものではないということをしっかり知っておくこと、感じておくこと、予感しておくことである。地球だけで糞詰まりすることは、ありませんよというのである。当然今までより楽に何倍も楽しい生き方が、自分でいくらでも選択（転生を含めて）出来る。今までのこだわり、プライドを取り払うことが条件になるが。転生を含め、これが僅かでも自分で見える、のぞけるようになると、「たかが人生、されど人生」という理解に変わる。いま目の前の今迄のそのこだわりが、バカバカしさが判ってくるだろう。ちんけな短絡、井の中の人間は即、やめた方がよい。
ともかくすばらしい生活は、何があろうとも確実にあるという信念である。これは誰しも抱くことが出来る（私もここで絶対に保証します）。なぜならそれが身の回りで実証している大自然の生き方だから。文句を言っているのはその自然から勝手にはみ出した、短絡で短気で矮小な自分であり、私達人間のみだからである。このはみ出しは決して本物ではない。万人に与えられている本物は、私達各人の裏側に確実にいる。例外などない。
ミツバチ達の共存については別項でも述べている。かれらは何の疑問もなく、互いに共存できることなどである。それだけでなく、さらに他の生きものとも、正確に共存が出来る仕組みを持っている。そして多くの植物の種子の受精に関わっていることも私達は少し解っている。実際には彼らは生きものの共存システムの中に、嬉々としてその役目を果たしている。
ところで私達はそのミツバチに対し、相当な仕打ちを行っている。例えば農薬、放射能、その他環境物質などの汚染物である。農薬はそもそも汚染物質と考えて私達が作ったのではない。私達が気づいたときに結果的に汚染物質になったのである。農薬は地球の歴史ではつい最近の出来事である。近年ミツバチは個体数が減っているといわれる。原因は主として農薬であろうと疑われている。他に多種の原因もあろうが、近年開発された人工の農薬が主な原因であろうことは間違いがないようである。農薬は「農作物の害虫」といわれる虫たちの駆除のために作ったものであるが、虫も耐性がついて、農薬はさらに強力なものが必要になってきている。イタチごっこで終わりがない。ついにミツバチたちはその農薬に立ち向かうことが出来なくなったのであろう。農薬メーカは責任をとろうなどとはとても考えもしない。農業、農作物に必要な農薬は必須であると信じているので、人間の食い物が先か、ミツバチかと高をくくっているのである。しかしミツバチは地球全体の植物の生存に欠かせない役目を負っている。ミツバチは雑草の「種」（タネ）にも関与している。さらをその雑草の種はスズメたち野鳥などが食べる。ミツバチをなくすと、スズメたちが生存できにくくなる。つまり野生の動植物は、全てが連鎖し共生の造りとなっている。人間が考えるような、浅はかな単一の利害だけではない。複数の生き物が絡み合っているのが普通である。何重にも共生の仕組みとなって、一つも無駄がないように出来ている。途中でバランスを全く考えない短絡人間が勝手に邪魔をすると、生態系連鎖が止まる。これで全体バランスが壊れ、混乱する。
今後、植物の生存に欠かせない生殖の作用を、人工的にミツバチと同じ効果を生む何らかの、ロボット的な人工生物を私達は作るかもしれない。つまり受精作用をロボットに行わせる農作物である。そうすればミツバチは要らないではないか。あとは害虫だけを駆除する高度な農薬を生産すれば、農作物は大量に作れると。しかも遺伝子は幾らでもいじれる時代であると。そのうちにミツバチは絶滅危惧種として騒ぐかも知れない。
が、ツバチの問題はそれだけでは済まない。同様のことが他の生きものでも同時進行で進んでいるからである。例えば他の昆虫や細菌、微生物の世界でも同じ連鎖が起きていると思われる。つまり農薬は「害虫」を駆除するために開発したが、これには必ず多くの副作用が進行すると思われる。
丁度、原子力は威力があって、当初は何にでも使用できて画期的な発明と思われた。核物質の力は敵国を簡単に殺戮することも出来るし、無限のエネルギーを取り出すことも出来ると考えた。ところがこのエネルギーは別の大変な副作用を持っていたのである。今は大方の悪影響に目をつぶっているが、私達の知らない副作用は人体だけでなく、生きもの全ての生命に影響を与えているはずであり、目をつぶっているだけに過ぎない。私達が思いつきで設けた規制値（シーベルト、ベクレル）という許容単位などは全く当てにならないだろう。そしてこの汚染物質は細菌、微生物等にも当然多大の影響を与える。人間もしかり。しかも全ての生物の遺伝子レベルでの影響が大きく、あらゆる動植物の子孫に遺伝し、生殖細胞に最も影響が大きいようであるから、その長期の影響は重大で顕著なものになると考えるのが正しいようである。原子力の便利さには、その何倍もの逆作用が生じる。もともと私達の精神レベルで、いじってはならない代物だったのである。そこから派生する副作用の全体像は誰も予想がつかない。いま私達が推測しても何の根拠も出せない。私達の身体ですら、ほんの僅かな微量でも長年月の蓄積作用（代を重ねる）で影響が出るだろう。数十年、数百年の予想や結果やデータは何処にもない。因果関係を正確に捉えるのは、今の私達の利潤システムの制約（基本的に追求できない仕組み）の中では殆ど不可能である。最後は投げ出してしまい、何処かで誤魔化すしかない。放射能処理をする装置を完全に最初から作ってから原子力は開発すべきであったが、先走りをしたのである。その理由もよく解る。ようするに、「その影響については付き合っていられないので、いい加減ここらで走ってしまえ」であった。
このように原子力だけで、判っただけでも大変な代物である。今後これについては大きな問題が更に吹き出るものと思われる。この農薬、原子力以外にも私達には一見便利であるが、大変な環境影響を及ぼすものが現れるだろう。なぜなら私達の経済活動は全て同じこの低レベルの発想、動機、経済動機 で造られているからである。そのため結果は同じところに行き着く。低次の動機からくる結果は避けられないし、この低い動機自体は隠せない。必ず同様の拙い因果に行き着く。
これを避けたければ、私達は自分の持つ動機そのものを変えざるを得ない。動機を変えないまま何かを算段しても、遠回りになるだけで結局何の解決にもならない。複雑怪奇になるだけで、気休めかごまかしにしかならない。すぐにまたボロが出る。
ミツバチの境遇は私達自身の境遇そのものである。他人事ではない。自分達のことなのである。ところでミツバチが、あるいは他の昆虫がいなくなっても、これに替わる人工の昆虫を作って、私達は生き抜いていくほどの価値がありますか？ 私達が気づいた時には、生きる価値そのものがすでに無くなってはないだろうか？ 今ですら、私達はそのことを聞かれても回答が怪しいのである。まともな答えは一体誰が出す？ 出せるのか？ 何のために生きているの？ これを誤魔化さずに子供達に答えられますか？
答えられずに苦し紛れに「裁判をする」とか「法律で判断すると合法だ」「他の企業に勝ち抜くために必須だ」「より多くの利益をだすために必要だ」「私は勝たなければならない」「優勝しかないのだ」「勝利するまでベストを尽くす」などとわめく程度しか私達には知恵がない。幼稚な答えがたくさん返ってくる。ミツバチにケタケタ笑われる。これは私達人間の方が正常ではない。
現代人は記憶力が低下している。昔の人は聞いたことはそのまま記憶した。もちろん書く道具があまりなく、録音するものがなかったからでもある。必死で覚えたのである。また情報が新鮮であったので、聞いたことを真綿のように吸い取り、全て暗記が出来たのである。聞く方もそして話す方も真剣であった。そのために聞き語りと口伝ができて、後世の人に大事なことを伝えることが出来た。記憶だけでなく、同時に聞き取る時の中身の感じそのものを理解し体感したのである。
これは物事の様子を真剣に伝えるときの、最大の良き方法である。息吹を伝えるのである。文字では伝えることのできないその内容を、言葉と手振りで伝える方法をとる。今の私達は確かにテキスト文字や画像をふんだんに見ることが出来る。しかし残念ながら真の「息吹」を伝えるものが薄弱である。現在は見た目、聞いた音を際限なく記録出来るが、その活力を伝えることが重要であることをあまり知らない。数字、文字や画像が大量に出てきてから、その大切さを忘れてしまったのである。そしてデジタル変換された情報のみに振り回され、それが全ての情報であると勘違いする。音、画像に出ないもの、その奥にある別物が最重要であることを、忘れてしまっている。これは言外の意志、目に見えないもの、音に聞こえないイメージである。
つまり今の私達の生活は簡単な信号（デジタルに単純変換できるもの）だけの、低レベル生活を過ごしているということになる。丁度、私達の労働を金銭で簡単に換金するのと似ている。労働の価値は金銭に換えられたために、その奥にあるものは何も見えなくなってしまい、金のために働くのだと短絡してしまうのと同じである。金銭に置き換えたとたんに、価値がすり替わる。人間の方も同時に短絡する。この日はいくら稼いだと。金銭は便利であるが、注意をしないと何か大きなものを、私達から奪い取ってしまっている。私達と文明の利器との関係は、金銭だけでなく、あらゆるものに同じパターンを提供する。うっかりすると利器は私達から見えない大切なもの（魂）を奪い、隠し、断絶してしまうのである。
大切な私達の感動を削ってしまって、非常に割り切った生活、考え方になる。この生き方は便利でよいのであるが、次の深みのある動機も生まないし、動機レベルが次第に落ちた生活ということになる。残ったのは金銭の採算性や、その競争に対する合理性、という単純なものしか残らない。そこには新しい動機、創造性はたいして生まない環境になりがちである。限りなく索漠とした飽きっぽい環境や刹那の流行だけが残る。
このような環境からは、これ以上の生きる動機を知ろうということもないし、気づくことがない。私達は自ら精神生活のレベルを限りなく低下させている。私達は字を書ければ立派だ、自己主張が言えれば、言いくるめれば、立派だ、儲かれば最高である、試合に勝って一番になればいいのだ、などいつの頃からか、これ等の一方的価値観のみを褒めそやした。その短絡した価値観は、今や大きなうねりになり止まることがない。価値はそれだけのことに終始しており、価値の中身そのものや価値の高さを、評価出来なくなっている。そこで私達が「なぜ生きるか」などにについてはいよいよほったらかしにしておいて、しゃにむに金銭を稼ぐだけの、生き延びるだけの、勝ち負けだけの価値観に短絡終始することになった。生きる意味を突然聞かれても、何も考えつかないし、答える中身をもさらさら持っていない。本人はそんなことは無頓着で、目の前のものだけに食らいついて、がむしゃらになっているだけ、あるいは逆に無目的でもあるようにも見える。
その私達は、ものごとの先を達観できていない。今、目の前でやってみることしか残っていない。低レベルの情報を電子機械でどれほどかき集めても達観は決して出来ない。情報の中で埋没するだけであるし、情報の本来の醸成が出来ない。記憶と同時に理解する必要があるが、昔の人は同時に理解したのである。私達の究極の目的は、中身の理解と情報の組み合わせである。単なる知識の覚えやかき集めではない。情報処理のみでは測れないものである。理解し、次の展開ができれば多くのデジタル情報などはそれ以上殆ど要らない。感じで理解できるからである。
本物、本体があってデジタルなデータが、かけらとして出てくるのである。逆ではない。だからデジタルから本物を知るには、本体を事前に知っていないと（連絡が本体ととれること）感じることが出来ない。本体があることを感じられれば、そこからほとばしる情報はその派生であるので、想像がつくのである。つまりそのとき断片情報が大変に役に立つ。データに振り回されることはない。いつも本体を感じているからである。
従って本体が本物でないと、その良きカケラさえも出てこない。流す情報の質である。醸成に必要な本物の要素が含まれない、単なる記述情報を大量に流しても、情報のレベルは変わらない（ガラクタはガラクタになる）。情報を流したときの動機レベルである。動機をそのままにして醸成は何も出来ない。大量の情報は素晴らしいことではない。
このことは民度にも大きく影響する。民度とは中身の理解、直感であり、不可視の動機の高振動化と思われる。僅かなサインや信号をとらえ、私達自身でたぐり寄せるしかない。私達が知らないだけで、実際にはそのチャンスは無数にあると思われる。昔の人は誰しも、常識でそれを知っていたのである。同時に人間の面白さもよく知っていた。
ところで現代の私達にとってデジタル記憶情報を旨く利用する方法はあるのか？ つまり単なる個々の情報をどのように醸成するのかという問題。まず集めるのが先になるが、その先に何を求めるのか？ これは機械では出来ない中身になる。私達は集めるのは非常に旨くなった。一人ではなく大勢でかき集めてストックが出来るようになったし、共有手段も多くなった。それも瞬時に。しかしこれを組み合わせ、新しい次のステップについて機械任せは出来ない。創造は機械には出来ないからである。機械は〝動機”〝創造”というものを知らない。
創造とは決められた法則ではない。情報の醸成は人間が行う役目である。つまり集めて整理するまでが機械の役目で、それから先は人間そのものがやる必要がある。これが情報収集の目的である。有限あるいは無数なランダム情報の中から湧き出るものの入手は自ら行うしかない。これが目的である。つまりヒントになる。その次は各人が独立して行う創造の中身そのものであり、厳しいが楽しい内容になる。情報は集めただけでは意味がない。まとめを人間本人がやるのである。小さくまとめ、さらに大きくまとめ、その中からあるものの創出を待つのである。これが各人の特徴ある内容になる。
つまるところ最も重要な価値観を元から知っておく必要がある。動機の質を常に問うのである。情報を集めるのはよいが、何のために？ という動機を知って確認しておくことが肝心。情報集めが自分の利益のためということなく、動機を先行してその底辺作りを行う。これは機械では出来ない。本来の動機づけは、機械の役目ではないからである。なぜロボットを造るの？ 何のために生きていくの？ 今の私達のように、これらを一切せずに、思うがまま、そして利己的な動機満載では、完全に先が知れている。これ以前に情報収集はやらない方が遙かによい。
「宇宙に出る」とはどのようなものであろう。人工衛星、スペースシャトル。月面旅行、惑星旅行、他の太陽系など私達にはそれを意味する言葉がある。私達が体験している宇宙は、せいぜい地球表面から数百ｋｍ離れた空間である。ＮＡＳＡは月面まで旅行しているが、今はもっぱら人工衛星と同じ軌道を回る、スペースシャトルなどの宇宙旅行が言われており、この地上を僅かな距離で周回することをいっている。
１９６９年に敢行されたＮＡＳＡの事業の中で、唯一注目すべき重要な成果は、拾ってきた石ころなどではなく、帰ってきた宇宙飛行士達の言葉であった。他の項でも記述しているが、「地球の重力圏を抜けた辺りから自分たち人間の意識は変わる」というものである。すると地上数百ｋｍの周回軌道では感じることのない“ある種のもの”ということが解る。もちろん他の惑星や他の太陽系でも地球とは異なる感じを得るという意味になる。
ところで地球は毎日のニュースでも解るととおり、暗いニュースが連日放映される。たまに楽しいニュースといえば、スポーツで大変な記録が出たとか、動物が転んだとかいう程度のもので、他はもっぱら紛争や犯罪、殺し合いのニュースが主役である。宇宙から見るとこのような惑星の雰囲気は、住むには不適となろう。他の動物や生き物も、人間のこの雰囲気と波動に押されて同調し、あまりよい雰囲気ではないのである。実はこの目に見えない波動は地球の全ての大気圏にまで届き、さらに重力圏を含めてこの雰囲気が充満しているとみてよい。
万物は波動で活動し動いており、生き物、鉱物はすべて例外なく、惑星を一体とした生きる波動で成り立っていると考えられる。これが惑星の昔からの生き方なのである。地球の重力圏は主に、波動の強い人間の振動で（混乱したまま）支配されているものと考えるのが正しい。しかし人間は地球で住むのに、勝手に自分の好きなように、生きてよいというものでは決してない。私達の生き方は地球のすべての生き物に影響するからである。ならば、日常の生活の仕方は、そのことを十分に自覚して生きなければならないのに、それに比べ、私達の生活態度は実に出鱈目この上ない。常に自分だけの都合、採算性、経済性、勝敗、これらに極端にこだわり、宇宙に居るのに全く宇宙的な感覚を完全に捨ててしまっている。この生き方でよき宇宙的生活が私達に出来るかというと、無理である。正直に考えると不可能に近い。
地球圏（大気圏、重力圏を含めて）ではこの波動が充満し、人間同士も息が完全に詰まっている。これは他の生きものも引きずられて同じと考えてよい。地球は息も絶え絶えである。すると地球からみて宇宙空間とは、この重苦しい波動から抜けだすことを意味する。つまり地球の重力圏から、波動的にも距離的にも完全に逃れてみることになる。このためいま建設されているスペースシャトルでは、宇宙空間の意味でいうなら不足であり、本当の宇宙体験ができていない。そうではなく、それよりさらに遠くへ出て、地球の重力圏から離れることが必要である。するとＮＡＳＡの飛行士が言った、「地球に帰っても、宇宙の感覚は理解してもらえないだろう」という意味が初めて解る。これが宇宙空間なのである。彼ら飛行士はこの重力圏から抜けた空間の体験をした。地球の波動で穢されていない空間という意味になる。地球のこれらの想念の影響は、主に地球の重力圏内で有効であり、幸い他の惑星に直接影響することはない。想念の有効範囲である。地球を飛び出す想念の中には、更に精妙なものがあると思われるが、これは今のまま私達には、発信や交信はできそうもない。
私達がこの限界を乗り越えて宇宙空間のこのカラクリが解ると、私達は多くを言う必要がなくなる。すんなり何事も言う前から互いに分かるということになる。但しこのために地上で私達のテレパシーの能力を上昇させる必要があるが。これが実行されると、今までのように口先で議論する意味が全く無くなる。つまり皆が建設的に物事を進めることが可能となるときとなる。今までの考え方が途方もなく野蛮で遅れたやり方だ、というのが飛行士達のように私達でもはっきり分かる。
地球をいきなりその波動にする（レベルアップ）のは大変だろうけれど、一部の者がそのことを感じ始めるのがよい。そのような考え方、感じ方、空間があるということを私達が知るというのが、いかに大切かという意味である。これを理解できる人が必ずいるし、ある確率で地球にいるのは確かである。そう思って探求できる勇気ある人は、今からでも直ぐに始めるとよい。
原理は簡単でこれだけのことである。地球的科学の証明が先だといって、一切見向こうとしない人が多いと思われる。しかし物事を進歩させるのは、このようにもたもたした後ろ向きな人ではない。ものごとの真実は直感が先であって、大切なのは、大義な証明や目に見えるものが先ではない。見えないものが必ず先なのである。何事につけても人はこのように、見えないものごとを直感で知るように、本来創られているからである。
正直な生き方は悪くない。しかし大人になったらそうはいかないよ、と周の大人は子供達に教える。ずる賢い生き方をしこたま先輩面で教えるのは、それはそれでよいのであろう。用心のためだといって。しかし逆に正直な生き方の効率の良さを本当に知るなら、大人の顔をして駆け引きしている今までの生き方の効率の悪さを、逆に痛感するだろう。
正直でないということは、ずるく生きるということである。人を出し抜いて先取りしょうというもの。本来何も立派なことではない。道徳的には最低の生き方である。本当は子供に勧められたものではない。
私達は正直な意見をそのまま出してよい。表、裏を使い分けるのは結局、建設的なものは何も生まない。正体の解らない生き方は自己防衛しかなく、自分勝手な生き方である。これは人間だけが行っている行動であり、自然の中ではあまりないやり方である。そして最も不自然な行動は、必要以上に物を貯め込む癖である。自分に必要もない物を大量に貯め込み、公平に人に渡さないやり方。これが社会全体をいびつにしている。紛争のタネでもあり諸悪の根源でもある。
この卑近な浅知恵から抜け出し、公明正大な生き方にそろそろ切り替えないと、地球に住んでいる私達は、この惑星自体に大きな影響を与える力を持っているがために、多大な環境異変をきたす。価値観の転換をしないと、物のやりとりの人間ルール作りだけでは全く処置なしとなる。法律や議会や選挙をいくらやり変えても何の効果もない。動機が最初から昔のままで、進歩が何もなかったから。精神活動にしても宗教も哲学もさして効果的なことが出来ず、大方無力であったので、元から基本を差し替える必要があるのではないだろうか。おそらくいま熱心にやっている政治や宗教、社会運動などでは殆ど歯が立たない様子である。
お互いの駆け引きで切磋琢磨が互いに進歩させるというは、全くの誤りである。私達のいう「進化する」などとは妄想であり、この仮説は何の効果もない。これは早く捨ててしまって達観する必要がある。遙か手前で軌道が間違っている。駆け引きや先取り争いが主体にした生き方は最初から捨ててしまうのがよい。
私達は駆け引きしなくても、いつでも必要な物は手にすることが出来る。駆け引きするから不公平が出る。法律が要る。裁判が要る。金銭が要る。最後には戦争となり、怨念が溜まってややこしくなるだけである。自然はこのようなことはやらない。人間は進化したから、これらの文明の利器を使って生活するようになったと、自慢しているが、これは完全な勘違いである。さんざん自然に世話になっていながら、それを全く忘れて、自ら人間同士を分裂させ、自然をいじり回し、自分たちの勝手な紛争を、昼夜分かたずいそしんでいるのは、まともま生き物ではない。精神状態が完全に狂っている。その異常さに私達は自ら早く気づく必要がある。
私達が学ぶのは大自然である。自分の身体も完全に大自然の一部である。私達は他人から、あるいは他人の発した情報（今では書籍、文献、インターネットなど）を取り入れるが、本当はこのようなガラクタ情報（表現は悪いが）よりも、真の情報は自然そのものが最良である。今まで自分の中に取り入れた記憶の情報も必要であろうが、実は最も頼りになるのは自然そのものの生き方である。かれら自然は私達の言葉ではしゃべらない。暗号で知らせる。しかしそれは私達に理解出来ないのではない。その気になれば私達には完全に感じ、解読できる類のものである。
私達の後知恵で作り上げた理屈、論理はさして重要な情報ではない。参考程度である。私達が作った情報をいくらかき集めても、これからで建設的な生活には足しにならない。なぜならこの情報の中には、自然と調和しようという意志が最初からないからである。動機も完全に狂っている。
このように私達の理屈や理論は、その動機の元が大自然にはのっとっていない。これを先ず改める必要がある。如何に立派な発明でも、理論であっても自然の動機にのっとっていなければ、私達を幸せにはしない。幸せにしないものなら、最初から自然に対してやたらにいじらないことである。私達を益々不幸に陥れる。他人や他の国民が悪いから、自分の側が不幸になるのではない。自分から自分の足元を食いちぎっているのである。自損であり、それが自ら自分の側を痛めつける。付け焼き刃でいつも手当をするが、その痛みはとどまるところを知らない。永遠の堂々巡りである。
ならば、私達は自然に調和した技術や生活の改善に向かう必要がある。自然に相談をしながら改良をする。勿論自然とは周りの人々も同様の扱いである。今まで周りの人間にのみ気を配って自分の利益を守ってきたが、今度からは同時に自然に対し、最大限に気を配らなければならない。自然に最大の敬意を表すなら、自然なそれに答えてくれると思われる。かれらも私達人間と同じように生き物であるからである。土水空火、その他の万物である（無機物を含めて）。例外なく同じ生き物として相談をするのがよい。謙虚になった者には、今まで見えなかったものが見えてくるに違いない。ここが肝心である。強引や横着では見えない。そっと近づき、そっと聞き及ぶのである。そうすると私達は、自然に対し何をすべきかを教えてくれる。これが人間と自然のよき関係である。こ
正直な生き方は必ず大きな力を与えてくれるし、知恵ある生活を手にすることが出来る。逆に横着な生き方は大変な思いをする。人も自然もみな逆に作用するからである。いくら努力してもいつまでもしんどい思いが続く。果てしなく砂漠のように。これが今までの私達がなしてきたことである。
大自然に正直に生きること、同時に人間同士でも当然に正直に、謙虚も生きることは、これ以上確実に私達を次のステップに進めてくれるものはこれ以外にない。実はこの生き方は遠い昔、日本人を含む縄文人などの古代人が実際に生活した方法である。身の回りの道具の進歩や便利さは大した意味はない。精神的な価値をおざなりにして、道具だけにこだわった今の私達の生活はお粗末そのものであり、そのうちに必ずやもっと生き詰まるから。
では昔の縄文の生活に戻るのがよいのか？ 戻る必要はない。私達の視野の範囲（スコープ）を広げ、私達人間の動機を見直す必要がある。例えば利己主義よりも利他主義へ、個人主義よりも共生へ、自然主義へ切り替えるのである。
しかしその転換は簡単に出来るのか？ これに必要な情報はすでに私達に与えられている。例えば自然のカラクリや自然の生き物の共生の方法である。これは旧い昔からあるアイディア、法則で、私達が発案したものではない。はるかに私達の思い付きより偉大なアイディアである。まずこれを私達が認めること。そして他の惑星の人々のことを、少しは知ることが重要になる。地球内だけの情報では、意識の転換は無理であろう。すでに私達の身の回りにばらまかれている（今は僅かであるが）これらの真の情報に、耳を傾ける必要がある。ずるずると今までの既得のスタイル、限られた情報では、足下にこれ等が絡まるだけで抜け出しは出来ない。思い切って彼らの情報に、注意する必要がある。井の中の蛙はそろそろ止めにして、思い切りをつけるときである。
談合とは、工事業者などが入札前に話し合いを行い、仕事の受注順を互いに決め、強いて入札金額の自由競争を行わないで入札するものである。競争の前に話し合いで決める方法で、これが日本で違法であるといわれる入札である。これはある意味で同業者同士が知恵を出し合って、お互いに会社がつぶれないようにする一つの手段でもあった。何でも自由競争を行うと、強いものが常に勝つという結果を招き、同業差同士でそれが健全な育成になるかというとそうではない。すべての業者がすくすくと同じように育つわけでもない。みんな特徴があり、実は得手不得手が多くいのてそれが良いのである。結局業者を使い分けして、元請け下請け孫請けを旨く使いこなすのが目的である。
「談合は悪い。公共事業を食い物にする。違法である。」これはマスコミで常套句になった。業者はこれに対し言い訳が昔から大変に下手なこともあり、一言も言い訳しなかった。ただ黙って「そうですか」と頭を下げるだけである。法律はどうにでも作れるが、一旦作ったらこの決まりは、天の声となり正しいのである。本当はどうであろうと金科玉条となる。
受注のときから業界は品がなく、紳士ではない。このような状況を昔から「汚れ仕事」といっている。もともと汚れで危険な仕事は誰もしたがらない。喜んでやる人間がいないから汚れという。しかしよく考えてみると、まちづくり、インフラ整備は結局、汚れが仕事をしないと仕事が出来ない。道路や新幹線を誰が作ったのか？ 確かにこの予算を作った政府、行政、あるいはその税金を払った住民、商売をしている人々などである。彼らが偉いのは解る。が、その税金で実際に汚れの危険な仕事を勇気出し、杭を打ち、土に穴を掘って基礎を作り、建造物を造る。その仕事は汚れの専門職である。通常は土木（どぼく）とも云うが目立たない仕事である。きれいな仕事でないからである。泥をかぶって仕事をするので、そこで汚れ仕事と云うのである。汚れがいないとまちづくりは一切出来ないのであるが。
ところで公共事業の談合問題が大きく取り上げられたのは、欧米からの圧力である。これに従順に応じ、思うがまま欧米に迎合して国内の業者をいじめたのは日本の「公取委」と「マスコミ」である。国内の彼等は何の遠慮も要らなかった。欧米の威を借りて思うがまま業者をいじめ摘発した。罰則、強制権があったからである。この行為が自分の国の国力を減じることなど考えもしなかった。本来、国政の中身を他国から云われるままに、行動することは一つもよいことはない。最初から解っていたことである。特に戦後に行われたアメリカの対日教書は最悪である。しかし日本は敗戦後この無定見な指示された行動を、言われるままにしっかりやってきた。マスコミ、裁判所、大学の教授、組合運動、政治家の野党などが手を叩いて喜んだ（彼等はみな戦後ＧＨＱが日本の国力を削ぐために育てた者達）。自分が何をしているかの常識や、真意が理解できていない亡者の行動である。最も激しかったのはマスコミや知識人と云われる集団、またはこれにつながる評論家、大学の先生であった。戦後、欧米寄りの跳ね上がりのマスコミはその後ろ盾（占領軍）を大いに利用して、自分の国が疲弊していくのを尻目に、自分たちだけが立派なことしていると勘違いして大いにわめき広めた。ごまんとこの手の人は居るし、大衆の中にもいた。真面目なマスコミが僅かに居るが、日陰で目立たず、その新聞もあまり売れない。
政治、マスコミ、大学に関係する人々の多くは欧米留学の経験を持つ。欧米財団の奨学資金を受けた者も多かった。それが後に何を意味するようになるかを彼等は何も知らなかったのである。日本へ帰って、欧米帰りの立派な肩書きで活躍するのであるが、これが戦後続いた今の状態である。立派な正義論をあらゆる分野で彼等は披露するが、それが肩書き、格好からすると立派であり、遅れた日本という意識もあいまって、自慢げに意見を披露し大手を振って活躍することができた。が、それが生まれ故郷の国を疲弊させることには全く気づかなかったし、知る由もなかった。
そもそも日本の国のなんたるかを彼等は知る機会が無かった。戦後の自国の教育では、本当の中身を教えなかったからである。逆に国内では留学前、にいかに日本は遅れた国かを、すでに敗戦にかこつけて欧米から、しこたま吹き込まれていたからである。外国に行って日本の国の本当の実態に後で気づいた者も僅かにいたが、今更それは言えない。先入観とは恐ろしいものである。いくら真実があっても完全に逆側にとり続ける。救いようがない。その国の国民を、ある国が誘導することはいかに易いかという証明である。特に戦争に絡んだ戦後処理はそうである。その悪巧みの知恵を、欧米は大いに海外に利用した。代を重ねてもこの先入観はひっくり返ることがない。気づいているものは僅かである。有色人種の国は日本を含め、な例外なくそうなった。
談合の話であるが、このような状態の流れで「汚れ」には更に大きな圧力がかかった。汚れの業者はもともと歴史が古く、日本の古代からの社会とともにあった。危険な仕事はどの時代にもあった。そして危険を冒してあえて請け負う仕事をしてきた。仕事が終わったら、とくたびれてぼとぼと家に帰る。たいした給料ではない。その日暮らしの汚れが彼等の本来の生業である。時代が下がり、今では談合業者といわれている。マスコミにとって、これはよいカモである。言い訳はしないし、汚いし、いじめるにはもってこいであった。
汚れ達は思っている。「我々が作った道路や新幹線を日夜世間は頻繁には利用している。誰が作ったかも一度でも考えたことのない跳ね上がり者は、一体何様のつもりであろう。地に足をつけていない上っ面だけの者達である」と。
また汚れは災害時に大いに力を発揮する。天災やのときは誰も近寄らない。しかし壊れた道や橋を、危険を顧みずいの一番に架け替えるのはこの汚れである。いざとなるといつでも駆けつける。体を張って皆が生活できるように急いで仕事をする。喜んで請けるような仕事ではない。そもそも工事積算価格とは、適正価格とやらが最初から設定されており、昔から自由になるものではなく、大いに縛られてきたもので、その価格の中での落札であり、過大なものや余分なものは、それほどみつけられるものではない。むしろその価格で過当な競争を行うと、無理な低価格の落札となり、すると工事は真っ当なものは出来ない。落札しても低価格の工事は粗悪となり、結局無駄金となる。なぜなら安請負の仕事は、結局使い物にならない欠陥物だからである。
つまり適正な価格で工事を行う必要が最初からある。この積算価格は競争にはなじまない。積算の段階で価格がしばられており、身動きがとれない。後は業者の順番で仕事をするしかないのである。これが実態である。すると目くじらを立てて談合の批判はとてもおかしくなる。適正な価格にするには積算価格をいじるしかない。適正価格で入札し開札すると、価格の差がつきようがない。価格はほぼ公表されており、落札するにはほんの僅かの差しかないからである。つまり競争入札の意味が本来ないのである。積算価格を廃止するしかないが。廃止すると収拾がつかないし、いよいよ工事内容は出鱈目となる。
そもそも積算価格の生い立ちは、業者、民間という区別がある以前から存在し、公共事業というものは、官側つまり役所自体の方で、設計や積算、工事発注、工事監理等まで一式を、全て行っていたものでる（但し官側の場合は利益を計上しない）。その後官側仕事が膨大となり（公共事業が増えた）、手が回らなくなって、民間に設計、工事共に、業者に外注するようになったのである。この中で国民に説明する必要から、長年時間をかけて積算価格体系が出来てきたのである。そこで設計コンサルタントや工事業者がこの事務方を含めて、一切を今のように専門業者に請け負い外注するようになった。そもそもが、民間とはいいながら実質官側の「まる下請け集団」であり、自由になる仕事内容ではない。民間ですと言っても、虐め易い民間の形になってはいるが、内実は官側の直営事業そのものに、実質はなっている。つまり官側のお抱え工事部隊である。
先に書いたように大きな災害あると、業者はその修復に引っ張り出される。嫌とは言えない。なぜなら日頃役所に仕事を貰っている立場から、その命令には逆らえないのである。損をすることが解っていても断れない。このとき業者が「我々は、今は談合問題で指名停止中なので仕事が出来ません」というような言い訳がたつのかというとそうではない。「指名停止などそんなことはどうもよい。今回は例外で、今はこの災害復旧が優先で、ともかく復旧工事の仕事をしろ」と命令される。役所はよいとこ取りである。欧米、公取委の圧力でさんざん虐めたあげく、背に腹は代えられない事態が生じると、そんなことはどうでもよいから、例外として認めるので仕事をやれと云われる。役所にとっては、住民から怖い剣幕でしこたま怒られると、談合問題の指名停止などいって身内の事情など言っておれないことになる。誰かを引っ張り出さなくてはならない。そこで汚れ業者にやらせるしかない。そのときの請負単価は、だからといって決して急ぎの単価にはならない。なぜならその後に行われる、会計検査という審査機関でこれも精査され、不正や単価のつり上げがないかを、細かいところまで事細かに調べられるからである。そこでみな低めの単価に自発的に行われる。緊急で急ぎの仕事でもうま味は全くなく、単価には例外がないので、儲かるものではない。緊急であるほど採算は全く合わず出血サービスが多くなる。
実は談合と同じことを、批判する欧米側でも行っている。ロビー活動というものがあるが、これが日本でいうところの談合に相当するが、彼等はその活動では批判を受けない。日本の談合はわかりにくい（仕組みが高度で彼らに理解できない）。実態はロビー活動と殆ど同類であるが、欧米に単に理解できないところを指摘受けて「談合」というあたかも特殊なことをしていると批判を受けたのである。実はこれを書いている私自信も汚れの一員であり、それで長いこと飯を食ってきたのでよく分かる。
ところで日本への欧米からの批判はこの談合だけでなく、これと似たものにISO規格がある。これも談合と同じで、日本批判の道具として大いに利用された。日本の企業は実際にはこのISOに大変な手間をかけた。今度は説明責任をいきなり問われたからである。これは汚れの仕事以外の業種も、全てに適用された。実用的には何の効力、効果もないISOは日本では一時猛威を振るい、今でもしつこく日本人の中で信じやすい人々を惑わしている。少しこのあたりの外圧のカラクリに、気づいた人もだいぶん増えてきているが。ここように外国の提言は、素直に相手の言うことを聞くものではない。これらは決して日本の国のことを考えて提言しているものではない。通常はまるで逆なのである。大きなクッションを入れるべきである。同時に立派なマスコミ、大学の先生達、評論家は私達にとっても社会にとっても要注意である。この仕組みが汚れにはよく解る。同時に他の分野でも全く同じことが理解出来る。物事は汚れの方がよく見える。乞食は一般人の心が、透けてよく見えると言うが、これも同じである。乞食から見ると、一般人は心は一見立派そうであるが、中身はみすぼらしいという意味。
さて翻って私達の生き方であるが、本当の生き方は前記の“汚れ”の話と同じように、社会的に立派そうに見える立場にいると、生き方の仕組みがよく見えない。むしろ社会の底辺、裏側にいる方がよく見える。目立たない方が、本物がよく見通せる。
この理由は、社会的な地位があると、その維持のために権威付けが必要となり、社会全体の縛りをそのまま使わざるを得ないし、縛りをさらに強くするのである。権利とも言うが、今まで必死で確保してきたものであるが、これを放棄すると積み上げたものは崩壊する。誰しもこれを手放したくないが、思い切ってこれを捨てると、社会的地位はなくなるものの、その時点から本当の生き方に近いものがを、理解できる条件が整ったことになる。
ＩＳＯは世界的な縛りである。西洋人の仲間入りの規格である。仲間入りの約束をしながら、これ以上のことを行うということも出来得る。しかしこの手の規格は今後も、無数に増えてくるだろう。付き合いきれない。ならばこれらを遥かに超えたグローバルな人間本来の価値観、考え方を独自に創り出すしかない。
私達は日夜多くの困難に出会う。これに対応できる者はその波を越えていく。軽々越える者もいるが、挫折する者もいる。そして生きることは何だろうと疑問に思う。生きることが旨くいっているときは、人生はおもしろく楽しく、何でもこいという気持ちになる。しかし逆になると落ち込んでしまう。私達は浮き沈みがともかく激しいのである。うっかりすると最上級の生活からいきなり乞食にされてしまう世の中である。あらん限りの防衛戦を張って、個人的にも多大の努力をする。身を守るのである。当然のことのように。
ある程度個人の権利も許されているし、自由度も少しはあるように見える。しかしこれほどみんなが努力しているのに、際限もなく問題が生じて、とどまることを知らないというのは、ふと誰しも疑問に思うのが当然である。
一方で何でもない、何も感じないという人も沢山いるだろうが、しかし不公平や理不尽なものは、我が日本ですら山のように湧き出してくる。外国の例はさらに多くなる。見たくもないようなその実体は、表に出ているだけがマスコミで放映されるが、実際はそのようなレベルにないことが知れる。そのうちに個人は時に精神障害を起こすようになり、適応できなくなる人も増えている。
そこでこれらの難題を解決する、共通の方法はないのだろうかと誰しも思う。子供の頃は大人のやることは解らないで済まされたが、自分の身がそれを迎えて社会生活を長く続け、そして本職から退職し少し時間に余裕がでると、今まで感じてきた難題がどうしても頭をもたげてくる。
そんなことに悩むより、趣味にでも没頭すればよいという考えもあるが、このことをいよいよ放っておけない人間がいることも確かである。
この解決方法はないのではない。意外に目の前にある。直近にあるので気づかない。皆が解決を行おうとせず、逆に自らその困難を引き寄せ、そして頭から袋をかぶっているようなものである。袋を自らとり除けばよいようであるが。そうすると目がよく見えるようになり、地球のことも解るようになる。陰謀も駆け引きも、競争がなぜ続くのかも解る。それどころが私達以外に、他の惑星の人々がいることが、当然ということもよく理解できるようになる。これはあまりに地球の理不尽さゆえに、気付くのかもしれない。もし、地球の生活が楽しいのであれば、このような気づき方は、ついぞなかったかもしれないが。
この考えは単に「他の惑星の人々がいればいいな」というだけでは理解できない。決して現状に対する逃げでもない。地球のことをよく見ると同時に、ひいき目をせず同じ目をもって、他の惑星も見るようにすればよい。では私達と彼らは何が違うのか？
先ず、いきなり「他の惑星に人がいる」というのは、私達に普通は受け入れがたい。殆ど半信半疑である。直ぐに「証拠があるのか」とか、「気が狂っている」とか、「宗教ではないか？」「とんでもない」などの意見が大半である。
しかし私達の身の回りの解決のつかない困難を、真剣に長く見続けていると、その根本原因に気付き、おそらく絶望しか見えないだろう。一方で宇宙は淡々と動いており、私達の日頃のアタフタとは関係なく、悠久の活動をしている。なぜこうも違うのかという達観がそのうちに湧くのはないだろうか？ 私達が今まで作り上げた労作である、古い宗教観、道徳観、貨幣価値、地球感、自由主義、資本主義、立法主義、競争原理、民主主義、全体主義 などの標榜では、すでに自分達自身では制御しきれないと思われる。各個人は閉鎖しており、自由の標榜やプライドはよいのであるが、互いの整合性は全く考えないで、勝手な価値観で動いている。最初から全体を統合する強い意志や動機がないからであろう。あってもそれを発揮する場もない。もちろん今までのこれらを強権でやられては更にたまらない。
ところで、私達はこれから宇宙に飛び出す前兆の時期のような気がする。各人には自覚がなく、現在は宇宙の情報は僅かしか漏れ出ていないが、もう少しこのまま閉鎖の状態が続き、まともなものは何も得られないいかもしれないが、いずれ新しい価値観がふと出てくるようになると思われる。飽和状態から何かが溢れるので、いずれ真相は明らかになるかもしれない。そんな予感がする。どこからか大きく漏れ出てくる気配もある。それまでは多大な困難、膨大な無駄は、その意味で必要なものかもしれないが、いずれ新しいものに替わるしかない。
困難はそれなりの意味があると思えば少しは気が楽になる。しかしこれは注意しなければ、元の木阿弥になる可能性も大である。注意すべき点とは、私達地球惑星はこれが唯一ではないという感覚を常に持つことである。地球は宇宙の中の一つの惑星に過ぎない、ということをよく知っておくことである。これを感じておくと、地球のしがらみはそれほどキツイものではない。何とかやり過ごせる程度のものになる。
私達の各時代は常に、今がこの世の終わりと唱えてきた。近年は特にそうである。今の時代が最後だと思えと。絶滅するのではと大騒ぎもする。自分の目の前しか見てこなかった、私達は多大の困難を互いに抱えている。それがかさんで現実には誰しも全く希望が持てないでいる。
これが解ると、あとは大きな目標が定まる。慌てる必要が無いことも少し解る。今の状態でその解決を急ぐ必要があるのか、あるいはもっと長い時間をかけて、じっくり解決すべきかの区別の判断がつく。そしてもう一つ、いつでも死（肉体の）が来てもさして慌てる必要がないことである。
私達は変化の極みにいることは確かである。いずれに転んでも大変換であろう。宇宙そのものは変わらないが、地球の私達の意識が大変化をするような気がする。その方を望んでいる。大きなかん難の後の大変換である。かん難はいよいよの結論と変換を求められるそのチャンスでもある。意志ある者は、そのための用意をしなければならない。気付いた者は準備をしてその機会を逃さないようにすべきである。いつ来てもいいように。
いつの頃からか、私達の身の回りではプライバシーという言葉が、多く使われるようになった。「保護法」まで作られた。立派かもしれないが、情けないというか、ここまで地に落ちたかという感じもする。実に子供じみているとも云える。
その前に基本には人権という大きな看板がある。何を人権なのか意味が解らないのであるが、義務も大して果たさず、権利だけを主張している者を強いて保護するように感じられが、その先にこのような権利欲を、むき出しにさせたまま相手に認めようとしている。これもまた子供じみた権利に見えるのである。こんなものを公然と認めると、争いの元になるだけである。
そもそも個人的に秘密にするプライバシーというものは、本来何処にもない。また私達は隠すものがあるということが、逆にいうと堂々としていないということである。自然はそのようなことはしない。また人間同士でプライバシーといっているが、元来人は人に隠せるものではない。知る者が知れば、見る者が見るなら実は最初からすべて皆筒抜けである。隠せないのである。隠しても後ろから丸見えなのである。それで何を隠そうというのだろうか？ 小さな子供が大人に隠そうとして、しっかり隠したと思い込んでいることがあるが、それと同じようなものである。大人は見えないといって話を合わせるが、子供はそれを信じている。この状態が私達の「プライバシー」なのである。もともと隠す必要は何処にもない。なのに隠しごっこをしている。
実際、私達の個人情報や資産等というものは、すでにスッカラカンに為政者側には十分に解っていることである。今では隠しおおせるものではない。知っているのに知らない振りを役人はしている。先ほどの大人と子供の話と同じである。なにせ納税者様であるので、そのように扱っているだけである。ともかく人間社会ではそのように立派な決まりが出来ているようである。一方で情報公開と盛んに騒ぐ。これもすでにおよそバレバレのことを、あたかも鬼の首でも取ったように、それを暴こうとしている。これも個人情報と同じで大した価値はない。
ところで、大自然は隠し事をしない。する必要がないからである。私達生きものは事前にそれとなく何かが起きると、前もって虫の知らせで教えてくれる。これだけである。後は私達が感じるかどうかにかかっている。つまり責任はこちらがとるようにし向けている。自然の側も隠し事なしで、オープンにしている。その代わり私達人間もそれと同じような付き合いを求めているのである。
大地震が起きるときは、自然はそれとなく私達にその前触れを知らせてくれる。自然は自分の動きを隠したりしない。私達が横着で謙虚さがないために、大概は全く気付かないだけである。自分の生活にだけ気を使い過ぎで、周りの自然のことに無関心であるから。自然は突然私達を困らせるようなこともしない。それは法則をもって行っているので、不意に私達を襲うことはしない。だからそのときに、予兆を察知して私達はキチント、サッサと逃げればよいのである。つまり自然は私達にその付き合い方を知らせてくれている。後は私達が如何に謙虚にして、事前に察知するかというその一点になる。自然は最初から紳士的で、マナーが私達より遥かに上位である。
決して自然の側に問題があるのではない。人間はプライバシー情報公開、などとおかしなことを主張して揉めているが、まったくお門違いのことを言い争っている。自然から見たら私達のこだわりは、小さな子供の遊びなのである。一方で自然の怒りに対してはオタオタして、手をこまねいているだけである。そのとき何もできない。突然に自然は私達を虐めていると感じている。私達人間の責任はなく、自然の責任、天災であると言っては、常に他人任せである。すべて自分の責任を転嫁している。
これほど私達は横着である。その上私達は自然に大変に世話になっていながら、一度も何の感謝もない。この態度が最も私達の難問である。素直に私達はこれを最初から改める必要がある。個人のあざとい利益や会社の効率を考えるより遙か以前に、このことに十分に留意すべきである。自然は私達と全く同様に生きものである。これを認めるのが最初である。大自然が死んだものなら、私達はその生命力をかれらから日々得ることはない。明からに自然が私達と全く同じ大いなる生きものである。その生命そのものを私達は分けてもらっている。
特に現代人は都市生活者が多く、自然との触れ合いが少ない。そのため自然が何の役をしているかを知る機会もない。田舎育ちや農家の人々は。自然の何たるかをよく知っている。食べる米がどうして取れるかも知らない子供達、大人達は自然に対し親近感も沸かない。学校教育で自然の触れ合いが、どれだけ重要かを知っている教師や教育家もいない。彼等は田んぼの触れあいに無駄な時間をさくより、自前の教育カリキュラムが遅れないように、せっせと算数や英語の教育を詰め込む方が、遙かに大切だと大きな声で主張する。母親達、父親達もそれに大いに同調する。本物を判別出来ないこれらの者が、いくら教育や議論や集会を行っても、そこには到底本当の結論にたどり着かない理由である。そのくせ、つまらぬプライバシーとやらには痛く感心を示す。まともな子供が育たない最大の理由である。互いに平和を守れない、社会を維持できない最大の原因もこの辺に垣間見えるし、この辺から見てもでも、プライバシーはハナから無く、本来は丸見えなのであるのに。
実はテレパシーは、本来私達もその訓練をすべきである。教育のカリキュラムは多々あるだろうが、このテレパシーを先に子供に教えると、多くの教科は不要になる可能性がある。テレパシーをしっかり教えると、地球上で心配される教育内容の多くは不要となるだろう。テレパシーは相手を見通すことも出来る能力がある。互いに嘘が付けない関係になることである。これは今までの親たちが全く予想できないことが、世に出現することを意味する。しかも最も大きな効能は、私達が生きる手段の最も合理的な生き方を、そのテレパシー力で各自が習得できるだろうということである。世の激変が生じる。価値観の大変革である。教育も、金銭感覚（商売の駆け引きが出来ない）も社会システムも、全てが激変するだろう。テレパシーの獲得はこれ程の影響がある。そして共生の感覚が現実となるだろう。これにピンときたら、早速私達はこの能力の獲得にまい進すべきである。今まで言われてきた超能力（見世物、奇術などに使われている）などに惑わされることなく、宇宙に通用する、本物のテレパシーを身に着けるべきである。この応用範囲が広いのは、地球の難問の多くがこのことで、解決の見通しが立つようになるということである。私達にとっては捨て置けないことがらになる。そして他の惑星との交流が実現する条件が整うことになる。このことが一番大きな成果になる。これを知らずにぼんやりして、今までのつまらぬ教育にうつつを抜かすのはもう止めた方がいい。時間も勿体ない。プライバシーの保護などは今急いでやるようなものではない。テレパシーがあればそれは意味が全くなくるからである。それは最初からやらなくてもよくなるから。
宇宙を知ることは、別項でも述べているが、最もそのよい例がアメリカのＮＡＳＡで行われた月への旅行である。これは実は私達にとって大変な価値あることであった。しかし残念ながら地球ではその真意を知る者が少ない。というより知らされなかったと同時に気付かされないように、注意深く秘匿されたためと思われる。
何を隠したのか？ 月面では大変なことが起きていたようである。しかしこれを何事もともなかったようカモフラージュをし、その出来事の詳細をＮＡＳＡは殆ど発表しなかった。怖くて地球ではそのまま発表出来なかったのが実相のようでる。
大きな出来事は二つあった。一つは月旅行で他の惑星人の大小の宇宙船に出会ったことである。途方もない大きさの宇宙船、これを見たときに宇宙飛行士は、度もぎを抜かれたのである。ものも言えなくなるほどに。これは月面だけではなかった。途中の飛行中からずっと、彼らの宇宙船はアポロに並行して付いてきたようである。邪魔にならないようにじっと見守ったというのが本当かもしれない。そして事前に知らされていなかった飛行士の中には、逆に自国のＮＡＳＡに不信感を持った者もいた。自分たちはＮＡＳＡに騙されたのでは？と。
しかし本当はそのようなものではなかった。実際ＮＡＳＡ自体もどうしようもなかったのである。伏せるしか術がなかった。飛行士達はそれまで自分たちが乗った宇宙船は、最新式の宇宙船であり、立派な乗り物と思い込んでいたのが、地球以外のこれらの宇宙船を見たときから、自分たちの乗り物は、みすぼらしくて乳母車程度にしか見えなかったと言っている。しかしこのことの詳細は殆ど伝えられることなく、お蔵入りとなった。今でもＮＡＳＡの倉庫には、この情報が山積みになっているはずである。
ではなぜ、当時の飛行士とＮＡＳＡ宇宙センターのやりとりはそれが表に出なかったのか？ 月からの通信回線は、公式のものとそうでないものが用意されており、一般大衆には公開に差し支えない情報を用い、タイミングも少しずらしてから（８秒ほど）公表している。このことは非公式の通信チャンネルからの情報である。
もう一つの大事な出来事とは、地球を離れた宇宙空間において「人の感じる感覚の大きな変化」である。これは更に重要なことであった。別項でも述べているが、宇宙空間では普段は地球上では、感じないものを感じることが出来ると、飛行士達は説明している。例えば意識が非常にはっきりして、何事もテレパシックになったと、口をそろえて飛行士は証言している。これは飛行船の位置にも関係していたようである。つまり地球の周回軌道上にいるときには感じなかったが、地球の重力圏から外れ、月に近づいた頃から次第にそうなった彼らはいう。
普段はぼんやりしているいつもの感覚が、その場にいると周りの宇宙船のことや、隣にいる同僚の飛行士のこと、あらゆることが手に取るように判ったと言っている。説明しなくてもたちどころに理解出来たのである。次に何をしたらよいのか人が変わったように予測できた。以心伝心の状態になる。
この後半の出来事については、飛行士には箝口令が敷かれていなかったようである。説明のしようがなくて、本人達も大変に困ったであろう。だから「このことを地球に帰って説明しようとしても、誰も信じないだろう」と後で説明している。
実は地球人の宇宙旅行の最大の目的は、この２点のようである。私達が最初から目的を全て知っていたわけではなかった。知らない間に誰かに促されたのが実態ではないのか。地球人が他の宇宙空間（私達にとっては地球の衛星である月が最初）を知ることで、地球の実態を知らしめることであったようである。が、他の惑星人や彼らの宇宙船の実態は今でも公表されていない。これは１９５０年代前半からとられた地球側の一貫した方針である（米軍を中心にして）。ずっとそのまま続いている。この秘匿の目的は二つある。一つは人々がパニックを起こすであろうから。もう一つは陰に居る頑固な地球の権威者がウンと言わないからであろうと思われる。
ＮＡＳＡの事業を推進したのはケネディ大統領の意志を継いだ者達であったが、同時に陰で見えない手助けをしたのが、彼らであった。しかし資金の元締めは陰の権威者であった。だから元締めの了解無しには、ＮＡＳＡ情報が全面公開とはならなかったものと考えられる。
ところで二つ目の「宇宙空間での感じ」は、強いて口止めされなかったが、広まりもしなかった。一番目のことを徹底的にうやむやにしたので、特に衝撃をもって伝わらなかったのである。結局、飛行士達が、少し気が狂った者もいたらしいという噂程度で終わった。
しかし両方の情報を合わせると、とんでもないことが起きたことがよく判る。地球人にとって捨て置けない出来事であったのである。本当に全てを公開できるならばの話である。最初の発想はこれが目的そのものであったようである。すくなくともケネディ大統領が生きている間にはそうであった（ケネディ暗殺の本当の究極原因はこの辺りが含まれていると思われ、影にいる彼等は本気で怒ったのであろう）。彼の死後はその本来の目的が完全に狂ってしまった。暗殺後の１９６３年からアポロ到達の１９６９年の経緯には相当の軋轢や変更があったと思われる。月への探査は最初にケネディが言い出したものの、目的が途中で大きくスリ替えられた（軍事目的に）からである。いまは推測しかできないが。暗殺の１９６３年はきわどい年だったと思われる。
結果から見ると、それでも大切な部分の半分は知らされている。途中は切れ切れであるが、何が本質かは気を付けるなら、判るようになっている。あとは私達の感が働くかどうかの問題である。
丁度、ガリレオが地球の自転を言い出したときに、ピンと来たのかどうかとうことでる。未だに全くピンとこない人も沢山いるので、月面についても同じだということが解る。
私達は生きている環境や待遇に不満を述べるが、きっとピンと来ていないのだろうと思われる。何事もこのように過ごしてきているのである。その境遇は当然といえば当然である。自ら招いているのは間違いがない。私達はガリレオの時に、月旅行と同じものに気づくこともあったかもしれない。残念ながら策略もあって、当時実態を知ることを逃した。
今に至っても月旅行で得た貴重な情報をゴミとして捨ててしまうか、これからの有効な情報にするかは私達にかかっている。つまらぬ日常の身の回りの争い、つまらぬ経済戦争、つまらぬ兵器での殺し合い、つまらぬ議会の論争、つまらぬ領土争い、つまらぬ学校での試験競争、つまらぬ世界中の宗教紛争に明け暮れるより、こちらの宇宙情報の方が遙かに、重大なことである。なぜなら宇宙のこの情報を大衆が知るなら、今まで永遠と続いた一切の紛争事、悩みが一気に解決するし、全く要らなくなるからである。
私達地球人の最大の秘密は自分自身のカラクリにある。そしてこれを別の言葉で言い換えると、私達自身が明確に転生するということを知ることとなる。またさらに言い換えると、他の近隣惑星や他の太陽系に、私達と同じ人類が住んでいることを明確に知ることでもある。これらはみな依然として今も私達の大きな秘密である。この大切な秘密は皆絡み合っている。
なぜこの三つのことは同時に同じことを説明しているか？ 私達のこれらのカラクリのどれか一つが理解できるなら、他方も次第に解決するからである。
逆を考えると解りやすくなる。つまり私達は自分の本当のカラクリを自身が理解できていない。これは自分の肝心な転生が理解できていないし、同時に他の惑星に人が沢山人が住んでいることを知らないことになる。同時に自分自身のカラクリは何も認めたがらないし、知りたがらない。
そして地球では思い切り紛争が多く、議論が絶えずなされている割には、いつまでも平和が来ない。しかし自分の本当の姿や転生、他の惑星の人々の実際（カラクリ）を知ったら、私達の現状は皆がたちどころに把握できるし、知覚が地球だけでなく宇宙的に広がる。紛争なんていうものは直ぐになくなってしまう。だからこの三つのことは皆同じ意味になる。
また同時にこのことを正確に理解できるなら、地球の紛争の真相原因もまたよく理解できるようになる。つまりこれまでの紛争で大変に利益を得ている一部の陰の集団が、この紛争を十分に長年にわたり計画をし、練って画策し、これからも紛争継続の現状維持しようとしている現実（三つの秘密が保持されている）を知ることが個人でも十分にできる。この計画は今迄大いに成功をしてきている。長年月にわたり多大の努力をし、そのため大衆は大きな辛酸をなめてきたのであるが。
ところで転生の話であるが、私達はよく冗談で「死んだら今のご主人とまた一緒になりたいですか？ 死んだら今の奥さんとまた一緒になりたいですか？」と質問する。これに怒る人はいない。人が生まれ変わるということも理解できないのに、不思議にこの質問が半分本気で出来るし、返事もする。私達はそのような仮定の話が冗談で通るのである。私達が転生を全く理解できなければ、この会話は成立しないし、話題にもならないはずである。その意味で私達は無意識に転生のごく一部を、知っているのではないだろうか？ 但し表の理屈では転生を理解しているとは限らない。改めて転生を聞かれると何も説明が出来ない。そして思い付いたみたいに感情的になって反発する人もいる。それは宗教だろうとなる。突然にそうなる。
同じように私達の中では、他の惑星の人々については一切がタブーになっている。「証拠もないのに何を言っているか？」というのが権威筋や世間の相場である。我々地球人は最新の科学技術で衛星探査や惑星探査をしっかりやってきているに、常識では今さらという感じになるのである。しかし残念ながら今までの惑星探査情報などは、正直に真相が公表されていない。なぜか？ 私達のカラクリの秘密部分に触れるからである。地球では嘘の歴史が長い間語られてきた。宇宙だけではなく歴史を含めて。そのため今の大衆の私達にはこのカラクリが素直に受け入れられないからである。自分自身のカラクリを知らない地球人には、本当を不用意に知らせると、ますます混乱を来すからという表向きの理由である。真実は全くこの逆であることは、明確なのであるが。
仮定の話であれば私達は安心して話が出来る。だから例えの話は冗談でできる。しかし本物として話をするとキチガイ扱いとなる。この境目がどこかにあることになる。
冗談でいうことは、単に冗談で終わりもするが、ときに本物となることもある。それは私達が真実の手前にいるということである。もう少し勇気を持って進むなら本物がそこにあるということ。私達はそこまで言い張る自信がないので、見ようとしても急いで引き返す。下手すると引き返せないこともあろうかと、怖くて進めない。その時皆で断崖の前で立ちすくんでいる状態である。だから私達は自分達の最大の秘密を知ろうとしないし、見ることはできない。実際には断崖も何もなく、勝手にそうであると思い込んでいるに過ぎないのだが。
丁度、目の前に５０センチ幅の狭い溝があり、その溝の深さが僅か１０センチほどの深さしかないと、私達は平気でその段差をまたげる。怖くもない。しかしその溝が、千メートル以上も深く、底無しの深さと知らされると渡ることは出来ない。これに似ている。溝が底なしの深さだと、誰かが言いふらしたのである。本当は溝の幅と同じで深さも僅かであり、いつでも一歩で簡単にまたげるのに。
真実を知るには、本当は勇気がいるのだろう。たしかにぼんやりしていては確信が持てない。少なくとも自分で、自力で考える癖、力を持つ必要がある。そのために一つずつ、自分で確認する（溝の深さを計る）ことになる。私達の身の回りにある社会常識もその一つである。当面はそれが常識と考えられているものについても、自分なりに最初から見直す必要があるということになる。
例えば、死んだらどうなるの？ 私達が生きるということはどういうことなのか？ この疑問は多くの地球の人が日頃持っている。持って当たり前である。誰からも強いて知らせてないからである。これ以外にも私達は金銭に大変にこだわっているけど本当にそれは正しいのか？ 学校で今まで教わってきた常識、先生に○をもらった解答とは正しいの？ 宗教教義はどこまで本当なの？ 進化論は本当なの？ 法律は一体必要なの？ 私達はいつもガリガリ亡者であるが、これが本当に正しい生き方なのか？ 強い者が勝てば正しいのか？ など無数にある。
このベースにあるのが、私達の生活の手段を、どこまで見切れるかという価値判断になる。見極めると私達の価値判断ほど、貧弱な論拠に基づいているものはないことに気付く。いつも私達の思想や価値はくるくる変わる。紛争がいつの時代も絶え間ない。それに途方もない無駄な生産活動が多すぎる。また民族間の差別騒動も頻繁で、これ等を自分等でコントロール出来ないので、猛烈な忙しさを自分で自ら作っている。これはキチガイとしか言いようがない。自分の秘密を知らないということは、これほど沢山の、しなくてよい苦労をする羽目となっている感じがする。ついに地球惑星まで破壊して、しかも誰も責任も取ろうとはしない雰囲気になりそうである。この根本原因を自ら知るために、私達は自分の秘密、真相を本当に知るべきである。これは決して無駄ではない。そして先ほどの私達の三つの大きな秘密に自ら迫る必要がある。勇気があれば、自力でそれが出来る。溝は容易に跳び越えられる。